プロローグ 3
とりあえず面接に合格したニカ
言われた通り、鳩時計広場にやってきたのはいいけれど...
【次の日】
何だか分からない内に面接に合格していたニカ。
昨日言われた通り、ニカは鳩時計広場にやって来ていた。
「よし!今日から私就職するのね。頑張れ私!」
そう独り言をいっているニカの後ろに、サラサラヘアーの綺麗なお姉さんがハイヒールをコツコツいわせながら近づいた。
「あなたがニカさん?早速で悪いけど着いてきて」
そう言いながらお姉さんは人気のない道の方に歩いていく。
(あれ、こっちは公園しかなかったはずなんだけど)
「あ、そうそうこれを渡すの忘れてたわ。とりあえずこれ持っててね」
お姉さんはそう言いながら、小さめの鍵の形をしたキーホルダーをニカに渡した。
(なんだろうこれ?鍵?ま、可愛いからいっか)
「着いたわ!ここよ。」
(え、ここ..)
お姉さんが着いたと言った場所はどうみても、ただの公園だった。ブランコが2つと懐かしめの象さんのすべり台、真ん中には砂場があり、そして奥には場違いな赤と青のドラム缶が一つずつ並んでいた。
「さ、じゃあとりあえず貴方はあの赤のドラム缶に入って」
何をいってるんだろう。このお姉さん...。そうかあれか
私騙された?
もしかして実はあの叔父さん宇宙人とかで秘密を知った私を殺したくてドラム缶に入ったら上からコンクリート入れられて海に捨てられるとか?!えーありえないんですけど。
「え、あの、ドラム缶ですか?」
「そうよ、あの赤いドラム缶よ」
お姉さんの目は真剣だ。むしろ人を殺してても何の違和感もないくらい真剣な目だった。だから私は思いきって断ることにした
「あの、嫌です。私まだ死にたくないので!」
「...ちっ、はぁ~めんどくせーな。後で説明するからとりあえず入っとけばいいんだよ。」
(えっ!?めちゃ怖いんですけど。というかお姉さん口悪っ
それにあんな声低かったの?!)
お姉さんはそう言いながら、軽々と私を持ち上げて
赤のドラム缶に私を放り込んだ。
「ギャー殺される。私まだ死にたくない。彼氏もいないしこれからなのに~」
「ぐたぐた五月蝿い!早くしないとこっちまで遅刻扱いになるのよ。私今まで遅刻したことないんだから!」
ポチッ
お姉さんが何かの釦を押した瞬間私は気を失った。
うーーん。どれくらい寝ていたんだろうか
眩しい光と共に、ニカは意識を取り戻した。
「ようこそ!アップルサイダー社へ!」
そこには見たことない世界が広がっていた。