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最強格闘家になろうシリーズ  作者: カカカカカ
第二部「喧嘩凸板最強最大トーナメント編」
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第三十八話 「乂門」

(ガイ)と言う字の意味は刈り取ると言う意味である。

乂門…それは男達の通称である。


乂門と言う組織が出来たのは幕末であった。

当時の倒幕運動の過激派から生まれた組織である。


当時は倒幕派の一派でしかなかった乂門であったが、加賀一(ヒトシ)とその盟友ジョナサン・サトウが京都においてアモンと対峙した時、運命の歯車は音を立てて回り始め、乂門は影の使命を背負う闇の組織へと形を変えていくのであった。


そして、今、乂門六代目棟梁、我山太一(がざんたいち)は日本武道館にいた。彼は観客席で試合をずっと見ていた。


遂に、悲願である魔門を見つけたのである。


我山は計画最後のピースをようやく見つけたのである。


全ては150年前、幕末の時代に始まった。



魔門…隔世で現れる才である。

魔門を持って生まれた人間は、読んだもの、見たもの、聞いたもの、すべてを瞬時に本物通り、模倣できるのである。

魔門を持って生まれたものは、何カ国語を同時に聞き分け、武芸百般に通じる。

しかし、なによりも人々を驚かせた魔門の能力は人格模写であった。

故人の日記を読んだ魔門が遺族の前で故人の模写をしたところ、あまりに同じ様であり、降霊術の様であったと言い伝えられている。



真島浩高は不完全ながら魔門を持って生まれた男だった。

矢吹晴男に敗れはしたものの、真島が完璧に覚醒していれば勝負はどうなっていたか分からないだろう。矢吹だけでなく、あの加賀ですら覚醒した真島に勝てるであろうか?

真島を捕らえる必要がある。


我山は観客席から立ち上がり、ふらりと歩き出していた。



東京ドーム…大晦日の最大格闘技イベント「SUNSET」

この日のメインイベントは総合格闘技に転向した2人の天才による対決であった。

最強ボクサー生田vs最強プロレスラー棚伏

打撃の生田か?投げの棚伏か?

皆、この試合に注目していた。この日の為だけに4万人がドームに駆けつけたのであった。

メインイベント以外の試合が終わり、遂に2人の名前がコールされた。

観客は熱狂の坩堝であった。


皆、花道に注目し、2人が入場するのを待った。

しかし、生田は出てこず、代りに出てきたのは、中年のメタボオヤジであった!!!

メタボ親父はふんどし一枚で花道を申し訳なさそうにペコペコしながら進み、リングに上がった。


一方棚伏の花道も棚伏は出てこず、代りに出てきたのはゴリラであった。

ゴリラっぽい人とかじゃなく、ゴリラであった。ゴリラもなんか申し訳なさそうにリングに上がっていく。


あまりの状況に観客からはブーイングすら起こらない。皆呆気に取られていたからである。


一匹と1人はリングで睨み合った。

スタッフがリングの二人を止めに入ろうとするが、フードを目深に被った男たちの集団がスタッフを殴り押さえ込んだ。

リングは一人と一匹の独壇場である。


1人と一匹はおもむろにお互いの乳首に紐のついた洗濯バサミを取り付けた。

痛みで顔を歪める1人と一匹。


そう、これはまさに乳首相撲であった!!!


フードを目深に被った男の1人がリングに上がる。その手にはマイクが握られていた。



「お前ら!!!俺らは乂門って言うんだ!!!今日はこのイベントを打ち壊しに来ました!!!メインイベントはおっさんとゴリラの乳首相撲だ馬鹿野郎!!!レディゴー!!!」


それが合図となり、1人と一匹は壮絶な乳首相撲をリングで繰り広げ始め、観客は大ブーイングの声を上げ始めた。


リングの上で目深にフードをかぶった男…乂門幹部の1人、風吹大雅(ふぶきたいが)は両手を広げて美酒に酔いしれるが如く、淫靡な表情を浮かべてブーイングの声を受け止めていた。


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