第20話 エピローグ
カランコロン、、
ママ「いらっしゃい
お疲れ様
はい、生ビール
やったわね。善ちゅん。
見たわよワイドショー
難題事件をまたあの敏腕刑事によって
解決したって。
さすがよ。」
柳林「いやいや、、おれじゃなくて、
今回は沙織の手柄だと思う 」
柳林は嬉しそうにビールを飲む
柳林「うんまいねぇ、解決したあとのビール
まぁ あの健っていう犯人も、自分が本当はあの絵を描いてるんだってことを世の中に知って欲しかったのかもしれないね、逮捕した時、シリーズが完成しなくて、悔しそうにしていたが、その表情の中に、少し清々しい顔ものぞかせていたんだ。
動機は、完璧な作品を求め、極めていったら、血で描くことに辿り着いたということだ。。
被害者達もあの美術館に行き、ほっと一息館内のカフェで休んでいたら、アイドルみたいなかわいい男の子が店員でいて、声をかけられたら、悩みや疲れやあるいは時間を持て余していたとか、心の隙間があったとしたら、その癒しを求め、男の子と交流を持ちたいと思ったのだろう。まさか殺人犯だなんて思いもよらなかったろう。
皆川加奈子は早くに父親をなくしていて、北條のことも大河原のこともなんとなく父親のような存在で、もし父が生きていたら、こんな感じで話したりするのかと想像していたらしい。
北條に対しては、奥さんと別れてと言う気持ちは一度もなかったらしく、奪おうとも思ってはいなかったらしいんだ。一週間に一度会ってくれるだけで、心の隙間が埋まり、寂しさが消え、ただそれだけでよかったと言っていた。
それが松下健と出会い、結婚もしてない、交際相手もいない、誰のものでもない松下が、自分だけを愛してくれるようになり、
松下の助けをしたいと心から思うようになったらしい。
皆川加奈子は 大河原とは男女の関係はつい最近までなかったらしいが、 皆川加奈子は大河原に父親のような愛情を感じていて、 松下が大河原を殺すと言うようになってからは、皆川加奈子は大河原だけは殺さないで と懇願したらしい。しかし松下の気持ちは変わらなかった。皆川加奈子は、大河原に、命が狙われていることを、そっと教えたらしい。それで大河原は逃げるために突然旅行に出掛けたんだ。
この赤いシリーズが完成したら、松下健と皆川加奈子は二人で海外に高飛びする予定だったのだが、、本当かどうかは分からないんだが、皆川加奈子は、自分は自首するつもりでいたと言っている。
松下健が 沙織に出したヒ素入りの水のグラスを、皆川加奈子はそっと自分のグラスと変えたらしい。もうこれ以上殺したくないと 心に変化が生まれたらしい。そして、なんとか、沙織を殺す時間を引き延ばそうとしたということだ。
皆川加奈子には心の葛藤があった。松下健のことを手伝ってあげたい気持ちと もう犯罪はしてはいけないという良心の間で。
大河原の優しさが、皆川加奈子の心を少しずつ変えていったのかもしれない。
大河原先生にも聞いたのだが、松下健をゴーストライターとして描かせていた事は認め、自分が描けない時代を健が埋めてくれたこと感謝していると。 健が血を集めるために公開レッスンを開いたのだが、皮肉にもその公開レッスンを行ったことで、大河原の気持ちに変化が起きて、、肖像画や裸体画を描き始めてから、人と接することで、描く意欲がまた出てきたということだ。
大河原の心にも変化があったらしく、技術的に完璧に描けないとしても、その人の魂や自分が感じた温かい何かを紙に丁寧に写す作業が、初心を思い出させてくれたと、また一から描いてみようと言う気持ちになれたらしい。
そしてこの赤いシリーズで松下健にゴーストライターをやめてもらおうと考えていたらしい。だから、彼が描いたものだし、赤いシリーズの考えは、健に譲ればよかったと今は思っていると言っていた。アイデンティティなんてないなんて、つい きつい言葉を彼に言ってしまったことを後悔して反省していると。」
ママ「でも、、後悔や反省なんて、、しなくてよいのかもよ、、だって、健って子、、作品を作るために人を殺していたんだから、、」
本間「もしかしたら皆川加奈子は、情状酌量の余地あり、執行猶予がつくかもしれませんね。」
ママ「 善ちゃん... おつかれさまです
少し休んで
善ちゃん、今日は私に奢らせて。
おかねはいいわよ。」
柳林「ママ、それはだめだよ。
今日は祝賀会なんだから。」
ママ「あら、、でも、、ほんとに、
私が今日は、、奢るわよ、、」
柳林がしょっぱそうな顔をして、首を横に振る
ママが 本当に良いの? といった表情で
ママ「あら、、、、。 そう、、、?」
柳林「ママも 今夜は 良かったら飲みなよ」
ママ「、、、、、、、、そぉ?
じゃ、善ちゃんが そういってくれるな
ら、、私も一杯いただこうかしら?」
柳林「うんうん♪」
小さめのグラスにビールを注ぎ、くいっとママが一気に飲み干す。
お酒の強くないママの頬はすぐ赤らんだ
ママ「 善ちゃん。 今夜は介抱ねがいまーす♡」
と色っぽく言う
柳林「ママ」
ママ「はい。」
柳林「いないいないばー。」
ママ「笑。 善ちゃん..♡ 」
柳林「ママの介抱なら、どんな難題事件も投げ打ってでも駆けつけて、介抱するよ。」
ママ「やっだぁ~~~♡ 善ちゃんたら♡
うれしい
はい お通し
今日は鯛のお造りよ」
にんまりと 柳林。
なんともかわいこたんな表情で。
ママ「善ちゃんはやっぱり笑顔が一番素敵よ」
こうして、秋の夜長、
柳林善次郎とゆみママの夜は、
しっぽりと更けていくのでした
柳林「 ママ、今夜は俺と言う画用紙に 自由に愛の絵を描いてみないかい?」
酔ってるのか、人が聞いたら恥ずかしいようなことを柳林は口走る
ママ「あら? いいのかしら? そんな上等な筆じゃないけれど、♡」
ゆみママも まんざらでもないらしい 笑
カランコロン
本間「はぁ、はぁ、はぁ、柳林さん、ここにやっぱりいましたね、、汗 『From here』の社長が殺されたということです、現場検証行きましょう」
あー めっかっちゃったか といった表情の柳林。
一難去ってまた一難
柳林はジャンパーをひょいっと羽織ると
ママにまた来るねって にこっとして 片手を上げて挨拶をすると、 店を出て また次の事件の現場に向かうのであった。
~完~




