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私、産まれ故郷ではチートでした。  作者: 霜月満月
第三章 決意とこれから
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54話 辺境伯親子

そして城の自室に戻ると、三人が待ち構えていた。


「姫様。お待ちしておりましたよ。」

「え?」

「さあ、一度湯浴みをしてさっぱりしましょうか。」

「え?」

「さあさあ~!」


と引き摺られる様に備え付けのお風呂に入り、上がると再び待ち構えていた三人がにっこり笑っていた。


「えっと‥‥マリー、アンヌ、クロエ。何か楽しそうだね‥‥?」

「それはもう!姫様を可愛らしく仕上げるのも我々の役目ですから!」

「え?」

「まさか、辺境伯の当主様がいらっしゃるのに普段と同じ服装でお会いするおつもりですか?」

「え?駄目?」

「「「駄目です!」」」

「お客様相手ですから王女らしくして頂きませんと。」

「貴族当主相手だから?」

「「「はい!」」」

「そっか‥‥‥分かった‥‥‥任せる‥‥。」

「「「お任せください!」」」


そして私は三人の手でドレスを着せられ、化粧を軽く施された。仕上がりを見た私は。


「誰!?」

「姫様ですよ?」

「姫様は素材が良くていらっしゃいますからやりがいがありますわ~!」


嘘でしょ!?と言いたくなるぐらい王女っぽくなった私(?)が鏡に映っていた。


「‥‥‥私は貴族当主が来る度にこうして変身しないといけないの?」

「変身って‥‥それほどお化粧はしてませんよ?でもきちんとしたお姿を見せて頂かないと。王女様なのですから。」

「そっか‥‥分かった。」


するとタイミングよくイリスが来た。


「姫様。謁見の間にお越し頂けますか?」

「はーい。」


そしてイリスと謁見の間に向かっている途中。


「ふふっ。可愛らしいですね。姫様。」

「三人が頑張ってくれたんだよ。救いなのはドレスが成人の時程大変じゃなかったことかな。」


今着ているドレスはパーティーの時と比べるとシンプルな方だった。なので歩きやすい。


「ふふっ。そのようですね。」


そして謁見の間に着くと、そこにいた騎士達が私に一礼した後扉を開けてくれた。


「姫様は中で陛下方とお待ちください。」

「うん。分かった。」


そう言って中を進んで行くと、既に父様、母様、姉様が座って待っていた。


「お。ルリ。可愛らしいな。」

「本当。マリー達はいい仕事してるわ~。」

と国王夫妻である両親。


「ルリ?どうかした?」

「ふふっ。いえ。ここに来るのは帰って来た時以来だなと。」

「ふふっ。確かにそうね。こっちにいらっしゃい、ルリ。」

「はい!」


父様は国王ということで中央の玉座。その左右に王妃の母様と第一王女の姉様。私は姉様の隣だ。

そして私は自分の席に座ると。


「ふふっ。帰って来た時はまさか自分がこっち側に座ることになるとは思いませんでした。不思議な気分です。」

「ふふっ。そっか。でもこれからずっとこっち側だよ?」

「そうですね‥‥でも、私は3年後からはラズライトのこちら側になるんですよね‥‥?」

「っ!」

「父様?」


と話していると辺境伯様達が来た。

そして私達の前まで来ると、跪いて頭を下げた。


「面を上げよ。そして楽にしてよい。」

と父様が言うと二人共顔を上げ、立ち上がった。


「今日はルリに会いたいとのことだったな?」

「はい。まずは我々にお時間を頂けたこと、感謝を申し上げます。」


硬い!雰囲気が硬い!


