定期考査
俺は学校の机でひれ伏せていた。
事は今日の朝まで遡る。
俺はテスト当日の朝ということもあって少し早めに起きて朝食を取り、いつもは飲まないコーヒーを体に流し込んだ。
その効果もあって目は覚めたのだが......
腹痛が続いて治らない!!!
痛い!痛すぎてシャーペンなんてもてたものでは無い。
今はテストの最初の時間だが、そこに数学の問題用紙が広がっているはずが、俺には数字など見えなかった。
視界が歪むほどに俺は苦しんでいた。
そして遠くで響く試験止めのチャイム、俺はそれを机に伏せながら聞いていたのであった。
くそぉ!!!
せっかく余裕で満点とって、少しチヤホヤされたかったのに!!
その時間が終わると、茜が歩み寄ってきた。
「さっきの時間ずっと伏せてなかった?」
「体調でも悪いの?」
「いや、何でもないよ」
「あまりにも内容が簡単すぎて、すぐ解いて寝てたんだ」
茜に心配させる訳にはいかないと、立派な嘘をついてしまった。
「え?そうなの?」
「さすが俊じゃん!」
「ああ茜は早く次の時間の直前勉強をした方がいい...」
「俺は余裕だから放っておいていいよ」
「え、ううん.....」
「次の時間も頑張ろうね!」
茜はそう言って女子の友達の中に入っていった。
「う、ううううぅ」
苦しすぎる。
「おい!俊お前どっか具合悪いんだろ」
「見てたらわかるぞ!」
俺は聞きなれた声がしたので、その声の方を顔を上げて向いた。
「雄大か....」
「別に、大丈夫だから、お前は赤点予備軍なんだから早く勉強してこ........」
「はっ!?!?」
俺は目覚めると真っ白の天井が視界の一面に映っていた。
周りのカーテンに囲われたベッド、おそらくここは保健室だ。
まだ入学してあまり経っていないので、保健室に1回も行ったことはなかった。
「起きた!」
「お姉ちゃん!俊起きたよ!」
ふと声のする方を向くと、そこには藍の姿、そしてカーテンの裏から出てきた茜の姿があった。
俺は気を失っていたのか?
「おはよう」
俺が小さく呟くと、茜の目からは涙が溢れていた。
「ちょっと!ふざけないで!」
「本当に心配したんだから!」
「2限目が始まる時、俊が号令でも起きなかったから見てみたら、気を失ってたんだよ」
「え....そんなことが.....」
「迷惑かけてごめん」
「謝らないで!それよりここまで運んでくれた雄大くんにお礼を言って!」
「そうするよ」
雄大がここまで運んでくれたのか。
あいつはどこまで良い奴なんだ。
「ちなみに今は昼休みか?」
そうだ、なんで茜たちがここにいるんだろうか。
「今は3限目のテスト中だよ」
「私も抜け出してきたんだ〜」
「は?」
「何言ってるんだ2人とも」
「俺のためにテストを抜け出してきたのか?」
そんなことしたら、俺だけじゃなくて3人とも再試験だ。
なんでそんなことを.....
「俊が倒れてるのにテストなんて受けれるわけないじゃん!」
茜が少し強めに言うと、隣で藍もウンウンと、頷く。
「私たち一緒に再試受けようよ」
茜はそう言って涙を拭った。
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