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Universal Sky and Sea Online 水中のVRMMO  作者: カレーアイス
第三章 クランのわちゃわちゃ
78/110

VS《幻想怪物》

『突撃!』


 ラチックの指令と同時に、全員で《幻想怪物》へと突撃した。

 攻撃に加速を使いたいため、アンペルの[電走駆 エレクトリックBIKE]の後部座席に乗らせてもらう。

 さて、俺たちの突撃相手は……物理でボネーラを突破するのは難しいから、前衛の二人にしよう。

 彼女の肩を叩いて、前衛たち方を指を指した。


 ブーン


 タイヤが回転して、凄いスピードでボネーラへと突撃し、

 


「〈700ボルト〉」


 電撃を食らわせた。

 あいつの骨は速いが、自身が動くスピードは速くない。

 やっぱり魔法の方が通りはいいようだ。

 じゃあ、アンペル主体で攻撃して、俺が壁役って感じでいいかな?


「〈ウェイル・リブ〉」


 ボネーラから生えてきた16本の骨がアンペルに襲い掛かってきて……俺が加速で全てを弾いた。


「〈ウェイル・テール〉」


 骨の尻尾が横なぎに振られるも、アンペルがバイクを発進させて、加速なしでも避けることができた。

 しかし、あのバイク、結構燃費が悪いから、なるべく使いたくはない。


「〈レーザービーム〉」


 またアンペルが魔法を使い、ボネーラの体力はあと7割まで削れる。

 この調子なら余裕なんだが、


「〈腕回転〉」

「ッツ、〈部分加速〉」


 相手前衛のもう一人が、腕を回転させながら迫ってきて……右腕の部分加速で防いだ。

 加速のCTは伸びるが、部分だけなら3秒で加速できる。

 そして、相手の能力は……体を回転させられる能力かな?


「〈足回転〉」


 相手の足が回転し始めて、スピードが上がる。

 さらに、肩が回転したり、手が回転したりで……奇想天外な動きで惑わされ、ある程度削られる。

 ボネーラも近づいてきて、


「ボーンレボリューション」


 相手の合体技……やばい!


