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神様のおねがい  作者: もやしいため
第三章:始まりの街
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初心者研修始まる!

ついに始まりました初心者研修。

この研修は内容はそれぞれのカウンターで違いますが、討伐カウンター以外でも行われています。

内容に関しては今後もしかすると書くかもしれません。

翌日、ギルドにて初心者研修が開かれる。

ちなみにこの初心者研修は【神託】にも入っていた。


---+---+---+---+---+---+---+---+---

【神託】

新人としての矜持

達成内容:初心者研修にて生き残ること


ギルドの討伐カウンターにて、開かれている初心者研修

これは討伐者としての最初の登竜門となる

無事にクリアして戻ってくるのだ!


報酬:SP25

---+---+---+---+---+---+---+---+---


とまぁ、何だかおかしな位報酬が高い。

いつも通りの設定ミスならありがたいのだが、嫌な予感しかしない。


 新人にプライドとかあるのかな?

 どう考えても僕には全く無いんだけど。

 というか初心者研修なのに登竜門ってどういうことなのさ?


色々疑問符が浮かぶが結局のところ、行ってみないことには分からない。

それにしても報酬と内容を考えるとどう考えても危険だ。

だが今更辞める訳にもいかない。


討伐カウンターに着くと、以前とは違い、それなりに人が居た。

理熾と同じく初心者研修を受ける人なのだろうか?

平均年齢は大体18~25くらいだろうか…。

若い者も確かに居るが、基本的に幼い者は理熾の他には居ない。

皆が皆、鎧や剣など、武器と戦闘服を着ている。

場違いすぎて涙が出るが、理熾の装備は相変わらずの村人Aだ。


 うん、絶対誰にも勝てない☆

 皆さん怖いね!


変なテンションになる理熾。

それも仕方ないだろう。

絡まれたら瞬殺である。

今更ながら、きっちりとカウンターで内容を聞いておけばよかったと思う。


 本当に、お役所仕事だよね!

 判断材料としての情報がほぼゼロなんだから…。

 名前で釣られた僕も僕だけど。


一体この研修では何をするのか、時間割等はあるのか。

そんなことも分からない、未だ得体の知れない『初心者研修』だ。

そういえば参加資格すら聞いていないことに今更気付いた。


「皆様お待たせしました。

 これより研修の詳細をお伝えします。

 カウンター横の階段を上がって、3階会議室にお集まりください」


討伐カウンター全体に響く声。

どうやらこれから説明があるようだ。

それでもちゃんと説明してくれるのか本当に疑問だが。


 うっわぁ…絡まれないかなぁ。

 いやだぁ…。


と理熾はそんなことばかり考えていた。

ツヴァイという前例もあることだし。


今回の研修参加者は理熾を含めて8人らしい。

全員が会議室に入ると扉が閉められた。


「さて、それでは研修の内容をお話いたします。

 本日から3日間は、(ワタクシ)、センガが責任者となります。

 私の言いつけには必ず守るよう努力ください」


センガと名乗る男が会議室の前、教壇のように高くなっている位置で自己紹介を行う。

語られる内容は…まぁ、センガが今回の先生ということなのだろう。


「それでは日程をご説明いたします。

 1:適職の模索

 現在、既に(クラス)に就かれている方は次の工程に移っていただきます。


 2:クラス別のスキル研修

 選択したクラスに有利、または有能なスキルをお教えいたします。

 習得したいスキル等ありましたらご質問ください。


 3:戦闘訓練

 タイプは分かれますが、オーソドックスな戦闘方法をお教えします。


 以上3点が本日の日程になります。

 皆様、音を上げずに最後まで頑張ってください」


さらっと説明された内容がまったく予想していない内容だった。

何より。


 えっと、職業ってそういうものなの?


理熾の知識での職業とは、本当に意味が違うようだ。

日本で言うなら、サラリーマンとか、職人なのだが…『職業』というだけで、実際はタイプなのだろう。

戦闘系なのか、補助系なのか、前衛なのか、後衛なのか…そういうタイプを職業という名で区分けしているのだろう。


 むぅ…まさかいきなり予習不足とは。

 自分のクラスなんてまだ決めてないよ…。

 進路相談に乗ってくれるのかなぁ?


