やる気元気智樹
校外学習から一週間、二年生になってから一か月が過ぎ徐々にクラスが形になってきていた。
校外学習から四条たちは噂されることも多かったが、一週間がたつ頃にはなくなっていた。
完全にただの学生に戻っていた。
というのも四代王家の一角の森宮が班にいたため勝つのは割と妥当だという意見が増えたのが原因として大きいのである。
結局四条が思っていたより評価が上がらなかったというのが現状である。
しかし少なくとも班員、流川先生は四条の活躍を評価しているのもまた事実である。
そんな中通常授業がしばらく続いており、四条は退屈しきっていた。
勿論通常授業をきちんと受けることは自分の身にもなり重要なこととはわかってはいるものの、普通の学校のように中間テストや期末テストがないのも影響して授業への意欲が著しく欠けていた。
授業中にボーッとすることが多くそのたびに森宮に何かとどやされていた。
「あんた最近引き締まっとらんなー。そんな調子立派な王になれるとでも思ってんのか?」
この日も机に上半身をくっつけて脱力しきっていた四条は森宮に喝を入れられていた。
森宮も意外と四条を気にかけて毎回声を掛けているあたりかなりいい人である。
「なんかさー、同じことばっかりで退屈なんだよな。新しい刺激が欲しいというかなんというか・・・」
四条の返答が体に影響されて力の抜けた弱弱しい口調だった。
森宮も言ってることが理解できないわけではなかったが、やはりこの様子ではいけないと思っていた。
とにかく何か四条のやる気を起こさせることだけを考えていた。
森宮が考えているところに角川が寄ってきた。
「またやってんのか森宮。お世話係も大変だな。」
「そんなんとちゃうわ。」
角川は最近四条を森宮が見てくれていたため四条の状態を寮室内でもほったらかしにしていた。
要するに森宮に四条のことを丸投げしていたのである。
かなり気楽になって最近クラス内の友達も増えていい感じの学生ライフを送れていたのだ。
しかし流石に四条がこのままではいけないと思ってとっておきの人物を連れてきていた。
「雪斗、この人誰だかわかるか?」
角川の後ろにいた好青年が四条の前に立った。
「えーと、どちら様ですか?」
四条は見たことあったような気もしたが頭が働いていなかったため見たことないことにしていた。
「あれ、珍しいなあ。うちの階に来るんは。」
森宮はその青年と顔見知りですぐに声を掛けた。
「森宮久しいな。このクラスはどうだ。とその前に四条君に自己紹介だな。俺は漆原智樹。体育祭の実行委員長をするものだ。」




