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昭和のヒーローは、誰にも知られず引退する  作者: 桃野産毛
序章

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第11話 今起きている異変 ~拾~

「この辺りの人間を皆殺しにして、

壁とやらを壊してやる!」


 ピエロが巨大な足を持ち上げ、

ゼータとミズノを踏みつける。

二人は頭上から落ちてくる大型トラックより大きな足からかろうじて逃げた。


「くそっ!」


 ミズノは無線で三班へ指示を出す。


「三班!

援護を頼む!

 タキザワ!

頼んだぞ!」

「任せろ!」


 三班班長、

タキザワは同乗する三人に的確に指示を出す。

その後を二機の戦闘機が続いた。


「撃て!」


 戦闘機がミサイルを巨大なピエロに撃ち込んだ。


「むず痒いわ!」


 ピエロには効いていないように見えるが、

注意を引くには十分だった。

ミズノが無線で次の指示を出す。


「DX-六号、発進!」


 ミズノが呼んだのは、対異世界人兵器の一つ。

特殊戦闘機が飛んできた。

ミズノの近くに着陸したその機体に、

ミズノは乗り込み三班に合流する。


「食らえ!」


 ミズノはそう言って、戦闘機から光線を放つ。

ピエロはそれを浴びて苦しみだした。


「ぐおお!

このっ!」


 ピエロはミズノの乗った特殊戦闘機を狙い始めた。


「こちらも行くぞ!

 怪力招来!

エゼキエル!」


 ゼータがそう叫んで空へ両手を掲げた。

すると空に穴が空き、

そこから巨大なロボットが現れる。


「とぅ!」


 ゼータはその巨大なロボットに飛び乗り、

胸部のコックピットに滑り込んだ。


「こちらも行くぞ!」


 巨大なロボットが、

巨大なピエロに立ち向かう。

さすがのピエロもこれにはたまったものではない。


「いまいましい!

これでどうだ?」


 ピエロはまたボールをいくつか取り出した。

さっきの爆弾だ。

だが、大きさがさっきの比じゃない。


「護ってみろ!」


 ピエロは華麗に爆弾をジャグリングしながら、

爆弾を町へ撒き始めた。


「させるか!」


 エゼキエルに乗ったゼータが、

バレーボールのように爆弾を建物や地面に落ちる前に弾く。

弾かれた爆弾は空中で爆発する。


「どんどん行くぞ!」


 ピエロは爆弾を増やして撒き出す。


「なんの!」


 エゼキエルは機敏に動き、

爆弾をどんどん弾いた。


「そこだ!」


 その隙をついてミズノは光線をピエロに浴びせる。


「ぐおおおお!」


 ピエロが大きく怯んだ。


「今だ!

やれ、ゼータ!」


 ミズノの声にゼータが応えた。


「ありがとう!

 これで止めだ!

ゼータソード!」


 エゼキエルが自分の腰を軽く叩くと、

目の前に大きな剣が現れた。

エゼキエルはそれを握って、構える。


「食らってたまるか!」


 ピエロは逃げようとしたが、

ミズノと三班の戦闘機が一斉に攻撃を始めた。

ピエロはその勢いで足を止めてしまう。


「そこだ!

一刀両断! 次元斬っ!」


 巨大な剣がピエロと一緒にその空間を切り刻んだ。


「ぎぃやぁぁ!!」


 ピエロは細かく切り裂かれて、

空間の隙間に吸い込まれて消えた。

エゼキエルは剣を振り下ろし、

ゼータはキメ台詞を言う。


「成敗!」


 これでまた、地球の平和は護られた。

ありがとう、防衛軍!

ありがとう、次元の守護者ゼータ・ディアスタシ!

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― 新着の感想 ―
おもしろいです! なんか特撮ヒーローものを本で読み進める感じなんですね。 いいですね。また読みにきます(^^)
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