第十一話:スズカとの再開
今回は日常?回です
ヒロインを可愛く書けていれば良いんですが
宿屋で相談した結果、ネルが動けるという明後日までに各々必要な準備を済ませるという話になった。
ネルはホテルで待機、アマネちゃんは道中の飲み物や食料を、俺はその荷物持ちをしている。
「ネルちゃんが言うには、最低限の準備で良いんだよね?」
「余り多すぎても駄目だって話だからな、経過日数より2日分余計な位が丁度良いってな」
俺達はまだこの世界に来たて、ネルよりも圧倒的に経験が少ない分こういうのは良く分からなかったからな。
こういう時に先輩冒険者ってのは助かるな、最初は内心でボロクソに言っちゃったけれど、反省した方が良いな。俺の良くない所だからなぁこういう所は。
「リクト君どうしたの?」
「いや、ちょっと考え事をさ」
「何か悩み事?相談乗るよ?」
心配してくれてるアマネちゃんには悪いけど、こればっかりは相談できないな。
俺が解決しないといけないからさ。
「ごめん、こればっかりは俺が解決したいんだ」
「そっか、でも困った事があったら相談してね?」
アマネちゃんの気遣いに心が少し暖かくなった。
思わず笑いそうになる位に
「むぅ、何笑ってるのさ」
「いやいや、気にしないで気にしないで」
「ぶぅ」
少し頬を膨らませて、怒ってますアピールをする姿も微笑ましく感じた。
「あら?アマネちゃんとリクト君じゃない」
アマネちゃんとそんなやり取りをしながら街中を歩いていると、見知った人物が話しかけてきた。
「あっ!スズカちゃん!」
「ふふっ、元気そうね」
スズカ・シノミヤ
カズト君と行動を共にしている勇者メンバーの一人にして、唯一能力が分からない人物。
「久々…って程じゃないか、そっちこそ元気そうで何よりだ」
「貴方こそ、無事そうで安心したわ、貴方の事は気に入っているし…ね?」
そう言いつつスズカが胸を寄せながら近寄ってくる。
それは、質量の暴力だ。だ、駄目だ。揺れて……
「ぶっふぇ!?」
「リクト君!めっ!」
アマネちゃんに顔を掴まれて強制的に目を隠された。視界が真っ暗だけど、背中に何か柔らかいのががが
「あらあら、二人は仲がいいのね」
「うぇ!?そ、そんな事ないよ!」
「照れなくても良いのよ?」
「照れて無いよ!」
目、目が見えない。
「ほら、リクト君が目が見えなくて困ってるわよ?」
「わわっ!」
スズカの指摘に慌てて離れるアマネちゃん、助かったけれど何か勿体無い…ゲフンゲフン
「と、ところでカズトは?」
「彼なら準備中、ギルドで依頼を受けたのよ、思ったより長くなるかもしれないから」
スズカが話す度に、胸が揺れる。
ってさっきの過ちをまた繰り返す気か俺は!もう見ないぞ!
「あら?残念」
視線を逸らしたら小さな声が聞こえた。
__やべぇ、バレてら__
「貴方達は?何か沢山買っているみたいだけれど」
「ん、まぁちょっとな」
「そう、深くは聞かないけれど…死んじゃ嫌よ?」
「し、死なねぇよ!」
「ふふ、良かったわ」
唇に人差し指を当て、蠱惑的な微笑みを俺に向けながら。
「また会いましょう」
そう言って、彼女は去っていった。
「元気そうで良かったね!」
「そう、だなぁ」
良い胸…ゲフンゲフン!!
さて、思わぬ人物と出会ったけれど、当初の目的は果たせたしそろそろ宿屋に帰るか…
それに、スズカが隠してた能力も知ったしな
名前 スズカ・シノミヤ
能力値
HP78/78
MP68/68
STR21
VIT35
INT34
DEX35
SPD21
LUK75
能力涙雫恋慕
能力異形使役
適性属性
風、土
称号
運命に出会った者
勇者
性質
色欲
これが、スズカのステータスと能力。
アマネちゃんは性質を持ってなかった、そして俺とスズカは持っている。この違いは?
でも、色欲ときましたか。俺は強欲だし、これはやっぱり大罪が元ネタかね?
それと、俺以外の二つの能力持ちか。名前からしてモンスターを仲間にするのは確定、けどあと一つが分からんな。
それと、適性属性は二つ。アマネちゃんとは風が被ってるな。
まぁ敵対する事も無いし、知っておく程度で良いかな。
「リクト君、早く戻ろ?」
「ああ、そうだな」
確かにやるべき事はやったから、後は宿屋でゆっくりしようか。
アマネちゃんと一緒にその日は帰ることにした。今日は帰ってゆっくりしようと考えながら。
☆ ☆ ☆
「ふぅ、疲れたねリクト君」
「そうだなぁ」
やっぱりそこまで地形に慣れていないせいか、少しばかり迷ってしまったが、無事に宿屋に帰還できた。
自分達の部屋に戻ってベッドにゴロンとしたい。そう考えながら扉を開けた。
そこには、髪を濡らしたバスタオル姿の女の子が立っていた。
「……………」
「……………」
「リクト君?何やって…………」
思考が、追いつかない
何を見てるんだ俺は
「大胆……でも、は、恥ずかしいからあんまり見ないで……」
その白い肌を真っ赤にしながら、布団に潜り込む。
俺はそれをただゴクリと喉を鳴らしながら見つめていた。
「み、みないでよぉ」
オウフ
「リクト君!!!」
「ちょっ!?叩くな!イテテテテ!!」
「はぅ……うぅぅ……」
暫くアマネちゃんに事故だとしてもジロジロ見たのは許せないとお説教されました。
まぁ、男子だから…仕方ないよな。
それにしても、生まれて初めてラッキースケベというのを味わったな。これも異世界効果なのか…?
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