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今日日の不良はカードからビーストを召喚するんだぜ?  作者: スカッシュ
第7章 正義の生徒会長、高渕清の信念! 編
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第88話

「そうか、君は神の使いなんだな」

 場所は変わって近くの公園。

 嫁嫁クラブを後にした俺たちは高渕たちにチェックの存在について教えているところだった。

「オレっちは神が地上にばらまいたビーストカードを回収しているんだ」

「んで、事情を知った俺たちがそれに協力しているってわけ」

「ふむ……」

 ビーストカードの出現条件は絶望を感じることにある。

 しかし生徒会長たちはどうやら別の条件でビーストカードを手に入れたようだ。

 そのことを俺たちは今さっき高渕たちから教えてもらった。

「強い正義感ねぇ……知ってたか、チェック?」

「ああ。強い正義感を持っているが、力がない者。そんな奴らにもビーストの力を与える。それも神の考えがあってのことなんだ」

 結構なレアケースらしいが、東高の生徒会連中は全員その条件でビーストカードを手に入れたらしい。

 すると生徒会役員の一人である細山が「あの!」とキビキビと挙手した。

「君たちがビーストカードを集めている事情はわかりました。ということは僕たちが持っているビーストカードも回収していく、ということになるんでしょうか?」

 確かに俺たちの目的はビーストカードのコンプリートだ。

 今回戦った岩井のようなビーストの力を悪用する人間からビーストカードを回収して、悪行をやめさせる。それが目的だが……

「もしそれが世のため人のためになることに繋がるのであれば僕ぁイッコーにOKです! どうぞ、持っていってください!」

 そう言いながら細山は自身のビーストであるハヌマーンのカードを俺たちに渡してきた。

 しかし俺はそれを受け取らなかった。

「あんたらはビーストカードを悪用するようには見えないな。現に俺たちに協力してくれたし、まだ持っていていいよ。時が来たら回収すっけど。それでいいよな、チェック」

「ああ。オークのカードをゲットできたのもあんたらのおかげだしな。その代わり、悪用はするなよ?」

「わかりました! 僕は絶対にビーストカードを悪用しないように心に誓います!」

 ちなみにこの細山という男は質問する時も返事をする時もいつもこんな元気ハツラツにしゃべるのだろうか。鬱陶しいわけではないが、もう少しボリュームを下げてほしいものだ。

「もちろん僕も心に誓おう。ビーストの力で悪行だなんて考えられない。それは僕の信念に反するからな」

「信念?」

「ああ。この世の中は悪いことをする人間ばかりだ。将来僕はそれを取り締まる側の人間になる。それが僕の夢であり、自らの信念でもある」

 正義の心を持った人間にもビーストカードが現れると言っていたが、たぶんこういう真直ぐな奴のことを言うんだろうな。

「へへっ、いい子ちゃんだな。そうなると将来は警察官か?」

「まぁそうだな。君のような不良を捕まえて反省させるのさ」

「そうなったら公務執行妨害上等で反撃してやんよ」

「ふん。ぬかせ」

 根拠はないがこいつは本当に正義側の人間になれるような気がする。これほどまっすぐな心を持った奴はそうそういないからな。

 まぁかなり発言にはむかつくところはあるけど。

すると高渕は「ところで」と急に別の話題をふってきた。

「ビーストカードをコンプリートすると言っているが、今のところどれくらい集まっているんだ?」

 高渕の質問は他の生徒会メンバーの興味を引かせたらしく、グイグイと近づいてくる。

 チェックはどこからともなくビーストカードを封印しているバインダーを取り出して、広げて見せた。


 いい機会だからこれまで入手したもしくは入手予定のビーストカードを再確認してみる。


 俺たちが持っているビーストカードが……フェンリル、ネメア、ミノタウロス、ヨルムンガルドの四枚。

 悪いことに使用していた連中から回収したのが……クラーケン、アバドン、ガネーシャ、フォルネウス、セベク、オークの六枚。

 回収を保留にしているのが……ユニコーンの一枚。

 東高の生徒会連中が持っているのが……ガルーダ、アラクネ、ハヌマーン、プシュケーの四枚

 回収されていないのが……サラマンダーと虎のビーストの二枚。

 回収済みも未回収も含めて十七体のビーストの存在が明らかになっている。

 ビーストは全部で三十一体らしいから、およそ半分ちょっとのビーストに遭遇したことになる。

「なるほど……あえて回収していないビーストがほとんどというわけか」

「そういうわけだからよ、お前らもビースト関連の事件とかがあったら俺たちに教えてくれや」

「ふんっ。今回は徒党を組んだが今後はそうはいかない。僕たちは僕たちの力で正義を貫き、悪を倒す」

 そう言い残して高渕たちは公園を後にした。

「だが、今回助かったことは確かだ。感謝する」

「……ああ」

 ムカツク奴ではあるけれど悪い奴ではないことが確かな男、高渕清とその仲間たち。

 これ以上一緒に戦わないみたいな素振りを見せていたが、なんだか今後も一緒に戦う気がするんだよなぁ。

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