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先住民①
フランに教えてもらった、街から半日ほど移動した場所にある森に二人でやってきた。
それぞれの馬から降り、辺りを見回す。
トニーは座り込み地面を調べ始めた。
「あるな…火をつけた跡が。」
メアリーも同じように覗き込む。
「この辺りは先住民の居住地に近いんだよね…
知らず知らずのうちに境界を超えてしまうヤツも少なくない。」
トニーは立ち上がり近くの草木を観察し始めた。
「フランに、ここに行くと言って消えた人間達を探してきてくれと言われたけど…」
深い溜め息が漏れる。
「先住民に捕らえられていたら望みは薄いかもしれないな…」
「そうね、直接聞くしかなさそうね」
メアリーはトニーに目配せをする。
先程は何もなかった周囲に人の気配がひしめき合っている。




