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Silens&Silentia シレンス・シレンティア  作者: 宮本葵
第一章「Silensとの出会い」
20/20

番外編 +ep.1 “Christmas 2025”

宮本サンタからのささやかなプレゼント(?)です。

真夜中に起きてる子は悪い子だ〜!

なんてね

「え……!?何これ」


 玄関のドアを開けると、寮の部屋の中にいつの間にかクリスマスの飾りがつけられていた。


「あ、蒼くん、おかえり〜〜」

「宮本くん遅いわよ……」

「中村さんに優依も!?」


 玄関の靴を見る限り、もう少し来客は居そうだ。


「あ、蒼くん帰ってきたか!」

「え!?桐生先輩!?」


 まさかの桐生先輩まで!?


「まあ〜、やっぱり蒼くんのこと昔から見てきたしね〜」

「昔って……まだ数ヶ月前のことですよ。そういえば、僕のバティは……?」

「気まずいから来なかったんじゃないかな。まあ、私たちで楽しもうよ」


 そう言って腕にしがみついてくる。……優依の視線が痛い……。


「あの〜、いくら先輩だからと言って……、私キレますよ?私の彼氏に手を出さないでください」

「彼氏になったつもりはないけど……」

「あら、蒼くんはこう言ってるけど」


 プーッと頬を膨らませた優依はどこかへいってしまった。


「蒼、帰ってきたのか。夕食会の準備手伝えよな」

「なんでこんな狭い空間にこんだけ人集めたのか知らねえけど、早く蒼手伝え。お前のせいでこうなったんだからな」

「分かったよ」


 キッチンに立つと、すでに戦場と化していた。紙皿、プラスチックのフォーク、買ってきたままのチキンの箱。


「ほら蒼、これ温め直して」

「はいはい……」


 電子レンジの音が鳴る。その間、ふと机の方を見ると、端の方に優依が座っていた。膝を抱えて、ツリーの電飾をぼんやり眺めている。


「……優依」

「なに、蒼くん」


 素っ気ない返事。でも、ちゃんと顔はこっちを向いた。


「あとでケーキ切るの、手伝ってほしい」

「……別に、いいよ」


 それだけ言って、また視線を逸らす。けれど、さっきより少しだけ声が柔らかい。


「はいはーい、空気変わったところで乾杯しよっか〜」

「まだ全員揃ってねえだろ」

「細かいこと気にしないの!」


 紙コップが配られ、適当に注がれたジュースを手に取る。誰かが電気を少し落として、ツリーの光だけが部屋を照らした。


「メリークリスマス!」


 重なった声と、軽い笑い声。チキンの匂いと、甘いケーキの香りが混ざる。騒がしくて、狭くて。でも――悪くない。

 隣に立った優依が、小さく呟いた。


「……来年も蒼くんとクリスマス過ごせるかな……?」


 その声は、ツリーの光に、蒼たちの騒がしい会話に紛れて、静かに消えた。

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-著者 宮本葵-
茨城県南部出身。中学2年生。鹿行地域とは違ってメロンをたくさん食べれないところに住んでいる、メロン好き。バナナも好きだがやはりメロン。最近、つくばの祭りに行った際、メロンが入ったメロンソーダに目を引かれてしまい、購入。めちゃくちゃ美味しかった。

宮本葵の全作品
誰も信用できなくなった俺の前に、明日から転校してくる美少女が現れた。
<ラブコメ作家>は<恋>しなきゃ!
僕の中学校生活がループしているので抜け出したいと思います。
Silens&Silentia シレンス・シレンティア
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