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剣と龍と神  作者: カナメ
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三十四話

無駄話は好きです。

無名で終わる人生か。

それもまた良し!

目立ちたくないし。

有名税とかゾッとする!



(仮にも剣神なんだ、角アリの一匹や二匹は楽勝だろ。角アリを討伐すれば高位剣使として勝手に名前は売れていく)



聞かれたくない内容なので、ファラがテレパシーに切り替えた。

どこで誰が聞いてるかわかんないしな。



「そうなのか?」



まぁオレは普通に声を出すが。



「…あまり自分の実力を過大評価するのもどうかと思うが過小評価もダメだぞ、カイン」



そう言われてもなぁ

オレまだ自分の実力に、正確な基準を設けてないからその辺がわかんないんだよな~…



「マスター、その為にも明日はいい機会です。ご自分の実力を知る絶好の舞台ですから」



「確かにね。聞いた話しだと、高位は出られないみたいだし……試すにはちょうどいいかも?」



「期待してるよ、バカ弟子。アタシの全財産を賭けるから必ず勝てよ!」



「プレッシャーかけんな師匠のくせに」



「この程度のプレッシャーで、どうにかなるような教育はしてないはずだが?」



「ごもっとも。だから心理方面だけじゃなく、物理方面でもプレッシャーをかけるな」



何かテーブルがミシミシって音が!

何か周囲のテーブル客も居心地悪そうだしやめて下さいマジで!



「ふん、軟弱な精神状態だったから発破かけただけだ」



…とは言われてもなぁ。

オレは神剣がなかったらB級剣使に過ぎないし。



(すでに神剣であるワタシ達の恩恵やら加護は受けているので大丈夫かと。マスターの実力はすでにA級だと保証します)



ルシスの安心保証に安堵する。

ファラだったら若干の不安が残って……おっとそんなに睨むなよファラ。美人度が更に増加中か?

……こんな調子だと負けた時が怖いな。



「だがそうなると…何で赤帝刃はB級で止まってるんだ?」



「剣獣そのもののレベルが、カインについていけてないだけだろ。アタシとの修行やら秘術やらで急に成長したからな。焦らずともその内、剣獣の成長が追いついて剣位も上がるだろ」



「…………」



「マスター、思考が少々ピンク方面です」



えっマジで!?

無意識にか…恐ろしいな、三大欲求!!くそぅ、ファラの秘術ってキーワードにつられたか!!?



「…カインって今まさに」



「欲求不満ですか?」



やめて!

二人ともそんなストレートな発言禁止!

もっとオブラートに包んで!

むしろ包んで下さい!



「何だ、そんな事ならいつでも言えばよかったのに」



「ワタシ達はマスターの所有物です。お望みならいつでも…むしろこれから部屋に戻りますか?」



「いやいや、突っ込み所が満載ですよ、ルシスさん。オレは二人を物扱いする気もないから。支配権云々は話し終わっただろ?」



「アタシ達がいいと思うなら文句ないだろ?それこそアタシ達の自由意思だ」



「…オレの意思は?」



どこにある?



「女に恥をかかせる気か?殺されても文句は言えんな」



わぁーい、逃げ道がないぞお。

嬉しいような悲しいような?

…複雑だ。



「何でそんなにカインは無駄に理性が鉄壁なんだ?アタシ達のような美女に迫られたら諸手をあげて喜ぶのが普通だぞ」



「い、いやこういうのはお互いの気持ちが通じ合ってからですねぇ……」



「マスター、すでにワタシ達は以心伝心です。問題ありません」



だ~墓穴掘った!



言質げんちはとれたな」



「間違いなく」



逃げ道がない。

いやむしろこれは願ったり叶ったり?

我ながらこういう状況には二の足を踏むというか、腰が重いというべきか?

つまりはヘタレか。

妙に納得。



「ではファラ早速?」



「まだいいだろ。夜は長い」



「そうね、焦る必要はない」



確定ですか、そうですか、ありがとうございます。



「…こういう時のルシスの秘術は重複するのか?」



ファラがサラッと問題発言。



「さぁ?今までそんな例はなかったし…ちょうどいいから実証する?」



ルシスさんもう臨戦態勢じゃないっすか!!

そんなオレの精神が消耗しきっている間に注文の数々がテーブルに並んでいた。

ファラとルシスは先にぐびぐび飲んでる。

美味しそうに飲むね、二人共。

オレはハーブ茶を、ちびちびと飲む。



「…いい飲みっぷりだな二人共」



是非そのまま今夜は酔い潰れてくれ。



「いや~やっぱり酒はいいわぁ!人間の酒造技術はロードギアの宝だね!」



おいおい、もうできあがっているのか?

ファラの奴、顔が真っ赤だぞ。



「マスターは酒は飲めないのですか?」



対してルシスはケロリとしている。



「あ、あぁ。昔飲んだがあっという間に酔い潰れてな」



あの時は一杯で潰れたな。

弱い人は酒のにおいだけで酔う人もいるらしいがオレはそこまでじゃない。

だが弱い部類ではあると自覚はある。



「かあ~!人生を損してるよカイン!酒を飲めないなんて人生の半分は楽しめてない!」



断言しているのが酔っ払いでは、あまり信憑性はないんだが。

その間にも二人はドンドン酒を追加注文。

その量に周りの客の好奇な視線が集まりだす。

……こいつらウワバミすぎだろ。



ファラは機嫌よく飲み続けている。

すぐに酔い潰れるかと思ったがそんな事はなかった。

ルシスの方は黙々と飲む。ひたすら飲む。

酔っているのか、いないのか、判別できん位いつも通りだ。

オレは茶しか飲んでないが見てるだけで酔うかも。

結局オレ達は閉店まで居座った。

龍って酒が好きなんだなって学んだ一日だった。



「さぁカイン行くぞ」



あれだけ飲んで酔い潰れてねぇのかよ!



「マスター、逃がしませんよ」



その後、オレは強制的に二人の寝床に連行された。



………えっ?マジで!?いいの!!?



こうしてハーレム化が進むとな!いや知らんがな。

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