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第61話 コラム② ~アーツと魔法~

☆第ニ回☆クライシスの戦闘狂育成講座☆彡 



「さあ、番組のお時間がやってきましたね。今日も皆さんと一緒に、千人の山賊を一瞬で蹴散らすコツを学んでいきましょう」


「なんだかこの前より、難易度上がってないスか???」


「うぅ~ん?いったい何のことですかねぇ……。 ──ああっ、うっかり紹介が遅れてしまいました。第二回の生徒は気功師のマルティさんです! ギャラリーの皆さん、拍手をどうぞ」


~パチパチパチパチ……(SE


「あ、どうもっ。へへっ、ガンバリまーす」


「うんうん。やる気は十分のようですね。では早速ですが、今週のテーマの発表といきましょうか」


~デーデンッ(テロップが表示される)


「コレはッ! もしかして奥義(アーツ)っスか?!」


「ええ。今回のテーマは”アーツと魔法”です。これらの技術は戦闘において、もっともDPS(与ダメージ)に直結する要素といっても過言ではありません。無論、これだけでは戦いは成立しませんが、この二つの優劣で勝敗が決まることも珍しくはないのです」


「そうなんスねーっ。アタシ、俄然興味が出てきたっス! 大神灼波(ロウシャッハ)以外にも、もっと派手な奥義(アーツ)を覚えて、強くなりたいですから!」


「良い心がけです。 …………ですが、マルティさんは一つ勘違いをしているようですね?」


「ええっ?な、何がですか」


「たしかに大神灼波(ロウシャッハ)は、近距離の敵に対して掌底による気ダメージを与えることが出来ますが、奥義(アーツ)ではなくジョブスキルです」


「えっ?えっ?? 攻撃してるから、大神灼波(ロウシャッハ)もアーツなんじゃないんスか?スキルってだいたい攻撃しないじゃないですか」


「そうですね。そこに気づくのはなかなかに鋭いのですが、アーツとスキルの差はそこではないのです。ワタシ様のジョブスキル:戦意狂渇だって、一応は精神攻撃に入りますからね」


「そういえば、そうっスねー……」


「アーツは冒険者の()です。対してスキルは()()という感じでしょうか。ワタシ様は気功師ではないので、どれだけステータスが高くても気功師のジョブスキルを完全に再現することはできないのですよ」


「なるほど……そうだったんスか!」


「さて、今回のテーマは”アーツと魔法”ですので、スキルの話は一旦これくらいにしましょう。ではマルティさん。ここで問題です」


「ハッッ はぁひ~ィ!」


~デーデンッ(SE


『あなたは古城を占拠した盗賊団の討伐を依頼されました。しかし潜入の途中で敵に見つかってしまい、今は数十人の盗賊に囲まれています。あなたはどうやってこの窮地を切り抜ける?』


「え゛、ええ~……。 そんなの、もう無理なんじゃあ?」


「はい、その通り。今のマルティさんなら無理ですね。即死です」


(うそぉー……)


「では次に、『自分に+アルファでどのような力があれば、あなたはこの状況を切り抜けられると思いますか?』」


「……う~ん。でもどうせ、非力なアタシじゃ何やってもなー…………。クライシスさんのエグゼキューズオメガみたいな、すっごい奥義(アーツ)でもあれば、別かもっスけどね」


「…ふむ………」


(あれっ? なんか間違っちゃったかな?)


「…………正解ですッ! 自分のステータスをアーツで補うというのはかなり正しい答えですよ。よく出来ましたね。マルティさん」


「うへ、うへへへっ!! いやぁー、やっぱりアタシって、分かっちゃうんですよねー。ほら、天才?っていうか~?」


「うん、いい感じですよ。では回答の残り70%の間違い部分を解説していきますね!」


「そんなに!!!」


「いえ、そこまで多くはありませんよ。根幹はきちんと捉えていましたから。ただ一つ、あなたじゃ極大剣奥義(オリジナルアーツ)を使えないでしょう。それはどれだけ鍛えようが不可能なので、あまり現実的な答えではなかったかもしれませんね」


「ははは……。そりゃそうっスよね」


「広範囲の攻撃で一度に多くの敵を倒すというアイデアも実によかった。だが、マルティさんのマナの総量は一般の冒険者よりも圧倒的に多いといえど、吸血鬼であるペペさんに比べればずっと少ない。よって広範囲の上位魔法や最上位レベルのアーツを、何度も繰り出すことは出来ません。装備によるマナの強化や、戦術の工夫などが必要になるかもしれませんね」


「でも、だったらどうするのが正解だったんスか?」


「そうですね……。あなたは正確な攻撃などが得意ですよね。起動性補助(マニューバーフォース)を唱えれば、攻撃をいなしつつ脱出することは容易でしょう。また麻痺の毒針なんかを装備すれば、アサシンkillで殲滅することも可能かもしれません」


「えーっと。アタシとしてはもっと派手な感じがいいんですけど。もっと、ブワーッ、ドゴーン!みたいな」


「なるほど。圧倒的な力で雑魚敵を蹴散らしたいと!!!」


「いや、そこまでは言ってな……」


~キンコンカンコーン……


「よろしい。そんなマルティさんには、地獄の戦闘狂特別育成講座をみっちり72時間受けてもらいましょう!」


「あ。死んだ」


「残念ながら、今週も番組終了のお時間が来てしまったようです。 ……おや?マルティさん、どこに行くつもりですか?」


「リレミト!ダテレポ!ルーラ!」


「ほう……。アーツだけでなく魔法にも関心があるのですか!ならば戦闘訓練のメニューに、魔法学の授業を48時間ほど追加しておきましょうね!」


「ルーラァァッ!!!!!」


「では皆さん。またいつかお会いしましょう。締めの挨拶です。せーのっ!」


「「今日から君も、戦闘狂!!!」「ルーラーーー!!!!」」


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