「それではまず、適職の模索から開始しましょう。

 現在、職に付いていない、もしくは2つ目の職を探している方はいらっしゃいますか?」

「あ、はい」


すぐさま手を上げる。

自分がどれだけ無知かは改めて教えてもらうとしても、ここでさらに疑問が増える。


 クラスっていくつも選べるの?

 何かもう僕の『職業(クラス)』って言葉がゲシュタルト崩壊してるよ!


内心はこんな感じである。

理熾以外は誰も手を上げず、むしろ理熾を見て周りが溜息を吐いている。

あからさまに見下してくるが、理熾は特に気にしない。


 うん、だってどう考えても皆さんより無知だし能力無いからね!

 もう何でもかんでも見聞きして盗んでやるから覚悟しろ!

 とか思ってみたり…お手柔らかにしてよね。


何とも威勢が良いのか悪いのか良く分からない。


「はい、リオさんですね。

 では移動しましょうか…こちらへ。

 他の方はこのジルが引き継ぎますので、従ってください」

「紹介頂きました、ジルです。

 それではこの場で話の続きを行います」


言われて理熾だけ違う部屋に移動する。

案内された部屋はとても凝った作りになっていた。


まず窓が無い。

そして扉を閉めると真っ暗になるくらい気密性が高い。

部屋の中は、中央に魔方陣、周囲にろうそくの灯りが点され、儀式会場みたいな感じに仕上がっている。

ここで一体何が始まるというのか。

そんな中に男の先生と二人きりで入る恐怖!!


 うん、多分女の子なら絶対拒否だよねこれ。


そんな感想を持つ場所だった。

ファンタジー世界では無い日本ならすぐさま通報ものだ。

スフィアでもこんなところにいきなり連れ込んだら犯罪な気がするのだが。


「リオさん、こちらの円の中央に立ってください。

 力を抜いて、自分の中に『自分』があると思ってください」


何だか意味が分からないことを言い出した。

先程から何一つ疑問が解消されないが、やはり答え合わせは無いらしい。

「センガ先生が壊れちゃった…」とか失礼なことを思いながら、言われた通りにやってみる。


「良いですね、凄く落ち着いています…。

 これから適正を見ていきますので少しお待ちください」


そう言ってほめてくるが、すぐにセンガが首を傾げる。

何か悪いことでもあったのだろうか。


「リオさん、君のレベルはいくつでしょうか?」


気を抜いてリラックスしまくっているリオがぼやっとした表情で返答する。


「…秘密です」

「ふむ…」


流石にLv2とは言いづらい。

能力的にもレベル的にも追い出される資質満載なのだから。


「何か問題でもありました?」

「そうですねぇ…。

 リオさんの適正が、クラスの選択肢としては破格です。

 余りにも多くの選択肢がありすぎます。

 これだけあるのですから、中には系統の最高位クラスも存在すると思います」


そういわれた理熾は幾分か意識をしっかり持つ。

この話は聞かなくてはならない。

そもそも選ぶ前に聞くつもりではあったが、流されてしまっていただけだ。


「すみません、最初から教えてもらってもいいですか?

 クラスとか、2つめとか、実はちゃんと分かってないんです」

「珍しいですね…。

 討伐者以外でもクラスに就く人の方が多いというのに」


「天涯孤独の身で、常識が足りないんです」


しれっと言う。

嘘は言ってない。


それを聞いてセンガは興味を持ったようだ。

むしろ講師としてのプライドを刺激されたのかもしれない。

隣から少し移動して椅子を持ち出す。


「それでは、少し長くなりますので円から出て、こちらにお座りください」


差し出された椅子に座って話を聞く。

理熾からすれば、理熾側からの質問が無くても伝えるべき内容だと思っている。

説明もせずに話を進めるのは本当にどうかと思う。

まさしく「サービスが足りない」の一言だ。


「で、職業(クラス)とは、というところからですね。

 クラスと名がついていますが、これは単純にタイプ別の加護と考えてください」

「つまりクラス選びの特典はクラスの特性に合う、

 1:能力値が上がる

 2:手に入るスキルがある

 の2つが挙げられる、という事ですか?」


前の部屋で言っていたことと、理熾の知識を混ぜて総括してみた。

予想と共に発した言葉だったのだが、センガは絶賛する。


「正解です。すばらしい理解力ですね

 クラスに属する能力値の底上げと、スキル取得への補正です。

 また、クラス自体はいくつも持てます」

「え、それって大丈夫なんですか?」


複数のクラスを持つということは、相反するクラスを持てる可能性がある、ということだ。

例えば火の魔法が得意なくせに水の魔法も扱えるクラスに着けるとか。

理熾はそこに疑問持つ。


「個人差はあるのですが、いくつ取っても構いません。

 けれど、大体レベル30区切りで1枠ずつ開放されていきます」

「ということは…レベル62とかだったら、3つクラスが持てるって事ですか?

