会話と救い方の会議、そして出発
あの辺の世界達が危機に襲われるのはいつぶりだろうか。
というか破滅の危機だとするならば場合によっては世界管理官の方の仕事だと思うが。
「それは世界の外部からの不自然な介入に限るよ、ガゼルの救済も実は意外とグレーだよ」
実はそうだ、私も一応は世界の外の部外者であり、その私が世界に介入する事によって救われた世界は本来滅ぶはずだった運命を外れて、世界達の法則が微妙に乱れる。
結果別の場所でそのひずみが爆裂する時もあり、そんな時、世界管理官であるソゥヲバーリュには色々とやってもらっている。
「その辺の根回しには感謝している」
「珍しいね、素直に礼を言うなんて、これは明日は世界平和だね」
わざとらしく目を見開いておどけたようにヤツが言うので私もおどけて言い返す。
「この世界達が平和だったことなんてないのはお前が一番知っているだろう?」
「冗談だよ、それこそこの程度のセリフを言うなんてガゼルは知っているでしょ?」
それはそうだ、数十億界来の付き合いだからな。
「私は別に感謝の言葉を言えない人間ではないのに言うたびに言うな」
「お決まりの流れだよ、面白くなくてつまらなくてもなあなあで続くただれた関係」
「お前はそういう所があるから残念なんだ」
「あんだってえ!!! ……ごめんなさい、嫌わないで、直すからあぁぁぁぁ!」
「そう言って直したことがないけどな、泣くな、面倒くさい」
「長い付き合いを末永く続けてくださいいいいい!」
魂の会話で今の状況と全く関係ない話が繰り広げられているが、この間はわずかに一瞬であるので、リモーピョは全くおかしく思わないし面は二人共に何ら表情を変える事なく普通に会話も可能だ。
「正直今回は断った方がいいとおもうね、あんまりガゼルの力を与え続けていると世界もそこに住むゴミも成長しないから」
ゴミとはおそらくはその中の人間たちの事であろうか、確かに世界の中にはたくさんの人間が、世界群ともなればそれこそ繁殖力の高いのも相まって増えに増えるが一応は命だろう。
「ゴミとはまたずいぶんな言いようだな」
「そりゃあこの世界達は群れないと何もできない弱い世界だけどその中の人間は本来弱くないからね、何をするでもなく英雄に縋り付こうとしているんだよ、この状況、実際あのあたりの世界に発生した災害はあの世界の住人だけでなんとかなるからね」
成程、そういう意味か、しかしこれは私にも責任があるか、そも私が救ってしまい、力を貸し、知恵を貸したことで奴らは自分達で何でもやる術を失ったわけなのだから。
「放ってはおけないな、しょうがない、それなら世界達の住人を自立させる方向でやるしかないか」
「いうと思った、まあこうやってこっちも出張っているんだ、手伝うよ」
「それこそ珍しいな、明日はお前が出世するんじゃないか?」
「……それ暗にわたしが出世できないって言ってるよなあ!?」
気付かれたか。
・
「一緒に行ってくれるんですね、そして救ってくださるんですね!!」
「ああ、救いを見せよう聞かせよう、刻み込もう」
嬉しさと信仰からかもはや光を放つほどにランランとしたまなざしのリモーピョそう言って私は飛び立つ。
勿論ソゥヲバーリュとの作戦会議は終えた。
まずはあの世界群の方へと向かうのだ。
行動を起こすのはそれから、さて、果たしてうまくやれるかな。
まあ下手をしても最悪人を一人か二人無理やり洗脳する手もあるが……
それは最後の手段なのであまり使いたくないな。
どうにか自分の身から出る意志で世界を進化させていってほしいモノだ。




