scrum4『燃え上がれ!天角学園体育祭!④』
「…なんちゃって」
「…貴様…」
「この程度で論破したとは思わないよ」
「まだまだ言いたいことはたくさんある」
「なんだ?言ってみろ」
「人を馬鹿にすることでしか自分を確立を確立できないなんてかわいそうだな、お前達は…とか」
「よく知らないくせによく批判できるな…とか」
「誰も反論しないところお前らの仲間意識って異常に低いんだな…とか」
「なんにもできねえくせに偉そうだな…とか?」
「色々あるけど」
「今日はやめとくよ」
「そんな口論をしに来たんじゃないからな」
「…さっさと帰れ」
「人助け部に入りたい人、いますかー⁉︎」
「⁉︎」
「な…な…⁉︎」
「よぅ烏丸、理解できねえだろうがな」
「あれが薙紫紅なんだよ」
「どういう神経してるんだ…あいつは!」
「君程度にわかるはずもないよ」
「…」
「…奴の方が強いというのですか?」
「違う違う」
「そういうのは諦めろって」
「お前とはもう何もかも次元が違うんだよ」
「あいつの人生は」
「お前が才能に恵まれてる隙に死にかけて」
「お前が努力してる隙に死にかけて」
「お前が嬉しい時に死にかけて」
「お前が悲しい時に死にかけて」
「お前が誰かに認められた時に死にかけて」
「お前に仲間が出来た時に死にかけて」
「お前に成功が訪れた時に死にかけて」
「お前が失敗に落ち込む間に死にかけて」
「お前がラーメン食べてる時に死にかけて」
「お前が何かを成し遂げた際に死にかけて」
「お前が学校行ってる際に死にかけて」
「…っていう感じだったんだからさぁ」
「…努力し」
「成功してきた俺でも倒せないということですか」
「だからさ」
「次元がダンチなんだってば」
「お前が人生ってテストで100点取ってる間」
「薙紫紅は200点取れるテストを破り捨てることを強要されてきたんだよ」
「しかも強要してきたのは自分自身であり」
「それは神の定め(運命)だ」
「抗えない」
「…諦めるって」
「諦めないのと同じぐらい苦痛なんだぜ?」
「もういいわかりました」
「要するに捻くれ者じゃないですか」
「そうですよ美樹先生」
「俺はそんなに強くありません」
「自分の能力を制御できないんですから」
「…ふむ」
その時、誰かが呟いた。
「無意味じゃのう」
「くれない…といったか?おぬし」
「相当心が腐っておるな」
「…名前は?」
「キャサリン」
「妾はヴァルキューレ・キャサリンじゃ」
「…その口調で…外国の人なのか?…」
「そんなことは今どうでもいいじゃろ…」
「協力してやっても良いぞ」
「!」