仮想現実
簡単に…指先で変わる日常。
掲示板を開くとそこには沢山の書き込みがあった。
男性も女性も。
イメージしていたような、危険そうな、そんな印象もなく、簡単に人の書き込みが読めた。
何が本当で、何が嘘で。
現実にその向こうに人がいるとは思えない世界。
仮想現実とでも言うか。
すぐそこに非現実社会が転がっていた。
ワクワクした。
少し覗いただけで、まるで自分が平凡な主婦であることを忘れてしまいそうになった。
もしここへメッセージを載せたら。
こんな私にも誰かから連絡が来るんだろうか。
来ないのかな。
詐欺とかにあったり。
怖い人とか。
でも自分のアドレスでやり取りするわけじゃないみたい。
怖かったらサイトごと消してしまえばいい。
そんな事を思いながら…
「30代の主婦です。お茶したり、映画を見たり。
友達になれるような出会いがあればと思って。初めてなので、どうしたら良いのかもわかりませんが書き込んでみました。」
メッセージを作り、投稿ボタンを押した。
やっちゃった。
なんて簡単に。
ドキドキして、少し怖い。
呆然と自分が書き込んだメッセージを眺めていた。
その時、「ブーッブー」。
携帯が鳴り、携帯の画面にはメールが5件。
サイトからだ!
早い!こんなに早く来るの?!
そう思いながら、
ハラハラした気持ちのまま、
メールボックスを開くと
5件のメッセージが届いていた。
誰かを選ぶの?




