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23 部活見学のようです①

 先週の日曜日に冬先輩とゲームショップに行き、その後で僕の家でゲームをして遊んだ。

 そして、その帰り際に僕は冬先輩に頬ではあるが、キスをされたのだ。

 僕の事を『ゆーくん』と呼び、さらにキスまで

してくる辺り、彼女は僕の事が……。

 そう考えると悶々としているが、冬先輩は変わらず昼休みや放課後には僕の側について守ってくれている。

 悪崎達や取り巻きはまだ停学中だが、奴らに同調する陽キャグループが僕達を『ゲームや漫画が趣味とか陰キャオタクらしくてキモい』と見下すが、その度に二学年や三学年を担当している教師達に制裁されている。

 それでも謝らないのは、奴らのプライドなんだろうか。

 教師達は、無理やりにでも奴らを土下座謝罪させるつもりらしいが……。


 ここ一週間の流れはそんな感じだ。

 そして、月曜日の放課後。


「さぁ、部活見学に行こう!」


 もうすぐ悪崎と取り巻き達の停学が解除される日が近づいて来た中で、冬先輩が他の先輩達が僕がいる教室に来た。

 悪崎達のせいで、学園側の予定が狂った為、今週から部活見学をする事になったようだ。

 これも担任代理の先生が教えてくれた内容だ。


「部活見学なら俺達が行きますよ!」


「あんな陰キャどもに部活なんか続きませんよ」


「そうそう。 陰キャは部活に入ってはいけないんだ。 帰宅部で十分なのさ」


 悪崎達に同調している陽キャグループが先輩達に迫り、僕達を離そうとしてきた。

 どうやら悪崎達は、陰キャや底辺は部活に入ってはいけないというカーストルールを制定していたようだ。

 その様子を見た教師達や冬先輩達は、怒りを隠しきれない。


「お前ら邪魔だ。 アタシらが声を掛けたのはお前らじゃなく、お前らが陰キャと罵った奴らだ」


「「うわあっ!」」


 どうやら冬先輩の友人の神薙先輩もいたようで、その人が陽キャグループを突き飛ばした。

 突き飛ばされた陽キャグループは、二学年や三学年の担当の中から派遣された教師に受け止められた。


「さて、お前達は再度教育をし直さないといけないな。 生徒指導の為に体育館に連行だ」


「「「は、はなせー!!」」」


「「「陰キャは部活なんか入ったらいけないんだよー!」」」


 陽キャグループは抵抗しているが、教師達の力に敵うことはなく、そのまま引き摺られて行った。


「全く、本当に困ったね。 悪崎に同調している陽キャグループが現れていたなんてね」


「コミュニケーションが得意な奴はゲームやアニメなんかを趣味に持たないという特殊なこだわりがありますから」


「だから、悪崎達に同調しているのね」


「そうですね」


 何気に返事をしたが、どうやら太田先輩もいたみたいだ。


「それで、部活見学とは?」


「そうそう。 この学園、部活は必ず入らないといけないんだよ。 でも、悪崎がやらかしたせいで延期しちゃったからね」


「今回は、文化部をメインに見学していく。 そこから気に入った部があったら入部申請しといてくれよ」


「という訳で、早速行くよー」


 三人の先輩に先導されるように、僕達は有無を言わさずに部活見学の為にカバンを持って教室を出たのだった。


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