6話?
俺達は急いでいた
何故なら今、幻想郷の空は紅霧で覆われているからだ、そう、あの紅魔異変の時と同じように
今朝、魔理沙の感じていた紅魔館の小さな違和感を確かめるべく俺と魔理沙は博麗神社を飛び立った
そして、その小さな違和感を確認し、それがただの気のせいだったと確かめた後博麗神社に帰る、ただそれだけの筈だった
しかし、霧の湖に差し掛かったその時紅魔館の方角から紅霧が出現し幻想郷を包み込んだのだ
紅霧異変の事は俺は知らない、いや 記録に残っている程度の事しか知らないのだ
魔理沙曰く、紅霧異変とは紅魔館の連中が幻想郷を征服するという名目の元、スペルカードを使用する新たな決闘 弾幕ごっこ を広めるために行われた異変らしい
だからもう異変を起こす理由などない筈のだが
「魔理沙、なんでまた紅霧異変なんて起こったんだ?」
「そんなの私が知るわけないだろ?」
俺の質問に対し当たり前な返答をする魔理沙
そんなの私が知りたいぜと言う魔理沙にもう1つ質問をしてみる
「なぁ魔理沙」
「今度はなんだよ」
「あれってチルノとルーミアでいいんだよな?」
は?何言ってんだこいつという顔をしつつ魔理沙が俺の見ている方向を向くと息を呑むのが聞こえた
魔理沙もその惨状をやっと認識したのだろう
俺達はあまりにも急ぎすぎてて周りを見ていなかった、だから気づくのが遅れたのだ
湖の半分以上が凍りつき、周りの木々がなぎ倒されていることに
そして、その中心でスペルカードは使っているものの、弾幕ごっことは程遠い殺気に満ちた一撃を放つ 氷を操る妖精と闇を操る妖怪が戦っている姿に