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エーテルコード  作者: エトコッコ
第5章:交流

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第3話「救出①」


ヨハンとの一件から、数日後。


日本軍より、救出要請が届いた。


ここ最近、全国的に天華連盟の侵略は激しさを増しており、それに伴う被害報告も後を絶たなかった。


怜と音は別の支援要請に向かっており、今回の任務に向かったのは、閃と烈の2人だった。


2人はエレキャリアに乗り、目的地へと向かっていた。


救出要請が入ったのは夕方頃。

場所は、ホッカイドウの森林地帯。


任務内容は、有人機2機、無人機3機の救出。


加えて、日本製SD“ツキカゲ”の夜間特化型――

“ツキカゲ・夜叉”4機で構成された部隊、「影忍隊」との合流も予定されていた。


目的地に到着する頃には、すでに日が落ち、周囲は闇に包まれていた。


「……影忍隊から、まだ通信はないな」

閃が呟く。


「天華の連中、追撃してんのかもな」

烈が答えた。


「それより先に……ハートを見つけないと」


影忍隊は合流地点にいるはずだが、有人機に搭乗していたハートの救出を最優先すべきだと、閃は判断した。


森林地帯、そして夜間。

視界は悪い。


閃はエレキャリアに搭載されていたエーテルドローンを射出し、索敵を開始した。


すると、複数のSD反応を捕捉。


ライトを点灯させたエレキャリアを、その地点へ向かわせ、閃と烈はそれぞれのEDに乗り込み降下した。


そこにあったのは――


完全に破壊された、ブロックスが3機。


いずれも無人機だった。


2人はドローンと共に周囲の探索を続ける。


少し離れた位置で、大破したザンテツ1機、中破状態のザンテツ1機を発見した。


この2機は、有人機だ。


ドローンが接近し、生体反応をチェックする。


大破した機体からの反応は、すでに完全に途絶えていた。


しかし――

中破した機体からは、微弱な生命反応を検知。


閃はバサラヲから降り、すぐさま中破したザンテツへ向かった。


外側から見ても、コクピット周辺に致命的な損傷はない。


閃は、外装に備え付けられた緊急開閉ボタンを押した。


ハッチが開く。


中には、意識を失ったハートの姿があったが、目立った外傷はない。


ハートをコクピットから抱え出し、地面に横たえると胸元に手を置き、《雷衝》を使用した。


威力を調整すれば、心臓マッサージとして応用できる。


ドローンのモニターに映る生命反応が、徐々に回復していく。


その間、烈のレンゴクはドローンと連携し、周囲の警戒を続けていた。


やがて、ハートが意識を取り戻す。


「……大丈夫ですか?」

閃が声をかける。


「……ああ……ファクターズか……助かったよ……」

ハートはそう答えた。


「……他の連中は……?」


一瞬の間を置き、閃は冷静に答える。


「……生きていたのは、あなただけです」


その時だった。


ドローンには反応が出ていなかったが、レンゴクのレーダーが、ごく僅かな揺らぎを捉えた。


烈はそれを見逃さず、即座にその方向へキャノンを向ける。


すると通信が入った。


『ま、待ってくれ!こちら影忍隊だ!』


闇の中から、ツキカゲ・夜叉がゆっくりと姿を現した。


「あ、あぁ……」

烈はキャノンを収める。

(……なんだよ、驚かせやがって)


『合流が遅れてすまなかった。天華の追撃に当たっていた。敵機は全て撃墜した』


「……他の隊員は?」

閃が尋ねる。


『私が先に合流のため戻った。残りは、いずれ戻ってくる』


閃が背を向けたまま、その通信を聞いていた――

その時。


先ほど救出したはずのハートは、静かに手首に装着されたリストガンを、閃に向けていた。


引き金が引かれかけた、その瞬間――


《雷撃》が、ハートの全身を貫いた。


閃は背を向けたまま、指先だけを、ハートへ向けていた。


そして烈に言う。


「烈……やっぱり、コイツら全員“敵”だ」


「……見てーだな」

烈も応じ、クローを展開する。


『……チッ』


ツキカゲ・夜叉のハートは舌打ちすると、再び闇へと姿を消した。


閃は高速でバサラヲに飛び乗り、即座に武器を構える。


すでに2人の周囲には、4機のツキカゲ・夜叉が取り囲んでいた。

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