路〜視る〜(1)
「おはよー」
ふああ、と自室からアラキが起きてきた。
時計の針はちょうど朝7時を指していた。
「おーう、アラキ、遅えぞ」
「おはようございます、遅いですね」
ザザが台所に、シャーベットが食器を並べていた。
アラキは起きて早々ソファに座ってテレビのリモコンを探した。
「いいだろ今日ぐらい。せっかく仕事終わったんだ。それにそこまで遅い時間でもねーだろ?どーせ」
「は?おせえよ、今何時だと思ってる」
「あ?そりゃ…寝たのが7時くらいだったから……17時とかじゃねえの?」
アラキはリモコンを探しながら、少し遅めの時間を答えた。
二人が遅い遅いと言うからである。
「バカ」
「…はあ」
「なんだよシャーベットまで。今何時なんだよ」
「翌日の7時だ」
「は?んなわけねーじゃん…お、あったあった」
アラキがテレビをつけると画面の左上には7:04と表示されていた。
「うええ……?まーじ?」
「がち」
「寝過ぎ…というか病気を疑うレベルです」
「なんで俺24時間も寝てんの?」
「こっちが聞きてえよ、ばか」
「あ、またバカって言ったな!?悪口はダメって学校で習わなかったのかよ」
アラキはソファから台所に振り向いて喚いた。
「俺もお前も学校行ってねーだろ」
「たしかに」
(あ、そっか2人とも学校、行ったことないのか……)
シャーベットは少し気まずくなってしまった。
以前知った、自分の父親のせいだと知っていたからである。
シャーベットは申し訳なさとともに、この人たちの仲間にはなれないだろうという気持ちがあった。
「……」
シャーベットは、朝食を運びながら、少し顔を伏せて寂しそうな顔をした。
「まあ、シャーベットが気に病むことはねーよ」
「そうだな、学校に行ってたとしてもザザはバカのままだったろうしな」
「はあ?なんだとお前、朝食食ってやんねーぞ」
「どういう脅しだよ…」
そう言いながらアラキはダイニングチェアへ偉そうに座った。
その様子がなんだかおかしくてシャーベットは思わず笑ってしまった。
つられてアラキとザザも笑っていた。
日常、尊い日常、3人の日常が永遠に瓦解するまで残り27時間。
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27時間は適当なので変更するかもです。




