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暴財力の献身  作者: コロリア


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7/8

ミヤーフダウラ

サウジアラビア、砂漠の地下深く。


超巨大地下国の端っこのホール水圧式巨大エレベーター内。


開会式。


サウジアラビア大統領が襟に付いているマイクを傾ける。


《ザアアアアアアアアアアアアア》 巨大な拍手が巻き起こる。


このホール内の人数は200人程度だが、量子インターネットにより、世界中に生中継されている。


大統領「皆様、この砂漠では、あらゆる生物がかつて放射能により、死滅していました。

だが、日本という奇跡の国の奇跡みたいな技術により、奇跡が起きたのだ。

我々はあらゆる事態を想定していた、しかし!それは甘かった。」


皆『……』


大統領「人は愚かだ!誤解を恐れずに言えば、特にイスラム教は愚かにも程があった我々だけが!……我々だけが、何も考えずに核を大量に使ってしまった……ただの、崇高なる宗教の為に、地下水まで無くなり、海は油で汚れ、死の地域、死の国々へと変えてしまった、……うう、ううー!!何が崇高だ!?何が!?どこが!?私に教えてくれ!!皆に!!分かるように!説明出来るか!?私は、私の子供と妻が、油が浮いた!放射能に汚れた茶色い水を飲むのを止められなかったんだ!!うーー、うーーーー!!目の前で飲んでいたのに!!それなのに、……喉が渇いて、私は頭がぼんやりして、止められなかった、……う、うー、ひ、ひ、…ひ、んぐあ、あ、あぐ」


皆『………』


大統領「今ここに!我々はイスラム教の卒業を宣言する!そして!我々は新しい宗教へと昇格する!そう!奇跡の国!日本という国が持つ!八百万の神々と神道という奇跡への道をおお!!」


《ガゴン!ウゥウウウーーー》 ホールがますます地下へ下がっていく。


皆《!?!?ザワザワザワザワ》


大統領「我々は今ここに新しい新サウジアラビアを宣言する!ミヤーフダウラ!! (水の国)これが新しい我々の国名だあ!!」

《ゴウンゴウン》ホールエレベーターの壁が上がっていく。

透明の壁に現れたのは、澄んだ透き通り過ぎている海水。

沢山魚が泳いでいる。



そう。


ここは、以前油まみれとなり、放射能汚染が最悪となった死の海、ペルシャ湾、紅海、ホルムズ海で    あ  っ  た。


ホールエレベーターはエレベーターではなかった。


真空チューブによる高速移動海底列車。


紅海から一気にホルムズ海峡へ横断し、かつての死の土地、イランを初めとする中東と呼ばれた地へ。


時速3500キロで移動中である。


エレベーターの中、外には、海の隼のマークがある。


中東の海は35m程と浅く、太陽の光が海底までしっかり届く為に、彩り色の世界が眼前に広がり、正に、夢の世界。


海の世界がこんなにも、眩しいダンスに満ち溢れた世界だとは。


あっという間に夢の旅が終わり、再び地中の世界へと。


そして、エレベーターは上がる、上がる。


《ガゴン、ウウーーーーーンンン》 壁が開いた。


大統領「見よ、奇跡を」


そこは、超巨大な地下帝国が築かれている途中だった。


しかし、大半は既に完成しているようだ。


空?天井?には光る木々?により、沢山の光が振り注いでいる。


大統領「……これらは全て日本の会社の技術だ、諸君らも観ただろう!これぞ、崇高なる意志、文化だ!彼らを真似よう!!彼らを真似よう!!武器ではなく!!破壊ではなく!!プライドを捨て!!死を喜ぶな!!銃を捨て!!核を捨て!!卒業し!!我々は!!繁栄と!!崇高なる文化を!!ありがとおおおおおおお!!!!!!」


皆『ううおおおおおおおおおおおおおお!!ウオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!』



5分後。



大統領「ゴホン」


皆《ザアアアアアアアアアアア、パチパチパチ、パチ、パチ…パチ…》


大統領「これより生中継で、サウジアラビア王族の方にイスラム教からの卒業を宣言して頂きます、それでは、ゴホン、ハブン・マルサーレ・アルディー・サルマーン国王です、どうぞ!」


3D映像が現れ、そこにヨボヨボの国王が映った。


《ザン!》皆祈りの姿勢になった。


ハブン「ハブンである、これより、我々はイスラム教を卒業し、一神教から八百万の神々への信仰へと昇格する事をここに宣誓する、イスラム教は核で死んだのだ、いや、死ななくてはならない、二度と、海を、水を、汚してはならないのだ、二度とあんな過ちを人類は犯してはならないのだ、皆の衆、どうか理解して欲しい、我も彼の地の大戦により、親しい者らを大勢失った、私だけ、おめおめと今も生き延びておる、……しかしな、まるで夢のような技術を持つ国が我々を救ってくれた、感謝を、そして、我々は恩を仇で返す野蛮人では決して無い。そうであろう皆の衆?」


皆は泣いて震えている。


ハブン「銃を捨て、核を捨てる者こそが、真の勇者である、何故なら、武器を捨てる事が出来ないのは、その者が臆病者だからである」


皆は泣いている。


ハブン「皆の子よ、愛しき子らよ、そなたならば、必ず成し遂げられる、私は皆を信じておるぞ、・・ん、それではな、宣誓を終わりとする、皆の衆、達者でな」


《シューン》 3Dビジョンが終わった。




その2日後。


各地に生き残っていた、イスラム教革命防衛隊が武装蜂起。


ビビアンの曽祖父であり、良き理解者であった、ハブン国王は首を切られ、議事堂屋上で十字架に貼り付けにされた。


そうして、イスラム教を完全に抹殺する大義を得た世界連合はユダヤ教のイスラエルを筆頭に、大規模進軍を開始。


イスラム教徒は繁殖力が強く、多すぎた。


「核は」使われなかった。


しかし、かなり威力を抑えたミトコンドリア爆弾が使われた。


水素核融合爆弾の、50倍の威力であった。


放射能汚染が無いとはいえ、火での浄化には変わりない。


勿論、アメリカとイスラエル、NATOは海の隼の技術の一部をゲリラ戦を仕掛けてくる敵へ使用した。


イスラム教を捨てた者らは地下帝国に逃げており、無事に生き残った。


ビビアンの家族らも、地下帝国は救っていた。


イスラム教、壊滅、消滅の日。


そこに、ビビアンの曽祖父の姿は無かった。






地下帝国、水神の間。


ビビアンの父は、誓いの姿勢をしていた。


新しい金の鳥居の奥殿の金で出来た家に向かって両手を合わせていた。


ビビアンの兄も、父の後ろから手を合わせる。


ビビアン父「平和を、祈ろう」


ビビアン兄「うん」










ニュースを観ていた二人。


琉刃「また会えますよ、因果は巡りますからね」


ビビアン「はい、でも、少し、泣いて良いでしょうか?」


琉刃「おいで」


ビビアンは琉刃の中で3時間泣いて、気絶するように眠った。



end

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