運命(仮)の出会い
『ふぅ・・・』
のぼせそうになり、ゆっくりと立ち上がったその時、ついに俺の前に女神が降りた。
長く綺麗でいい香りのしそうな髪に、整った顔、スレンダーな足にしっかりと膨らんだ胸、正直見た瞬間に思った。踏んでもらいたいと。
しかし、今ここで彼女に見つかれば俺は親父に殺されるだろう。なぜなら・・・ここは女湯だからである。
その日、希崎颯の前に彼女は現れた。彼女を見たのはつい一時間前の事である。俺はいつものように美少女を女湯で探していた。家が温泉を経営しているので見つからなければ入り放題なのである。・・・たぶん。と、まぁそんな訳で探していた。
そして、ついにその時がついさっき訪れたのであった。
俺は彼女が上がるやいなや、他のお客に見つからないように秘密の出口から出て速攻で彼女のもとへ走って行った。
思わず鼻血が垂れた。美少女がビンのコーヒー牛乳を飲んでいる、なんと美しい光景であろうか。後であのビンを貰っておこうと思いながら彼女に話し掛けた。
『1人温泉ですか?』
まずはボクシングで例えるとジャブ的な感じで彼女がどんな子なのかを探りにかかる。
『君は・・・覗きをしていた?』
どうやら見つかっていたようだ。・・・アレ?おかしいな、涙が出てきそうだよ。鋼のメンタルでどうにか涙を堪え、話をそらす。
『ま、まぁまぁ。落ち着いて。君1人で来たの?』
『まぁ、ね。で、警察に電話してもいいかしら?』
不気味な笑顔で問いかける彼女にすこし興奮しながら土下座をした。踏まれるかもしれないという淡い期待を残し。
こうして、俺と彼女の初めての会話が始まった・・・




