第2話 夜のやりとり
―夜、自室にて僕は自身のベッドに腰かけていた。淳史との帰り道に彩乃に対して妖怪のスタンプを送って以降、一度もスマホ自体を開いていない。
僕はあまりスマホを触らない、もちろん最低限の流行りなどは理解しているつもりだが存在を知っているだけで詳しいわけではないのだ。
ふと彩乃から返信が来ているのか気になったためスマホに手を伸ばし新着メッセージを確認した。
「うわぁ、やばいなこれは」
僕がなぜこんなに驚いているのか?言うまでもないだろう、彩乃から新着メッセージが百件近く来ていたのだから。
「百件て…なに書いてんだよ」
僕は決して驚愕している訳では無い。どちらかといえば、こんな数のメッセージを容易に送れていることに呆れている。意を決してメッセージの内容を開いてみると。―『なにそのスタンプ!ひどくない?せっかく私がかわいいスタンプ送って"あげた"のにさ』
余計なお世話である。わざわざ自ら『あげた』を強調するなんて。と、僕は思わず呆れるどころか失笑してしまった。
彼女が男女問わず人気なのはこういうところがあるからだろう。ただのメッセージなのに相手を思わず笑わせてしまう能力。僕も欲しいと正直に思った。
ふと疑問に思った、残りの九十九件の内容が気になったのである。スマホの画面をスクロールすると多種多様なスタンプが連打で送られていた。恐らく世にいうスタ連というものだ。
僕は人間関係はしっかりと行っているが特に目立つことがないのでスタ連などというものには縁がなかったのだ。ちなみに残りの九十八件はすべてスタンプが送信されていた。
そして最後に『明日のジュース忘れないでね!』と送られていた。ほんとに奢るのかと思いつつも自業自得なため仕方がないと自分を納得させていた。
僕は彩乃に対して『わかってるよ』と送信して再び妖怪のスタンプを送りつけてやった。これはイタズラではなくスタ連に対する仕返しである。
スマホの画面を閉じようとした時に手の上でスマホが震えた。だいたい察してはいたが、やはり彩乃からであった。あまりにも早い返信スピードに僕は思わず目を見開いた。恐らくSNSをいじっていたのだろう。
流石に無視するわけにもいかないのでメッセージを確認した。そこには『今時間ある?』と一通が送信されていた。状況を飲み込むのに時間は必要なかったが、現実であると理解するのには時間を要した。
今は時間がないと言えば嘘になる。なので僕は『ないわけではない』と送った。次の瞬間、彩乃からのメッセージに僕は目を疑った。そこにはこう書かれていた。
『電話できる?』
「は?」
僕は思わず声に出してしまった。
急展開ですね〜!個人的に書くのが非常に楽しいです!しかし自分で試し読みする時に冷静になって非常に恥ずかしくなりますwww
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