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妖魔と共に見る景色  作者: てぃたいむ
第1章 ムネーモシュネー
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プロローグ

雨が降る


「君、飼い主がいないのか」


かわいそうだと思った。


何の話かって?

猫だ。

今見ているのは猫だ。


とても可愛らしいが、

雨に濡れ、泥だらけで眠っている。

身勝手な人間が捨てたんだろう。


世の中みんなそうだ。

身勝手で、傲慢で、醜い。


「よければ私の所にくる?」

この質問に答えはなかったが、

私は猫を拾った。


なぜ猫を拾ったか、

それは私にも分からない。


だけど、

今は言える

「君に出会えてよかった…」

と、



これが私と君の不思議な物語の始まりだった。

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