表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
昭和のヒーローは、誰にも知られず引退する  作者: 桃野産毛
本編一部 「終わり」

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

28/91

閑話 続けなければ

 防衛軍、特捜隊はかつてない緊張感に包まれていた。

異世界人の潜伏していると見られる隠れ家を見つけたが、

包囲、突入に二の足を踏んでいる。


「今すぐ出た方がいいのに」


 オオゾノがそう呟く。

新人の彼女だけじゃない。

一班の皆もそう思っているが。


「三班が出られない。

ディメンション・エックスはあるが、

DX機はどれも出せない」


 航空機の発進の許可が下りなかった。

理由は単純に時間が足りなかった。


「ごめんなさい。

警察は急いで用意してくれたんだけど……。

私がもっと早く手配できれば」


 ニカイドウはベレー帽を脱いで、皆に謝罪する。


「仕方がありませんよ。

今日突然、匿名のたれ込みがあって、

そこに異世界人がいることが分かったんです。

 可能な限り迅速な手配であることは、

我々も理解してます」


 ミズノがフォローする。

いつもなら、

一班と二班で大まかに隠れ家の目星を付けて、

その付近について事前に航空機の発信許可をとる。

そして、その地域の警察にも自衛隊にも協力を依頼する。

 だが、今回は本当に何も見つからず。

住人からたれ込みで事態が急展開した。

そのため、各所への根回しが足らず、

全員が足踏みをしている。


「これは、我々にも非があるので」


 ミズノがうつむき加減でそう付け足した。


「本部は、上層部は何を考えてるんだ?」


 シマザキがそう呟く。

今までなら、

こんなセリフは誰の口からも出てこなかった。

 そして、暗黙のうちに禁句となっていた一言が、

とうとう彼の口からこぼれた。


「……ヒロセが、いりゃぁな」


 その一言は特捜隊に重くのしかかる。

今までどれだけ彼に頼りきっていたか。

そして、そんな彼に防衛軍はどんな仕打ちをしたのか。

 もう、戻ってほしいなんて誰も言えない。

言える権利がない。

 特に、ミズノとセキグチは。

二人は深くうつむく。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