トニーの憂鬱②
昨日、夜遅くに宿屋に着き、メアリーを部屋に送っていったよな。
何も食べなくていいと言っていたが、とりあえず左手で掴んで食べやすい物を置いたっけ。
あいつはちゃんと食べただろうか。
途端に不安が押し寄せてくる。
ぼんやりと少しずつその時の風景が思い出される。
確か、一人で宿屋のバーに行き酒を飲んで…
疲れと安堵感から飲み過ぎて具合が悪くなって…
ヨロヨロと部屋に向かって…
あ!!その途中に女に話しかけられた!!!
そっか!!あの時の娼婦か!!
断片的だがその後のこともだいたい覚えている。
深く溜め息をつき、うなだれる。
……まあとりあえず正体がわかって良かった。
女が寝息を立ててなかなか起きないので、金を相場より多く置いて部屋を後にした。
メアリーがどうしているか気になり、自然と足が速まる。
合わせる顔もないな、、
メアリーから何かあった時のためにと、金を多めに分けてもらっていて良かった。
こんな事のために使うとは…
メアリーの部屋に着き、ノックをしてみる。
が、返事はない。
まさか!傷が悪化して死…
考えより先にドアを開けてしまった。




