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教室のドアを開けると直ぐに声をかけられた。
「おはよう! ヨウ! 今日もひどい顔だな!」
あいさつの後に、ミーちゃんと同じようなことを言ってきたのは、もう一人の幼馴染みであるアッちゃんだ。
アッちゃんはサッカー部に所属している、爽やか好青年である。
一度熱くなると、とことんやる性格で、去年の文化祭ではクラスの出し物に多いに貢献した。
因みに、よくモテる。羨ましい。
「おはよう。アッちゃんもミーちゃんと同じことを言うんだね。さすが幼馴染み」
そう言いながら苦笑すると、アッちゃんはそっぽを向いた。
彼は照れているのだ。
「俺たちはお前のことを心配してんだよ。茶化すな」
そう。彼らは知っている。
この時期になると、ボクが情緒不安定になることを。
ボクはこのことを、完璧に周囲に隠しているつもりなのだが、やはり長い間一緒にいると、分かるものらしい。
苦笑ではなく、自然な笑みを浮かべてボクは言った。
「うん、ありがとう」




