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38話 「先遣隊」

簡単に「先遣隊」と言ってもその準備は大変だ。

既に先遣隊の先遣隊はラーデンブルク入りしてウッドエルフ移住に伴う住居の準備などをしている。


「わっ・・・私が知らない内に大事になっていた・・・」

集落の者もイリスに悟られない様にしてたから仕方なし。


《私達、霊樹が不甲斐ないばかりにすみません》

シルフェリアは落ち込んでるがこれも仕方なし、何も好き好んで寿命を迎えた訳じゃ無いからね。


「シルフェリアは今まで本当にウッドエルフに良くしてくれたよ?

落ち込まないで・・・」イリスも本心からそう思っている。


「その通りじゃな、シルフェリア殿が今まで頑張っていたからこそ今までウッドエルフは平和で幸福な時を暮らせておった。

シルフェリア殿の子供達が巣立ちの日を迎えたのだ」


クレアもこれが本心だ。

これからの時代は自立出来ない、情勢に対応出来ない種族は滅亡の道を進むだろう。

ウッドエルフは強かに生き残りの道を模索し始めているのだ。


このウッドエルフの迅速な動きは魔族と人間の戦略にも多大な影響を及ぼして開戦を大幅に遅らせる事になる。

やはり両勢力は簡単に制圧隷属出来そうなウッドエルフを隙あれば取り込もうとしていたのだ。


ウッドエルフをなめんじゃねえよ!と言った所だね!


「さて、大筋での流れは良いが細かい問題は山積みじゃ。

特に西方に住むウッドエルフ達のラーデンブルクへの移住準備が遅れている、単純にラーデンブルクから遠いからじゃ」


西方の集落に住むウッドエルフ達はドライアドのシルヴァーナが統括しているがその長距離の移動にかなり難儀している。


「そこでイリスよ西方の者達の支援に赴け。

妾の弟子であり「地龍の文官」じゃ、幼な子とは言え馬鹿にはされまいよ」


「西の地方・・・分かりました!」


ラーデンブルク公国の主、クレア・ラーデンブルク公爵の専属官僚のイリス。

クレア公爵の命令で彼女の本格的な任務が始まったのだ。


「時間があまり無いよね、俺がイリスの乗龍になって空から移動しよう」

今まで黙って話しを聞いていたブリックリンがそんな提案して来た。


「ブリックリン?!良いの?私は凄い嬉しいけど・・・

ブリックリンは地龍の龍戦士候補だよね?そんな勝手して許されるの?」


イリスの懸念は当然だ。

ブリックリンがやろうとしてる事は地龍の統率を乱す物になりかね無いのだ・・・

しかし・・・


「イリスはクライルスハイム様から直接任命された「地龍の二等文官」じゃん?

西方へ視察に行く文官の警護を「地龍の龍戦士候補」がして何が問題なの?」

そう言ってニヤリと笑うブリックリン。


「ほほほほ♪ブリックリンもなかなか言うのう」

これにはクレアも愉快そうに笑う、確かに何か問題でも?だね!


「イリスは使える物は全て使えば良いと思うよ」

もはや親友になったブリックリンからの助言を聞き、イリスは・・・

「そうだね!馬鹿正直じゃ世の中渡って行けないモンね!」


純粋無垢な幼児が汚れた瞬間だった・・・

《私のちっちゃくて可愛いイリスがーーー?!》

シルフェリアがうるさい。


こんな感じで精神的にドンドン成長しているイリスだった、身長は伸びないけどね。


そう言えば身長が全然伸びないイリスを心配してクレアが天舞龍リールに手紙を出して精密に診察して貰っていた。


診察の結果・・・


「どこも問題無しの健康優良児!

身長が伸び無いのは当たり前じゃん、年齢相応なんだから。

むしろ60歳のハイエルフにしては身体は大きい方だよ」


との事だった。


「あ・・・そうじゃったな、イリスは60歳にもなっておらなんだか・・・」

通常のハイエルフの成人年齢は大体250歳前後と言われている。


しまりイリスは人間の年齢に換算すると現在は4~5歳くらいと思われる。

まだ第一次成長期にすら入ってないのだ。


精神的にドンドン大人になった行ったイリスに本人も含めて全員がその事を失念していただけだった。


「まだまだ幼児のまま・・・」イリスはショックを受けたのだった・・・

んな事言っても実際に幼児なんだから仕方ないじゃん?


《イリスは可愛いから問題ないですよ》なぜかシルフェリアだけウッキウキだった。




西方に住むウッドエルフ達の戦争からの避難の支援・・・


真面目な優等生のイリスはやっぱりちゃんと許可を取らないとダメだと、

その事を地龍王クライルスハイムに相談した所、正式に王命にしてくれた。


「「なに、誰にも文句など言わさんよ」」そうクライルスハイムは笑っていた。

絶対者の貫禄にイリスは感動した。


地龍王クライルスハイムからの王命を引っさげて西方に赴く準備を始めたイリス。


「正式に龍騎士を宣言しようと思うの」

やはり幼児のイリスは他者から軽く思われるので自分の身分を確実にしたいのだ。


「ラーデンブルクの官僚」「地龍の文官」でも良いが、正直インパクトが弱い。

それに比べて「龍騎士」なら誰にでも分かり易いインパクトを与えられる。


ついでに「喧嘩したい?私には相棒のブリックリンがいるけど良いの?」と敵対者に強力な威圧を与える事も可能で無駄な戦いも回避出来るだろう。


「良かろう、ラーデンブルク公国が正式に「龍騎士」を任命しよう」とクレア。


「ふむ、龍騎士とな?良かろう我も認めよう」とクライルスハイム。


これで自他共に認める世界初の「龍騎士」が歴史の舞台に誕生したのだった。

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