 複数のクラスを持つってことは、例えば魔法使いの癖に剣士のクラスを持てるとか?」


「えぇ、その通りです。

 前衛系のクラスと後衛系のクラスは共に持てます。

 いえ、むしろ相反するクラスであっても取得は可能です。

 それに強い人ほど、レベルが高い人ほど、前衛・後衛の区別は無くなっていきますが」


なるほど、と理熾は思う。

クラスというものは、一つのものを極めて行かなければならない訳ではない。

あちこちの『毛色の違うクラスを集める』というのも可能だし、逆にそれこそ特化してしまっても良い。

そのクラスの…ひいては成長先は選択は本人が決められる、ということらしい。


 そうなると、結局は特化した方がやっぱり強いよなぁ…。

 前衛・後衛共に持ってて汎用性が高いって事は、特化タイプに弱いって事だし。

 それに熟練度とか考えると、特化タイプが成長率良さそうだし…。

 結局のところ熟練度は『どれだけ使ったか』でしかないからなぁ。

 まぁ、僕は選べないんだけども。


頭の中で整理していく。


「前述の通り、目安として新たなクラスを選ぶタイミングはレベルです。

 一番分かりやすいものが、という意味ですが。

 ただし能力値を満たしている場合や、可能性を持っている場合にも発現します」


その言葉を聞いて理熾はピンと来た。

可能性、センガはそう言った。


 そっか、僕がとても特殊なんだ。

 討伐者に限らず、クラス選びのタイミングって少なくとも大人になってから。

 だって子供で出来ることなんて知れてるし、子供の頃から将来を決めるって言うのは難しい。

 まぁ…子供の頃から選ぶ人も居るかもしれないけれど、まさかLv2でクラス選びする人は居ないよね?

 それに多分、体術とかのスキル持ちなのも関係している。

 ついでにLv2にしては能力値が高いんじゃないかなぁ。


と選択肢が多い理由を推測していく。

当たらずとも遠からずという感じだろう。


 あの神様、この事まで読んでたら凄いんだけども…絶対違うよね。

 もし読んでたら最初から真っ先にクラス選びさせるしなぁ…。

 というより、この事実をスフィア人は誰も知らないんだね。


ここで一つ思い出す。

前の部屋で2つめのクラスの話を何故していたのかと。


「そういえば、初心者なのに、何で2つめのクラスの話をしたんですか?

 レベル的には30超えていないとダメなんですよね?

 初心者がレベル30超えって何だか不思議な話なんですが…」


センガは「おや?」とした顔をする。

何だかずれた話をしているのかもしれない。


「レベルは年齢と共に上昇しますよね?

 個人差はありますが、何もしなくとも30歳くらいまでは年齢≦レベルとなるはずです。

 年齢よりも高い人はまさに『経験値』によって成長された方です。

 ギルド員で、討伐者ともなれば初心者とは言え、大体20歳を越えています。

 人によっては次のクラス選びが出来る準備が整っている可能性もありますので、聞いた次第です」


物凄く分かりやすい。

要は理熾の年(13歳)なら、最低Lv13という訳だ。

これは理熾のレベルがばれるとかなりまずい。


 うわぁ…ということは、僕2歳児レベルなのか!

 なるほど、可能性っていうのが良く分かる!

 2歳児ならまだまだ可能性に満ちているはずだよね!


先程理熾が思ったとおり、レベルがこれほど低い段階でクラスを選ぶ者は居ない。

そもそも2歳児にクラスを選ばせるなんて事は不可能だ。


「詳しい説明ありがとうございます。

 やっぱり僕は常識に疎いみたいですね」


とりあえずそう言ってこの場は濁しておいた。

お読み下さりありがとうございます。

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