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キミのヘッドロックなんて効かない

私は可愛いんだ。


そう思って生きていくしかないんだ。


今まで一度も、可愛いと言われたことがなかった。


カッコいいと、何度も何度も言われ続けてきた。


それを、普通に受け止めてきた。


でも、恋が私を変えた。


恋をしたら、可愛くなりたい願望が生まれた。


昔の自分を覆い隠すわけではない。


ただ新しく、可愛い自分になるだけだ。





初めての彼が出来た。


私の告白から始まった恋愛。


やさしい彼が、私を包んでくれた。


でも、豹変は早めに訪れた。





「はやくしろよ」


「ごめんなさい。今、行きます」


「俺のことだけ考えろ」


「あっ、はい」


「そういえば、昨日、男と会っていたみたいだな」


「ああ、はい。幼馴染みと偶然再会したしたので、少し話しただけです」


「約束、分かってるよな」


彼は、私にヘッドロックをしてきた。


嫉妬の塊を込めた、強めのやつ。


最初の頃は、私をやさしく包んでくれた。


でも今は、強く強く、キツくキツく包んでくれている。


「痛いです。やめてください」


「もう、そいつと会わないな」


「はい。もう会いません」


本心は、全然、痛くも痒くも苦しくも無かった。


格闘技を、小さい頃からずっとやってきていたから。


全然効いていないのに、痛いと嘘をつくことで、上に立っている気分になっていた。


「お前は、世界一可愛いんだから。余計なことはしないようにな」


「はい」


空手では、世界チャンピオンになったことのある私に、世界一可愛いなんて、なんだか笑えてくる。


あんたの、力の無さが一番可愛いわ。

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