その101・与党党首会談
俺は、与党第二党の〈実現民政党〉の党首をしている男だ。
今日は、首相官邸にて与党第一党〈自由第一党〉との連立成立後初の党首会談を控えている。
我々は〈実現〉を結党以来貫いており、野党としての立場だったが、与党である〈自由第一党〉に提案をし続け、成立した法案が多くある。
だからこそ、今まで何故連立せずにいたのかと疑問を持たれる支持者も多くいたはずだ。
だが、今回は内閣総理大臣の頼みの元、連立に入ることが出来た。
規模としては我々は僅か四十の小さい党なのだが、圧倒的に自由第一党の規模が大きいため、何とかカバーをしてくれる。
それに我々は与党であるため、色々な提案や指図をすることが出来るのだ。
あまりアドバイスをしすぎると、こちらも示しがつかないため、向こうから出される法案を阻止したりしている。
何故なら、現在「自由第一党」はリベラルの動きをかなりしている。
我々は「実現」をモットーに保守の政策をかなり提案をしてきた。
元々は「自由第一党」も保守政党として、防衛力増加や核武装協議など、かなり保守的なやり方をしてきた。
だが、代表が変わり、リベラル政策をかなり強く色を出しながら政権運営をしているため、俺は落胆していた。
代表が変わる度にコロコロ変われたらたまったものではない。
だからこそ、俺は代表兼総理大臣に会った際に一つばかり説教を垂らそう考えている。
首相官邸の応接室で待ちながらも、総理が来るのを待った。
目の前には多くのマスコミ関係者。
当然会談が始まったらすぐに出てもらうが、俺はそのマスコミを睨みつける。
理由は言わなくても分かる。
しばらく待っていると、総理が顔を出した。
「お待たせしました」
俺は立ち上がってから、頭を下げた。
総理が
「では始めましょうか」
二人は座り、マスコミが離れてから
「総理、例の移民問題ですが、私たちは明確に反対です」
「移民がないと、我々の産業・労働はどう維持すればいいというのかね」
「ですが、移民のデメリットはよく総理もご存じのはずです」
「それは譲れない」
「・・・」
「君も連立を組ませてくれたことに有難みを感じてもらわないと困るな」
「だったら解消してくれてもいいですよ。あなたが連立を考えたわけではない。前の総理が決めたことですから」
「随分、偉そうだね」
俺は総理の顔をじっと見ながら
「総理。この国は我々の国です。この国は誰が守るというのですか。外人でもありません、我々なのです。それをよくお考え下さい。これ以上、外人の好き勝手にはさせませんよ」
そう言って立ち上がってから、その場を離れることにした。
これ以上、総理に何を言ってもきりないからだ。
総理もそう簡単に考えを変えない人だとは分かっている。
でも今に分かるだろう。
誰が今後苦しい思いをするのか・・・・
~終~




