2/7蹂躙
「おらおら!どうした!さっきから
防いでばかりじゃねぇか!」
ロウはヴォルドの一方的な剣撃を
全て捌いていた。時には寸でで躱し
ある時は刀で受け流し、回避し続ける
「ったく、ちょろちょろ避けやがって
仕方ねぇ…」
そう言うとヴォルドは一旦強く大太刀を
振り払うと距離を取り、ロウに言う
「人族人族と馬鹿にしてらんねぇな、こりゃ。本気でやるか…」
そう言うと、今までのなりを潜め
大太刀を構えて言った。
「お前さんは、刀を扱う腕はかなり高いな。だから俺も真面目にやる」
「はあ!!」
ヴォルドが太刀を構え、喝を入れると
身体から闘気が溢れ出した。
ロウはそれを見て、話し掛ける。
「なるほど、闘気を扱うか……ならば徒手空拳では厳しいか…」
ロウが冷静にヴォルドの闘気を分析していると、ヴォルドが太刀を連続で振り払った
。すると太刀の軌跡をなぞる様に光の刃がロウに飛んでくる。
ロウはそれをまた、躱し、弾き、流すと
初めて攻撃を仕掛ける。ヴォルドはそれを迎撃する様に太刀で刀を受け流していく。
まるで、演舞の様な剣撃を続けながら
ヴォルドはロウに話し掛ける。
「なんだ!攻めりゃ鬼族の戦士にもまさるじゃねぇか!!」
ヴォルドは笑いながら高速で襲いかかってくる刀を捌く
「お前はどうやら、一筋縄ではいかないな。」
ロウは薄く笑いながら、更に剣撃のスピードを速めヴォルドを翻弄していく。打ち合いが激しさを増していき、ヴォルドに傷が徐々に増えていくと、ヴォルドが突然大声をだした。
「はあ!!!」
それは、鬼族の戦士が用いる戦闘技法の一つである雄叫びであった。身体が産まれながらにして強靭な鬼族が使う雄叫びは一瞬の隙を産まれさせるーーーそして、案の定
ロウは一瞬怯むとその隙にヴォルドは距離を取った。
「はあ…はあ…ホントにやるじゃねぇか。俺ももう体力がねぇからこれで決めてやるよ!!」
疲労したヴォルドはロウを驚愕の眼で見ながら、太刀を構えて技を使おうとするが、
ヴォルドの視界に映っていたロウは消えていた。
「なっ!どこにーー」
ヴォルドが急いで周りを見るが、ロウの姿は見えなかった。そして
「壱の刃、緋絶」
ロウが技の名を唱えながら、ヴォルドを真っ二つに斬り捨てた。ロウの切った断面が突如激しく燃えだし、ヴォルドの肉体は燃えていった。
その光景をロウは確認すると
ソウの方を見る、するとそこには
激しく魔術を撃ち合っている二人の
魔術師の姿があった。




