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宇宙という空間を僕と楽しもう  作者: 梅 子


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3/5

変人と友達

あるところに変わり者の男がおりました。

変わり者と言われる者は、大抵隠れた能力者であるがためにかなりの確率で、歴史に名を残すようなところがあるように思いますが、この男、本当にただの変わり者。


僕は良く、変わり者だと言われます。

なぜそう言われるのかと考えました。

考えた結果、そういう人たちが変わり者だからなのだと思いました。

僕は自分が変わり者なんて少しも思いません。

皆が見ようとしないものを見て、変だと言われるなら、僕は逆に鼻高で、心は高揚する。

そんな彼らに、僕は慈悲の目を向けてあげよう。

と、そんな変わった人達に囲まれて日々生活をしているわけですが、僕には特別な友達がいますので、邪魔をされないことは大変幸福を感じるわけです。

そう従順な小さな生き物。

僕の周りに常に浮遊しながらそばにいる彼らは、普通は人の目にはうつりません。

だから誰にも知られることはないのです。

安心です。

感覚や数式では表現されているのかもしれませんが、目に見えないものを信じて扱うのはとても困難なものです。

でも、僕には見える。

僕は宇宙を旅する旅人ですが、旅をしている時彼らに出会いました。

それは、僕がある星に行った時でした。

目的地とする場所にあと少しとなったとき、そこには隔たる見えない壁がありました。

そんなの、調査書には書いてなかった。

遠回りしようにもどこを通ったら良いのかわかりません。

僕は大変困りました。

「どうしよう。向こう側に行きたいのに、見えない壁が邪魔をする。向こう側に行きたい。行きたい。…」

そんな憤りを含んだ爆発しそうな思いを抱え、ひたすら向こう側に行くことを考えました。

そんな僕を、側でじっと見ていた奴らがいました。

彼らはいたずら好きでもあるのです。

僕はずっとどうすれば向こう側に行けるのずっと考えていました。

こうすればいけるんじゃないか、など、向こう側になんとか行くことだけを考えていました。

でも、現実では行けるはずもありません。

そんなことはわかっていながらも、僕はおかしくなっていたのかもしれません。

無駄だと言えるような考えを、ずっとしていました。

すると、なんでしょう。

なんとなく、なんとなくですが、自分が思うように通れるような気がしてきました。

不思議な感覚でした。

そんな時、微かに目の前が歪んだ気がしました

「行けそうだ!」

心は狂っていたのかもしれない。

常軌を逸していた。

でも、とてもはっきりと"通れる"と思いました。

何者かが、背中を押すような感じさへしました。

通れるはずのない透明な壁でしたが、悩んで考えた末に、出来ると思い込んだその経緯の結果が、無事に通ることができました。

不思議なことです。全くもって不思議であるはずのことですが、その時の僕には"絶対目的地に辿り着けると思っていたよ"と心の底から疑うことなく、思えました。

こうして僕は無事に、目的地に到着することができました。

目的の達成は別として、通れない壁を通れたことは依然、何かのイタズラとしか思えません。

その時が、本当に最初の出会いでありますが、そこから何か月かして、人の目に見えないほど、非常に細かい大群であり、空間を常に楽しそうに彷徨っている彼らが、僕の目にうつってくるのです。

友達というよりは、パートナーです。

彼らは人の思いをよんで行動するのが大好きです。

面白いほどに彼らは、見えないところから見える物へと作り上げていきます。

僕は彼らのおかげで、旅というものがより楽しくなりました。

彼らがいれば、宇宙船以外は特に何もいらないのです。

彼らのいない宇宙旅行は、僕には考えられなくなっていました。


僕は変人でありません。

現在(いま)に生きる、既に未来の船乗りであり、旅人なのです。


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