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その商品、均等にご使用ください。
牛魔王城に6セットも届く。
「係長に報告しとこ」
報連相の大事さを学ぶ、宇野だった。
「係長、牛魔王城に6セット牛ステーキ届くのですが」
「あー、大丈夫!注文者が違うから」
報告だけ済ませ、席に戻る。
電話が鳴る。
「お電話ありがとうございます。異世界通販センター宇野が承ります。」
「生エールの定期注文を止めたいの」
お調べします。とお客様の電話番号を入力する。
種族 ケルベロス
「5年使って真ん中だけフサフサなんです。」
「……」
「お客様、確認ですが真ん中の頭部のみご使用したと言うことでしょうか」
「そう。」
「お客様、均等にご使用してみてはいかがでしょうか」
「……」
一瞬の沈黙
「そうね。やっぱり解約はやめとくわ」
「かしこまりました。」
受話器を置く。
「——次の電話は、十年後だろうか。」




