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異世界吸血鬼 ~前世も吸血鬼なんだが?~  作者: としょいいん


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第86話 ノンキュバス爆誕?

 こうなったらダンジョンを放棄してでも生き延びる必要がある。


 そもそもマスターになんて成った覚えは無いからな。ただこのダンジョンが俺様に取って有用な場所だから利用してやっただけだ。だが、コアによる転移が期待出来ないなら自分で何とかするしか無い。


 女の顔に向かってインキュバスの白い体液を吐きかけると、『キャッ!』と驚いた女が反射で自分の顔を庇って、やっと俺様の左手を離しやがった。


(早く転移させろ、このグズが!)

《転送しま……¥@#$’&D■45=7!*<kAus》


 人間の頃なら間違いなく致命傷だった今の大怪我も、インキュバスの身体なら魔力さえあれば幾らでも再生出来るから生命の危険を危ぶむほどの負傷ではない。そして魔力を搾取するためのサッキュバスなら最下層に何人も確保してあるからな。


 早速だが倉庫に大勢居るはずのサッキュバスどもから、大量の魔力をドレインして身体の怪我を治さねぇと……。


「アルビノのインキュバスとは、珍しい生き物であるな」


(誰だ?!)


 てっきりコアルームに転送されるものだと考えていたが、辺りを見れば数ある倉庫のうちの一つだったのが判る。何故ここに転送されたのは判らないが、今はコアのヤツと連絡が取れないから後で確認すればいいか……。

 そして其処に現れたのは、黒いシルクハットに黒い燕尾服、それに黒いマントを羽織った3頭身のチビで、そいつの背中にある蝙蝠の翼から悪魔族の一匹だと判る。


「舌を抜かれて声も出せないとは、何と哀れな生き物であるな。これは武士の情けであるぞ」


 その瞬間、俺様の顔と喉が青白い光に覆われて、壊され失った細胞の生命の息吹が戻るのを感じた。


「腕も治しやがれ!」


「其方の腕は今必要無いであるな」


 もういい。何処のどいつだか知らねーが、声さえ治れば奴隷どもを呼ぶのに不自由しない。


「おい、コア、サッキュバスどもを早く此処へ寄こすんだ!」


 コアのヤツめ……俺様を無視しやがるとは、どう言う了見だ?!


「ふむふむ、マイミストレスのご親族の方々にご無礼を働いたのは其方であるな」


「それがどうした! こっちは復讐してんだ。優しくなんてする訳ねーだろうが!!」


 サッキュバスなんて俺様から見れば只の獲物じゃねぇか。この世界は弱肉強食だとコアのヤツも言ってたから、今さら何を悪びれる必要がある?


「復讐か、それは僥倖であるな」

「ぎょうこう……がどうした?」


「其方は我軍において、とても好ましい人材であると言う事であるな」

「何、訳の判らねぇい事を言ってやがる!!」


 同じ言語を話しているにも関わらず、全く会話が成立しねぇ?! 一体何者なんだコイツは。


「其方、何処へ行くであるか」

「何処だって良いだろうが、よぉ!」


 こんなザコに構ってるヒマは無ぇ。とにかくコアのヤツに言って腕を治さねぇと不便でいけねぇ。


「おい、コア、聞こえてんだろ! 早く返事しやがれってんだ!!」


 グズグズしてたら、またあの女どもが来てしまうから、早く逃げねぇと……。


「マイミストレス、レアザはここにおりますぞ~!」


 何を訳の判らねぇ事を──「ザシュッ!!」「うがぁあああああああああああああああ!!!!!」


 突然俺様の頭上から現れた黒い呪いの大剣が降って来て、俺様の真っ白で美しかった身体を肩口から串刺しにして真っ赤に染め上げた。


「レアザ、よくやったのじゃ。貴様の視界が無ければ、こうも簡単に仕留める事は出来なかったからの」

「マイミストレス、勿体ないお言葉であるな」


「ぐぅうう……」


 たかが身体を貫かれたくらいでおっ死んだりはしないが、大剣の切っ先が石畳の床に突き刺さったままでは逃げる事すら出来やしねぇ。


「俺様をどうするつもりだ……」


「貴様には(わらわ)の元同胞たちが世話になったようじゃが、後は主殿に一任かのぉ」


「あ~あ、もう終わってるじゃん」

「まだ生きてるなんて、なんてシブトイのでしょうか」


「くぅ~! あの時、捕まえとけばウチの勝ちやったのに!」


 黒い鎧を来たボクっ子と黒いローブを纏った銀髪女が現れて、灰色のマントを纏った貧相な女が少し遅れてやって来たが、ヤツらと遭遇した階層(フロア)からここまでは、まだかなりの距離があったはずなのに到着するのがちと早くねぇか?


 コイツらのうち誰か一人でも俺様の魅了が効けば言うことを聞かせられるのだが、女に特効があるはずのインキュバスの魔眼がちっとも仕事をしやがらねぇのは何故なんだ?


 そう言えば銀髪の女が『私たちは、もっと魅力的な方にずっと魅了され続けてますから~』とか抜かしてやがったから、もしかしたら俺様よりレベルが高いインキュバスが他に居たと言う事か。クソが!!


「へぇ~、コイツのコレが女性に悪さをしてたんだね」

「ほほぉ~、コイツのコレが女の敵なんやな?」

「チョン切っておけば、もう悪さは出来ないでしょう」


 おい、ちょっと待て! 何を平気な顔してチョン切るとか物騒な話をしてやがる? お前ら花も恥じらう乙女じゃなかったのか?!


「コア、どうした、早く俺様を転移させろ!」


 さっきからコアのヤツが全く返事をしないのは、もしかして破壊されたのか?


「ドロシーさん、ちゃんと押さえててくれないと上手くチョキン出来ないよ?」

「何が悲しゅうて、ウチがこんなモン持たなあかんのや!? 手ぇが穢れるやないか!!」


「リン、私が結界で固定しておきますから、早く済ませちゃって」


 ヤメロ! 止めるんだ! いや、止めて下さい!! それをチョン切られたらインキュバスがイン出来なくなるだろうがー!! やめれーーーーーーーー!!!

さすがにインキュバスのインがチョン切られるシーンを掲載するとBANされるので、今回は挿絵無しでお届け致します……。

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