定期考査②
「私たち一緒に再試験受けようよ」
「ありがとう、俺なんかのために」
俺はなんていい仲間に恵まれたんだ。
「でも、テストすっぽかすのはやりすきだからな〜!」
俺は一応一般常識を教えた。
茜相手だと意味が無いかもしれないけど。
「もう俺は大丈夫だから、それぞれのクラスに戻りな」
「本当に大丈夫?」
「あぁ」
「ならお大事に〜」
茜は最後まで俺の事を心配しながら保健室から出ていった。
「テスト終わったらまたまたスマッシュシスターズやろうね」
「もちろんだよ」
藍も嬉しそうにしながら茜に続くように退室する。
それから数日経ち、ついに再試験の日がやってきた。
再試験は主に赤点の人、テスト当日休んだ人、受けていない教科がある人が受験する。
再試会場には俺と茜と藍を含めて10人ほどの姿があった。
ここにいる奴らも俺らと同じでなにか事情があるのかもしれないな...
ただの成績不振のやつかもしれないけど....
「頑張ろうね再試験!」
茜が机でのんびりしていた俺に声をかける。
「このために勉強もしてたしな」
「全部出し切ろうぜ」
テスト本番を受けれなかったと言って、俺たちの勉強が消える訳では無い。
しかし茜は少し不安な顔をしている。
「藍は少し危ないかもだけど.....」
「あいつには合格点を上回ってもらうのを願うしかない」
「そうだね.....」
そして間もなくテストが始まった。
そのテストは本当に50分あったのか疑うほどに短く感じた。
チャイムが鳴り響き、体の力がすっと抜けて言った。
周りではテストの出来を話している生徒もチラホラ。
「俊....私やばいかも....」
俺に最初に声をかけたのは藍だった。
このテストは再テストということもあって合格点は60点と少し高めに設定されている。
成績不振のヤツらへの試練にもなっているからな。
「まぁ、60超えればひとまずいいよ」
「帰ろうか、もう頭使いすぎて吐きそうだよ」
俺たちはその後足早に帰宅した。
そしてついに結果発表の日がやってきた。
結果から言おう、俺は全教科満点を獲得した。
そして茜と藍はと言うと.....
茜は全教科は90点前後で勤勉さが伝わってくる。
藍はなんと、全教科60点ピッタリだったのだ。
あいつ何か持ってるな。
「藍、お前不正してないだろうな?」
俺が藍を疑うと、藍はすこし怒ったような目をした。
「不正してたらもっと高い点数とるでしょ!普通!」
それもそうか、
「たしかにな、とにかく全員試験突破おめでとう!!」
こうして俺たちの初めての定期試験は幕を下ろした。
次にやってくるのは.........夏休み!!!!
お読み頂きありがとうございました。
今回は少し短くなってしまいましたがお許しを....
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次回もお楽しみにー




