幼少期3
幼少期1に、リドル兄弟の容姿を追加しました。
フェリア→黒髪ボブ・碧色目
アークライト→銀髪襟足長め・青色目
ジェイク→黒髪短髪・空色目
お茶会で、私が第二皇子と知り合った事で、
もし万が一・億が一でも、私が妃にと望まれたとき困らないように、
と嬉しくないことに妃教育も施されることとなった。
まぁ親としては、一番平凡な容姿の娘が良縁を結ぶかもしれないと考えたら
浮かれもするわな。
正直、ウィズレイとは魂の同志ではあるが、それ以上のものはない。
爵位的にも我が家はお呼びではないだろう。
親がやれというならばやりますがね。
新しく家庭教師雇ったことでお金も発生しているから
そこはちゃんとしますよ。
そういえば、お茶会から帰ってきてから、弟の様子がどこかおかしい。
いつもなら私をからかってきたりするのだが、ここ数日おとなしいし
何やら思い詰めているというか、すねている感じがする。
数日間、様子を見てみた限りでは、勉強は普通にいつも通りしているし、
剣の稽古もさぼってはいないようだけれど、何か変。
私が話しかけても、距離置かれている感じがする。
さすがに5歳で反抗期・・・ではないよね。
翌朝、まだ空は夜の色が濃く、メイドや執事たちも起きているかという時間帯。
窓の外で、何かが落ちるような音がして目が覚めた。
今は社交シーズンで、帝都にある町屋敷にいるとはいえ、
辺境伯の屋敷だ。警備の腕もそんじょそこらの兵とは比べ物にならない。
そんな警備の目を盗んで、悪い奴らが侵入してくるというのは、考えずらい。
とすると・・・
私は、枕元にあったガウンを肩にかけ、そっとバルコニーへと続く窓を開ける。
隣の部屋のバルコニーに目を向けると、案の定バルコニーから白い布を長くつないだ
紐のようなものが垂れ下がっており、その紐をたどって視線を下に向けると
お尻から落ちたのだろう、仰向けで地面に転がる弟と目があった。
「こんな時間に何をしているの?」
いたずらが見つかった時のようなバツの悪そうな顔をした弟に
私はにっこり笑いかけたのだった。