フランとメアリー⑤
俺の返事を待たず会話が進む。
「お前にやってもらいたいのは一つだけ。」
「何だ?他の奴の殺しか?金か??」
「あたしを殺さないこと。」
「は?」
「まだ救いたい人たちがいるからさ。
この条件を守るなら縄を切って自由にしてやる」
「それだけでいいのか…?」
自然と笑みがこぼれる。
バカだろこいつ。
縄さえ切れればこっちのもんだ。
やっぱりガキは頭もガキだ。
俺は笑顔を作り、観念したように答える。
「わかった。仕方ない、取引するよ。」
今すぐは無理でも、少しでも傷が癒えればこんな奴簡単に殺せる。
メアリーは、よかったよかったと言いながら縄を切っていく。
挙句の果てに俺の銃までご丁寧に目の前に置いた。
縄を解かれた瞬間、メアリーに向けて銃を構える。
…だが撃てない。重みが違う。
見透かしたような目でメアリーが笑う。
「弾は抜いておいた。もったいないからあたしが使わせてもらうよ。」
「舐めやがって…!このままで済むと思うなよ…」
痛みを堪えながら立ち上がり、ゆっくりメアリーに近付いて行く。
メアリーは逃げる素振りもなく俺の行動を見ている。
手が届く所までついた途端にメアリーを勢いよくベッドに押し倒した。
そして馬乗りになり、胸元の衣服を思い切り破いた。
泣け!喚け!恐怖に落ちろ!!
痛みと怒りからか震えが止まらない。




