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プロローグ

空は青く、その下には雄大な力を感じる自然、ここを訪れればどこか閉鎖的で縛られていた本能が再び日の目を見ることになるだろう。

そんな語りができそうなこの森は、人里から離れた場所にあった。

何の変哲もなく見える。そこで、1人の少女が目を覚ます。


[、、、、!!]

私は目を覚ますと、すぐに体を起こし、冷や汗を垂らした。

なぜなら、自分がどのような状況にいるのか、全く把握できなかった。

白い服で白いベッドの上にいて真っ白で窓のない部屋。

そして今に至るまでの記憶も全くなかった。

事後とかでは無い。

[起きましたか。安心してください。あなた達は完璧な保護下にあります。その証拠に至って健康的で傷1つない身体でしょう?]

そう私が取り乱していると、白衣に身を包み眼鏡をかけた男は優しく声をかけて来た。

これが黒マッシュでマスク付きだったら私は返事をせずに敵意を向ける所だが、清潔そうな男だった

[ここはどこなの? 私はなんでここにいるの?]

[ここは病院のようなところです。あなたは特別な脳の持ち主ということでこの病院にきました]

この後もいくつか質問をしたがこの男は全てに淡々と答えてくれた。

多分相当賢いんだろう、某aiと対話しているみたいだ。

簡単にまとめると、この男は世界的な医者で、脳に可能性を感じて、私の特別な脳を研究するために施設を作り研究をしているのだそうだ。その過程で私は記憶を失い倒れてしまった。

それ以上は回復したばかりなのまた今度話すと言って男は休憩でもしようと持ちかけてきた。

[脳には糖分が1番だよ。どうぞ、チョコとそれに合う紅茶を]

[わ〜!!]

脳の研究をしているとか言っていたし脳が糖分を求めていたのだろう、私は思わず声を上げてしまった。

その弾みで机の上にあった紅茶が落ちて

[あっ!]


ズキッ!

[うっっっっ!!]

突然の頭痛。

落ちかけたコップを取ろうとしたところまでは覚えている。

しかし、何故だろう。

目の前に広がるのはついさっき見た白くて何も無い部屋。

男の姿も、美味しそうなチョコも、それに合うと言って出してくれた美味しそうな紅茶もない。

あの後また倒れちゃったのかな?そんな思考がよぎった時、また男が来た。

[起きましたか。安心してください。あなた達は完璧な保護下にあります。その証拠に至って健康的で傷1つない身体でしょう?]

気味が悪い。

さっきと同じ格好、雰囲気、言葉で話しかけてくる。

さっきは優しく感じた彼の声かけも、今は少し怖い。

初めての感覚だ。

でも、この感覚は何故か覚えがある。

でも、分からない。

[どうしました?顔色が悪いですね。まだ体調が優れないようでしたら、なにかお菓子でも持ってきましょうか]

[はい、お願いします]

男は同じ足取りでお菓子を取りに行った。

きっと悪い夢でも見ていたんだろう。

甘いお菓子を食べて脳に栄養を送ればなんてことないよね。

私はそう考えた。

[脳には糖分が1番だよ。どうぞ、チョコとそれに合う紅茶を]

やっぱり、夢で見たのと全てが同じだ。

いや、夢じゃない。夢じゃないのだ。

何故か私の中でそれは確信として定まった。

それから私は、このよく分からない施設を改名し、記憶を取り戻そうとする。


----


数ヶ月後

[私はもう縛られない!この力なら!]

そんな声が森に響き渡り、雲は散り森は青い閃光に覆われた。








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