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百年甲虫〜神々に振り回される青年の地球存亡記〜  作者: はかいこうせんっ★


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20/24

第20話 スタートライン

伝説の1週間(1/7)

色々質問した次の日、

今日は神力の特訓のため、ヴェル師匠だけ来てくれた。

本当は治るまで待てとケセフにもヴェル師匠にも止められたけど、神力が興味深く、わがままを言って、今日から特訓を再開してもらった。


「翠少年。神力を手に入れたのだから、ついにオ・ナー...コホン。...特訓法を実施していくことにしよう。

どのようなステップがあったか覚えているか?」


「えーっと確か、『感じる』、『動かす』、『変化させる』でしたよね?俺は今はどこなんだろう?」


「翠少年は神力が宿ったところだから、ステップ0が終わった、というところだな。

つまり、スタートラインに立ったところだ。」


ス、スタートライン、だと...。

俺は約3ヶ月ウォーミングアップをしてたってこと...?


「ということで、今日からはステップ1『感じる』特訓をやっていくぞ。

...本来なら実践的な特訓をするのだが、翠少年は現在、身体を全く動かせない状態だ。

なので、ワタシがこの部屋に塊状にした神力を濃淡別に幾つか放つ。

翠少年はそれを見つけ次第ワタシに報告してくれ。

あぁ、初めは視界上にしか放たないので安心してくれ。」


うあー、わがままを言って申し訳ないです。

だから治ってからって言ってたのか...。

これ多分、俺用にヴェル師匠が考えてくれてるよな。

罪悪感はあるけどレクリエーションゲームみたいでめっちゃ面白そう。


「わかりました、よろしくお願いします!」

「では神力を塊にして放つぞ。」


ヴェル師匠からほわ〜っと光ってる赤色の野球ボールくらいのものが2~3個出てきた。

俺はその玉があるところを伝える。


「本棚の上と、机の下、ヴェル師匠の足元にもひとつ見えます。」


「ほう、正解だ。濃度が高い順に3つだな、あと7個あるぞ?」


あと7個!?嘘だろ全く見えん。


「翠少年、『見る』のではない、『感じる』のだ。

先程見つけたワタシの神力塊をよく観察し、どんな特色があるかを見つけてみなさい。」


ヴェル師匠の神力魂を観察して...?

それって結局見てるのでは?

うーん........あ、なんか温かくて、ぽかぽかするかも。

それに、オーラ掛けてもらった時みたいに安心するというか...。

なるほど!

こんな感覚がするものを探せばいいってことか!


......お!ドアの近くと時計の裏からなんか近しい感覚を感じる!

「ドアの近くと時計の裏側にもある気がします。」


「ほう!よく気がついたな!正解だ。

特に時計の裏は目で見ても気が付かないはずだが、どうやって気がつけた?」


「なんだかその辺が、ぽかぽかと温かくて安心する気持ちになれるな〜と感じたからです。」

「んっ!そそ、そうか、ぽかぽかと安心か...。

そうか、そ、それは良かった。」


なんか、ケセフは居ないのにヴェル師匠が照れているんだが?なにかあったのか?


「...コホン。神力の感じ方には視色派と感情派の2通りあるんだが、どうやら翠少年は感情派らしいな。」


「視色派と感情派ですか?」


「そうだ。視色派は主に神力を色で見ている、その為濃淡で神力の強さを判断できるという強みがある。

感情派は主に神力をどう感じるかで見ている、その為、強さは分かりにくいが、その分神力の性質が視色派よりもわかりやすいという傾向がある。」


「それって、感情派がどう見えるのかは見ている人の主観によりますか?」


「たしかに主観による部分も大きくあるが、初めて見る神力だと大抵同じような感じ方をするらしい。

...ただ、知っている神力だと、そ、『その人をどう思っているか』という要素が含まれてくるらしい...。」


「..................へ?(恥)」


じゃあ今俺はヴェル師匠に向けて突然

〈ヴェル師匠は『頼りになる温かくて安心する存在』ですっ!〉

って伝えた奴みたいになってる...?

いや、まぁほんとにそう思っているけど...!


恥ずかしすぎるだろ!!

そりゃヴェル師匠もあんな反応するよ!!

メダカより人参派の方は評価をよろしくお願いします〜。

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