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32 冬先輩の家に来ました①

 初めての部活から一週間。

 部の雰囲気も慣れてきたので、楽しく部活が出来ている。

 春風さんや国見さんも楽しく料理部に通っているようだ。


 ただ、気がかりなのは桐生君だ。

 あれから一週間経っても入りたい部活がないようだ。

 そのため、もう一度部活見学をして改めて決めてもらおうと職員会議で決めたようだ。

 なお、桐生君以外にも入りたい部がない生徒もそこそこいたようだ。


 さて、一週間たった後の日曜日。

 僕は何をしているのかというと……。


「やぁ、いらっしゃいゆーくん」


「お邪魔します。 あれ、両親は?」


「業種の都合上、仕事だよ。 平日に休めるからいいみたいだけどね。 ささ、上がって」


 僕は冬先輩の家に招かれた。

 土曜日の夜にメールが来て、『明日はボクの家に来ないかい?』と誘われたのだ。

 もちろん行きますと返信をした。

 

「今週はボクの家でゲームをしたりアニメを見ようって思うんだ。 先週はゆーくんの家でゲームをしたしね」


「来週以降はどうなんです?」


「アニメショップにも行っておきたいかな? もうすぐゴールデンウィークだし」


「ああ、そういえば……」


 悪崎のやらかしばかりに気を取られていて気付かなかったが、もうすぐゴールデンウィークだ。

 冬先輩はその機会を利用し、アニメショップにも行きたいようだ。


「そのアニメショップは駅前に?」


「そうだよ。 花咲ちゃんの家が財閥でね、その会社が運営している店なんだよ」


「太田先輩って……財閥令嬢だったのか」


 まさかの太田先輩の事実。

 あの人が財閥令嬢だったとは……。

 それにも構わず冬先輩とも友達でいられるのは性格的にもフランクなのだろうな。

 その人の家の会社が運営しているアニメショップが駅前にあるとは……。


「そんなわけで、来週は一緒にアニメショップでも行こうよ。 一人で行くより二人の方がいいでしょ」


「いいですね。 見たいアニメが売ってあればいいんですが」


「結構そろってるよ。 じゃあ、来週の予定は決まった事だし、二階のボクの部屋に行くよ。 あ、トイレはそこにあるからね」


 何気に来週の予定も決まった事でテンションが上がった冬先輩は、二階にある自分の部屋に案内する。

 二階に上がる前にトイレの場所も教えてもらった。

 

「最初は何をやるんですか?」


「この間の部活動の時に言ってた同人RPGゲームだよ。 君はそれは購入してないんでしょ?」


「まぁ、そうですね」


「出来がいいからプレイ内容でも見ててよ」


 まず初めての部活動で聞いたあの同人RPGを見せるそうだ。

 面白いらしいが……同人はある理由で拒絶気味だからなぁ……。

 そんな不安も抱えつつ、僕は二階の冬先輩の部屋へと向かった。


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