「よい。それで?」

「はっ!第二王女殿下に改めて先日のパーティーでの失礼をお詫びに参りました。」


気にしなくていいのに。


と思っていると、話し掛けられた。


「第二王女殿下。」

「はい。」

「娘に発言の許可を頂けますか?」

「はい。伺いますわ。」

「ありがとうございます。‥‥‥ラフィネ。」

「はい。」

と言ってラフィネ様はカーテシーをして


「まずは第二王女殿下。先日は自己紹介もせずに失礼致しました。私はクリーガ辺境伯家のラフィネ・クリーガと申します。よろしければラフィネと名前で呼んで頂ければ嬉しく存じます。」

「はい。ラフィネ様。」

「そしてパーティーの席での無礼。お許しください。」

と言って頭を下げた。


「ラフィネ様。頭をお上げください。」

と言うとラフィネ様はおずおずと頭を上げてくれた。


「辺境伯様にはその場で申し上げましたが、私は気にしておりませんよ。」

「え?」

「一時感情的になっていただけでしょう?そういうことは誰にでもあることでしょうから私は気にしません。」

「姫様‥‥‥は!謁見の間で失礼を!」

「ふふっ。だから気にしません。」

「寛大なお心に感謝申し上げます。」


硬いな~。謁見の間で話すから硬いのかな?


「あの‥‥第二王女殿下。」

「はい?」

「その‥‥不躾なお願いですが‥‥」

「なんでしょうか?」

「私と友人‥‥に‥‥」

「え?」

「な、何でもないです!失礼しました!」

「今、友人にと仰いましたか?」

「は、はい‥‥。」

「嬉しいです!」

「え?」

「確かラフィネ様は私と同い年でいらっしゃいましたよね?」

「は、はい。」

「やっぱり!私、同い年の友人と呼べる方がいなかったので、ラフィネ様が友人になって頂けると嬉しく思います。」

「本当に私でよろしいのですか?」

「はい!私のこともルリと名前で呼んで頂けると嬉しいです。」

「えっと‥‥ルリ姫様とお呼びしてよろしいのですか?」

「‥‥‥姉様。どうしても姫はつけないと駄目ですか?」

「え?どうしてもってことはないわよ?」

「では、ラフィネ様。呼び方はルリ様で。」

「え!?‥‥る、ルリ様?」

「はい!」

「「‥‥‥。」」

「ふふっ。辺境伯様、ラフィネ様。私が気にしていないこと、ご理解頂けましたか?」

「「は、はい。」」

「‥‥‥やっぱりお優しい方でした。」

「え?」

「先程、副団長のイリス様と共に城下にいらしてましたよね?」

「え?は、はい。」

「ルリ様とイリス様が子供達とお話している所を丁度父と見かけまして。咎めるどころか子供達と楽しそうにお話されてる姿を拝見してやっぱり敵わないな~と思っていたところだったのです。今の私の目標はルリ様の様になることなのです!」

「え!?わ、私が目標ですか‥‥?」

「はい!」


えっと‥‥私に目標にしてもらう様なところある?


「第二王女殿下。突然申し訳ありません。伺いたいことがあるのですが、よろしいでしょうか?」

「え?はい。どうぞ。」

「こちらにご帰国された際、シュハイト大陸から海を渡っていらっしゃいましたか?」

「?はい。」

「その時、殿下は茶髪で港に兵士らしき者達がおりましたか?」

「はい。茶髪でしたし、兵士さんらしき方々もいらっしゃいましたね。」

「やはりそうでしたか!あの時の兵士は我が辺境伯家の私兵だったのです。見回りから戻ってきた兵士達が王太子殿下と姫様らしき方を見たと申していましたので。」

「あの時の兵士さん達は辺境伯様のところの方々だったのですね。道理でチラチラと見られる訳ですね。」

「「え?」」

「え?」

「チラチラと見ていたのですか?」

「え?はい。視線を感じるぐらいには。」

「「重ね重ね失礼致しました!」」


と今度は親子揃って頭を下げてきた。


私、何回謝られるの~?

53話の最後、ルリ達を見ていたのは辺境伯親子で、あっさり出てきました。

ちなみに辺境伯親子はパーティー後、そのまま王都の屋敷にいました。

という設定です。

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