「【リーフィーシードラゴン】〈代わり木〉!」


 スキルを切り替えて、忍者の変わり身の術みたいなことをして、ギリギリで脱出し……変わった木が粉々にされた。

 合体技って、やられる方になったら堪ったもんじゃねえな。


「〈700ボルト〉」


 とりあえずアンペルに牽制してもらい、


「〈杉森〉」


 杉の森を作り出した。

 骨クジラはいちいち行動が大きいから、森を生やせば止められなくても、減速させることはできる。

 最悪アンペルの電撃で燃やせるし。


「〈ウェイル・ヘッド〉」


 クジラの頭骨が飛ばされ……杉に減速させられ、余裕で避けれる。

 回転の人が、相変わらず意味わかんない動きで迫って来たが、回復魔法と木刀で対応した。

 そこに、


「〈エレクトロ・ディスチェンジ〉」


 アンペルの誘導電流が、杉の間を縫って、ボネーラにダメージを与えた。

 回転の人なら俺でもどうにかなるけど、ボネーラには勝てる気がしないので、優先的に狙ってもらう。


「下がれ、〈ホネホネボーン〉」


 回転の人が引っ込んでいき、大量の骨が飛ばされた。

 アンペルと一緒に、近くの杉に隠れて、補強し……出てみると回転の人がいなくなっている。

 自分たちで視界を悪くしちゃったから……。

 とりあえず、地中からの奇襲(自分たちの常套手段)に気を付けて、少し上に移動してから、


「〈花舞〉」


 一応、鋭い花びらの範囲攻撃で、回転の人を牽制しておく。

 さて、先にボネーラから片づけるか。


「〈エレクトロ・ディスチェンジ〉」


 ファニーが、再び誘導電流を放ち……右上から回転の人がやって来た。

 花びらの領域が待っているのだが、


「〈トルネイド〉」


 回転が速まって……むしろ俺の花びらを巻き込んで、攻撃力が上がった。

 ヤバ





 あーあ、ダーリンと突撃したかったのに。

 まあ、アンペルが乗せてくのが一番効率いいから、仕方ない。

 でも、


「あんたとは組みたくなかった」


 隣で泳いでいる、ラチックを睨みつけた。

 耳栓があるから、なんて言ってるかは分かんないと思うけど。


『珍しく同感ね』

「……何言ってるか分かるの?」

『ただの読唇術よ』


 ……やっぱこの女やばいわ。


『あなたと連携できる気がしないから、分担して1対1にするわよ』

「言われなくても」


 そう言いながら、相手の中衛たちに突っ込んだ。

 遠距離タイプがいたら楽なんだけど、片方の中衛は鎧を着ていて、もう片方の中衛はナイフを持っているから、両方近接タイプだろう。


『私が鎧の方をやるわ』

「気に入らないけど、従ってあげる」


 今回は突撃の電撃作戦なので、[逆刃刀 シンテゐ]の方を持ってきた。

 ちなみに、仮面の方はお姉ちゃんに預かってもらってる。


「〈流墜漸〉」

「〈騎士の加護〉」


 上からいつものを食らわせたけど、甲冑の人に防がれた。

 その脇から、ナイフが突き出されたけど、ラチックの槍が弾いてくれ……


『危なかったわね』

「大丈夫だし。デコイだし。それよりさっさと引き剝そう」

『そうね』


 けど、


「〈リングス・トライデント〉」

「〈玖洙流漸〉」


 スキルを連発してみたが、一向に離れる気配がない。

 むしろ、攻撃するだけ対応のために、引っ付いてる気がする。


「……無理そうだね」

『仕方ない……タッグマッチね』

「やだなぁ」

『イグノのために頑張りなさい』

「絶対勝つ」

『……その調子よ』


 ダーリンのために頑張ろう!

 そして、勝ったら……


「えへへへへ♡」

「……(ドン引き)」


 さて、集中しようか。

 とりあえずデコイを2体出して、挟み込むように泳がせる。

 わざと分かりやすいようにしているデコイだけど、相手視点では十分脅威でしょ。

 デコイに気を取られている相手に、


「〈葬流漸〉」

「〈ブラックランス〉」


 二人で攻撃した。

 甲冑の人にギリギリで防がれたけど、思いっ切り吹っ飛ばして相手を分断する。


『私に合わせなさい』

「あんたがあわせなよ」


 全く、私の方が先輩なんだから、立場が上なのに。

 結局バラバラにナイフの人を攻めていたけど、吹っ飛ばされた甲冑の人が、


「〈召喚・ケルピー〉」


 何かのスキル宣言をして……魔法陣が浮かび上がり、緑色の馬が出てきた。

 それに乗って……速い。


「〈馬上の剣〉」

「クッ」


 ラチックがなんとか防いだけど、力負けしてる感はいなめない。


『あなたは馬上の相手に慣れていないでしょう?私が主体で戦うわ』

「……逆に何であんたは慣れてるの?」


 その時、ナイフ持ちが、光の玉を取りだした。

 上に浮遊して、私たちを照らす。

 けど、ステータスにデバフは表示されていないし、目が潰れる程眩しい訳でもない。

 まあ、目が見えなくなるくらい光られても、『気配で分かるわ』とか言いそうなラチックがいるけど。

 とにかく、相手の意図が分からない。


「〈リッパーナイフ〉」


 振るわれたナイフを防いで……背中に悪寒が走り、相手の力に乗るように後ろに下がった。

 しかし、右上のHPバーを見ると、さっきより少し減っていて、いつの間にか肩にキズが付けられている。

 どこで付いたキズ?


「〈流墜漸〉」

「〈アサシンナイフ〉」


 もう一度つばぜり合いの状態になって、周囲を警戒していると……相手の影が動いた。

 影のナイフが、私の影に接し……接した部分に、キズが入った。

 影を操作して、相手の影に攻撃できるスキルか。

 まあ、ゲーマーにとっては、集中を二分することなんて難しくない。

 影にも気を付けつつ、


「〈天翔流漸〉」


 反撃を食らわせた。

 だけど……今度は私の背後で戦っているラチックの影に、ナイフの影が伸びていく。


「ッチ」

『何すん……』

「〈シャドウナイフ〉」


 ラチックにタックルして……影のナイフが私の首を切り落とした。


『……あなた』

「勘違いしないでよ、勝利のためだからね」


 そう言って……チカチカ光り、消えた。

 まあ、実体のあるデコイだからね。

 そして、ラチックの方を見てみると……ちょっと泣いてる!?

 え、デコイって分かってない?

 そして、


『今からバフが消えます。私は生きてるから心配しないで』


 そんな音声が聞こえて、


「〈食物連鎖の王〉」


 ……今回は予定通り切っただけだから。


【カリュブディス】


 能力:回転


 体の色んな部分が回転する。

 元の生物にそんな能力はないけど……竜巻を起こす怪物だから、ね。


 【ケルピー】


 能力:騎乗

    召喚


 水中の馬。

 この能力を持ってる人は、騎士みたいな感じで戦ってた。


 【影鰐】


 能力:影干渉


 影で戦う。

 普通だったら初見では分からない。

 光の玉は、影を作り出すため。

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