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私、産まれ故郷ではチートでした。  作者: 霜月満月
第三章 決意とこれから
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57話 詰めが甘い姫様

私がリヒトに抱き付いたままじっとしていると。


「あらあら?リヒト、ルリはどうしたの?」

「母上‥‥えっとしばらく動くなと言われただけなので俺もどうしたものかと‥‥。」

「ふふっ。愛されてるのよ。良かったわね、リヒト。」

「え!?‥‥そうなのか?ルリ。」

「‥‥‥。」


聞かないでよ‥‥。


「とりあえず抱きしめ返してあげたら?」

「あ!そうですね!俺としたことが、折角の機会を無駄にするところでした。」


と言って本当に抱きしめ返してきた。


どうしよう‥‥‥離れるタイミング逃した‥‥‥。


と思ってたら伯母様に手をちょんちょんとされたので顔を横に向けると。


「ルリ。リヒトに無茶したのを怒ってくれた?」

「‥‥‥はい。軽くですが。」

「そう。また頬をつねったの?」

「はい。思いっきり。」

「あれは痛かった‥‥。」

「「自業自得でしょ?」」「自業自得だ。」

「父上まで‥‥‥。」

「「「当然。」」」

「‥‥‥。」

「ところで、ルリが騎士達を含めて皆の怪我を治してくれたのか?」

「はい‥‥‥ですが、重傷の人は助けられませんでした‥‥‥すみません。伯父様。」

「それは仕方ないことだ。むしろルリのお陰で多くの者が助かったんだ。謝る必要はない。」

「‥‥‥‥。」


そう。何人かの騎士達は亡くなってる。

そして重傷の人の手当てをしようとしたら、止められた。治癒の連度が浅いから無理だと。


その時、遠くから馬の蹄の音が聞こえてきた。

その音が近付いてくると。


「ルリ姫様!」

「イリス?」

「ああ。来てくれたぞ。」

「あれ?姫様、どうされました?」


最後のすんなり離れるチャンスだよね。


「リヒト。離していいよ。」

「やだ。」

「はあ?」

「折角ルリから抱きついてきてくれたんだ。もう少しいいだろ?」

「駄目ですよ。王太子殿下。」

「何故だ。リアン。」

「姫様のお姿をご覧ください。」

「「「え?」」」

「あ。ルリ、よく見たら可愛い格好してるじゃない。」

「何かあったのか?」

「我が父と妹が謁見に来ていたんですよ。」

「え?」

「辺境伯様ですよ。王太子殿下。」

「そうなのか?」

「はい。王太子殿下。抱き付いたのは姫様ですが、折角のお召し物が殿下の血で‥‥」

「あ。そういうことか。」


と、やっと離れたが本当にちょっと血がついていた。


「これは私が悪いから素直にマリー達に謝るとして‥‥」

「「?」」


私がイリスとリアンを見たので二人共きょとんだ。


「副団長が揃ってしまった‥‥‥今更だけど、城から離れて大丈夫だったの?って思って。」

「ああ。大丈夫ですよ。団長がいますし、陛下に姫様の無事が最優先だと言われてますので。」

「そ、そう‥‥。」

「それから姫様。」

「なに?イリス。」

「姫様が追いかけてこいと仰ったのはラズライトの方々に同行させる人員を連れてこいということでお間違いないでしょうか?」

「うん。」

「「「え?」」」

「ルリ、いいの?」

「はい。魔物に襲われた後で、騎士達の体力が削られてるでしょうから休息が必要でしょう?」

「え、ええ。」

「陛下にも許可というか、指令を頂きましたのでこのまま私共がお供致します。」

「うん。お願いね、イリス。」

「はい。畏まりました。姫様。」

「「「‥‥‥。」」」

「‥‥‥ルリ。」

「はい。」

「改めてありがとな。」

「いいえ。」

「じゃあ、イリスと騎士達を借りるな。」

「はい。伯父様、伯母様、リヒト、騎士の皆さん。どうかお気をつけて。」

「「ああ。」」「ええ。」『はい!』

「イリス、騎士達。お願いね。」

『は!』


そしてイリスが騎士達と共に持ってきた幌馬車にラズライトの騎士達と亡骸を乗せて、イリス率いるセピオライトの騎士達の護衛で再びラズライトの一団は帰国していった。


「王太子殿下、去り際が名残惜しそうでしたね。」

とリアンが言っていたが、私としてはそう?って感じだ。


これから破魔の力も治癒もちゃんと使いこなせる様にならないと。

でも、特訓‥‥‥できるのか?


と見送っても動かず考えていると。


《ルリ、帰らないのか?》

「あ。えっと‥‥‥どうやって帰ろうか?」

「え?考えてらっしゃらなかったのですか?」

「うん。イリス達を護衛に同行させるまでしか考えてなかった‥‥‥。」

《もう一度ラウムを呼べばいいじゃないか。》

「え?‥‥‥いいのかな?」

《むしろ駄目な理由があるのか?》

「‥‥‥‥‥ない気がする。」


そしてラウムを呼んでみると。


《構いませんよ。どこに繋げますか?》

「えっと‥‥‥リアン、繋げる場所どこがいいんだろ?」

「え?私ですか?‥‥確かうちの父達以降に謁見の間を使う予定はなかったと記憶してますので、謁見の間に戻ればよろしいかと。」

「だって。ラウム、謁見の間に戻りたい。」

《畏まりました。》


そして私達はラウムの空間移動で再び謁見の間に戻ってきた。

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