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第4話 はた迷惑なラッキースケベ!?

今回は短めです、申し分ありません。

「ぜえ、ぜえ…こ、ここまで来れば大丈夫やろ…」


「はあ、はあ、はあ…」


「そ、そうだといいけど…い、いきなりのことでびっくりしたわよ…はあ、はあ…」


呼吸を整えながら俺にそういってくるティニア。

閃光玉の目眩しを使い、ヘストール達の包囲網を潜り抜けた俺達は、最初の目的地であるクレバルに続く林道まで走って逃げ込んできた。


「そ、それにしても、光る玉なんて初めて見ました…あれもイオさんが…?はあ、はあ…」


息を整えながら質問するルナリアに、俺は頷きながら答える。


「ああ。煙玉の応用の一つだよ。まあ応用といっても、光の魔導書に書かれた呪文をただの玉に封じただけの奴だから威力はそこまでないし、範囲も広くないから、緊急用のアイテムかな」


「なるほどね…ふう、ようやく落ち着いた…」


大きくため息をつきながら、ティニアは腰に手を当てて話す。


「でもおかげで助かったわ。ありがとう」


「あ、私からも言わせてください」


ぺこっ


「ありがとうございます、イオさん」


「いいっていいって。それよりも…」


「?」


「ヘストール達のルナへの態度、確かにおかしかったな」


「あ…」


先程の事を言われたルナリアは、項垂れつつも口を開く。


「…はい。いずれ分かる事でしたが、お父様だけではなく、騎士団からもあの態度を…」


「それって、旅がしたいと言い出してからか?」


「…いえ。少なくとも、私が16になった時からあのような接し方になっていた、と思います」


「思う?」


「はい…その時は、任務や国務でお父様や騎士団はお忙しいから、気分がすぐれないと思っていたので…」


「なるほどね」


俺は顎に手を当てながら聞き、頷く。


「だから…本当にごめんなさい。こんなことに、貴方を巻き込んでしまって…」


ルナリアの謝罪に、俺は首を傾げながら答えた。


「え?なんで?」


「え…」


「俺は困ってる人間はほっとけない性格なんだ。むしろこういうのは大歓迎だぜ?まあそのせいでギルドの人間からはよく呆れられてるけどな。それに、君は旅がしたいって言ったんだ、それを支えるのも俺の仕事、だぜ?」


にしし、と歯を見せながら笑う俺を見て、ルナリアは頬を少し赤くしながら微笑んだ。


「あ…ありがとうございます///」


「ちょっと?王女を籠絡しようなんて考えてるんじゃないでしょうね?」


「おいこら誰が丸め込もうとしてるんや」


「て、ティニア…///」


「おーい、ルナも顔を赤くするなー」


ティニアのツッコミとルナリアの赤面の顔に、俺はジト目になりながらつっこんだのだった。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



静閑の古街 クレバル


「ここがクレバル…!本で見たのと同じ景色です…!綺麗…」


「私も、本で見たことしかないから、初めて見るわ…」


「そうか?慣れると普通に感じるぞ?」


その後、ヘストールの兵士の目を掻い潜って、俺達は最初の目的地であるクレバルへやってきた。

昔ながらの木造建築が建ち並ぶこの街は、観光地として申し分ない場所となっており、街の至る所では、別の国から来た観光客が大勢いて大変賑わっている。

…と主観的な事を言ったが、自分はあまり感動はしていない。というのも何回も依頼で来て、この風景を何回も見ているので、目が慣れてしまったというのが大きい。見慣れてしまうと感動が薄れるのは仕方ない事だからな。


「そ、そうなんですか?」


「ああ。何度か依頼で来たことあるけど、慣れるとまあ普通の街だなあって俺は感じるけどな?」


「それって…慣れ、なの?」


その、俺の街の雰囲気をぶち壊すような発言に、ルナリアとティニアは目を丸くしていた。

そんなに変だったのだろうか?


「なんか…すげえ変人を見るような目になっている気がするんやが?」


「え?き、気のせいよ気のせい!」


「は、はい!だ、大丈夫ですよ?あはは…」


(なんか納得いかねー…)



ーーー食堂にてーーー



「モグモグモグ!んー、ほいひいれふー♪」


「ルナリア…少し行儀が悪いわよ」


街を少し散策していた俺達だったが、途中でルナリアのお腹が「グウウウウウウ!」っと凄まじい音を立てて鳴った為、街の食堂屋に立ち寄ることになった(なお本人は恥ずかしいのか、腹が鳴った事をひた隠しにしていたが)。


「えー?らいひょうふれふよー、めいろひょはみへひはいれひゅひー」


「口に物を入れながら喋らない!全くもう…」


リスのように口一杯に頬張りながら喋るルナリアに、ティニアはため息をつきながら注意する。


「す、すげえ食うなあ…」


俺はその姿を呆気に取られながら見ていた。何しろ注文したメニューがどんどんルナリアが平らげていくのだ、流石に驚かずにはいられない。

しかも先程までの礼儀正しい姿とは一転、無作法な振る舞いをしている。


「飯食ってる時にこうなるのか?」


「まあ、私だけがいるといつもこうだったわね…」


「♪」


俺とティニアの会話を他所に、ルナリアは食べ進めている…いやどんだけ食うんだよ!?


「と、とりあえず俺達も食べるか…」


「そ、そうね…」


「?」



ーーー宿にてーーー



食事を済ませて店を出ると、日がもう暮れてきていたので、俺達は宿を取って休むことになった。

本当はヘストールが俺達を捜索している事を考えると、すぐに場所を変えられる野宿の方がいいのだが、流石に旅をしたばかりの二人には無理をさせる訳にいかなかった。


「んー…ふう、なんか久しぶりの一人だな」


俺は伸びをしながらベッドに横になる。

今この部屋にいるのは俺だけで、隣の部屋にルナリアとティニアがいる。

いくら依頼者とはいえ、同じ部屋で男女が寝る訳にいかないからな。


「まあティニアがいるし、大丈夫だとは思うけど…」


俺は手枕をしながら、今後の予定を考えていた。


(とりあえず最初の目的地にはついた。次はどこにいくべきか…ルナの目的の旅の意思も尊重したいしな)


ヘストール達のことを考えると、もう少し遠くに行ったほうがいい。だが、それだと色々な場所に行きたいというルナリアの旅の意味がなくなってしまう。

騎士団の目を掻い潜りながら効率よく行ける場所はどこか…俺は頭の中で整理しながら考えていた。


(…)


そう考えていた、その時だったーーー



きゃあああああああ!!



と、女性の悲鳴が聞こえてきたのだ!


「!」


(この声…ルナ!?まさか…!)


声を聞いて咄嗟にルナの声と感じた俺は、まさか騎士団が入り込んできたのか!?と思い、バン!!と扉を強く開け、隣の部屋に駆け込んだ。


「ルナ!ティニア!大丈夫か!?」


部屋に入ったのと同時に俺は戦闘体制を取った、のだが…


「あ…」


「へ…?」


「ん…え?え?」


そこに「敵」はいなかった。そう、「敵」は。敢えて言うのであれば、理性の「敵」だろう。何故そう言う言い方なのか…


「ひ、ひゃ…///」


「あ、あんた…何入ってきてんのよおおおお!?」


バキッ!ボコッ!ベコッ!!


「ぎゃああああああああ!?」


部屋の中に入った俺を待っていたのは…なんと、一糸纏わない、全裸の姿のルナリアとティニアの姿がそこにあったからである…



第4話 終了

読んでくださりありがとうございました。

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