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僕は追手から逃れるために、ええじゃないか堂で時間を潰すことにした。
特にすることもないので、店長であるヤヨイさんに藤原さんのことについて相談しようと思う。ヤヨイさんは美しくお淑やかな僕が唯一尊敬できる大人である。平成の小野小町である。
ヤヨイさんのいるバックヤードへ行く途中で3人のアルバイトさん達から笑顔で「いらっしゃいませ」と言われ事を気にしつつ、ヤヨイさんに藤原さんの素晴らしさと風紀委員の無能さをぶつけた。
「ボリビア民族舞踊を校門前で舞うとはとはなんて素敵な考えなのでしょう」
「そうなんです。しかし、風紀委員に目をつけられた以上もう舞うことは出来ません」
「いつだって偉人は評価されるのが遅いのです」
「そうなんです。ヤヨイさんなら分かってくれると思っていました」
「是非この店の前で舞ってください。帰り際の湖東高校の生徒も観てくれるはずです。残念ながら私には恋のアドバイスは出来ませんが、藤原さんに会ってみたいものです」
ヤヨイさんに相談して良かった。
店を出たら日が沈んでいたので、仲間の安否を心配しつつ家に帰ることにした。




