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Universal Sky and Sea Online 水中のVRMMO  作者: カレーアイス
第三章 クランのわちゃわちゃ
44/110

9人でできるスポーツ

 分からない人はフィーリングで楽しんでくれ。

 筆者も、学校の授業と、野球漫画十周で覚えただけなので、間違えてたら教えて下さい。

 一日目のライブが終わり、グッズ商売も終わった後、みんなで、どうやったら明日のライブを満席にできるかを話し合った。

 そして、うちのメンバーに、


「この、野球大会っていうのに出たらどうダ?」


 天才がいた。

 宣伝も兼ねて、《海馬組》で野球大会に出場することにしました。


 まあ、紆余曲折あって……決勝戦です。

 

 では、今から、《海馬組》と《タイムスリップ》の試合を始めます。


「お願いします(ス)」×18


 ルールは基本的な野球と同じで、一日で大会を終了させるため、3回までとなっている。

 もちろん、スキルの使用はありだ(町中なので、ダメージは入らない)。

 分からない人は飛ばしてくれ


1イグノ ショート

2ミワ センター

3ファニー ファースト

4ギコー レフト

5アンペル ライト

6ラチック セカンド

7Rex ピッチャー

8シェンラ キャッチャー

9ガンツ サード


「ここまできたら、優勝するぞ」

「オー」×8


 さーて、先に守備からだ。

 俺は、2塁と3塁の間で、止まった判定を受けないように、少し動いていた。

 他のみんなもポジションに付いて、相手の1番が素振りをしながら、バッターボックスに入る。


「プレイボール」


 NPCの声が聞こえて、うちのピッチャーであるRexが、野球会場に入ると自動的に使える〈身体強化〉やラチックの〈殺戮魚の声〉で、攻撃力(筋力)を引き上げて、第一球。


「火の玉ストレート!」


 そう言って投げられた玉は、言葉通り燃え上がっていた。

 もちろん、【イクチ】を使って、油で燃やしたのだ。


「うお!」


 相手の一番さんも、火で揺れ動く玉を捕えられなかったらしく、キャッチャー(シェンラさん)のミットに入り、


「ストライク!」


 これが俺たちが決勝に上がれた理由その1、燃える玉だ。

 一回は大体これで3ストライクだし、相手の作戦を潰せるのも大きい。


「バッターアウト。チェンジ」


 1回裏、俺たちの攻撃ターン。


『1番、ショート、【マグロ】イグノ』


「じゃ、いつも通りやってくるわ」

「頑張れー」

「ピッチャービビってるゾ」

「〈殺戮魚の純愛(キラー・ピュアラブ)〉」


 ラチックに強大なバフをかけてもらい、止まった判定に気をつけながら、バッターボックスに立った。


「プレイボール」


 相手のピッチャーが振りかぶって、


パアン


 なんつースピードだ。

 気づいたら既にボールは通り過ぎていた。


「なんかそういうスキルでも持ってるのか?」

「フッ、俺は【エラスモサウルス】で、投石に補正がかかるんだ」


 律儀に答えてくれた。サウルスってことは……水中の恐竜とかがコンセプトなのかな?

 まあ、最初のはタイミングを計っただけだ。


 2球目、相手が振りかぶった瞬間、加速。

 長くなった体感時間で、完璧に投げられた玉を捕えて、


カキーン


 ラチックのバフもあり、会場の外まで吹っ飛んだ。

 加速で塁に出るつもりで1番になったのに、ラチックのバフが強すぎてホームランバッターになった。

 これが決勝に出た理由その2、ラチックのバフ。

 スピードと攻撃力を上げられるラチックのお陰で、攻撃も守備も非常にやりやすい。

 ちなみに、MPが切れたら〈MP共有〉でファニーに分けてもらっている。

 彼女のMPもなくなったら、アイテムは使えないので、町の外まで行って、死んで回復する。


 

 だが、相手も決勝まで上がって来たチーム。

 次のミワは、「影分身の術」とか言って、実体のないデコイを出していたが、フライになってワンアウト。

 ファニーは、相手のピッチャーに対応するようにスピード特化にして、ゴロになり、


「セーフ!」


 なんとか一塁に滑り込んだ。現在、ワンアウト1塁。

 NEXT、4番、ギコー。

 アニキが、細いノコギリを持って、バッターボックスに立った。

 このゲームでは武器によって補正がかかるから、バットより細い物なら、代用することができる。


「かっ飛ばせー!」

「いけ、うちの4番」


 スピードには自信がないギコーだが、〈殺戮魚の声(キラーコール)〉で補って、勘多めで振っていく。

 1球目は空振り。2球目は(かす)ったがファールになり、


「オラァ!」


 3球目にかっ飛ばし、コートの中心を駆け抜けて、


「〈伸びる腕(エクスツアーム)〉」


 相手のセンターの腕が伸びて、低空を飛んでいたボールを捕った。


「アウト!」


 ファニーは2塁まで走れたが、直接取られたギコーはアウトになった。

 俺のボールはレフトの方に飛んだからすり抜けたが、センターの辺りには近づかない方がいいか。

 5番のアンペルは、神経に干渉して速くなる魔法を使ったが……2塁と3塁の間に飛んでしまい、ファニーがアウトになった。


「チェンジ」


 どうやら、一筋縄ではいかなそうだ。



 2回表1対0

 相手の4番バッターは……細いはさみを振っていた。

 ギコーと同じように、はさみを使うと攻撃力が高くなるとか、そんな感じだろう。


「やっちまえRex!」

「おうよブラザー。火の玉カーブ!」


 カーブと言いつつ、ストレートを投げたRexの燃え上がったボールが、ストライクゾーンの端っこの方へいき、


カキーン


 さすが相手四番。打ちにくいコースで、燃えているボールを的確に打った。

 加速して、全力で射線上に泳いでみたが、間に合わず、俺のホームランより遠くまで飛んで行った。

 少し悪い雰囲気が流れて……


「はいはい、切り替えましょう。まだ同点ですし、どうにでもなります」


 シェンラさんが払拭してくれた。

 やっぱり、あなたがリーダーやった方がいいのでは?

 

 そろそろRexの火の玉ボールも通じなくなる頃だろうし、守備にも力を入れていこう。

 相手の5番さんがでてきた。

 火の玉ストレートが、Rexの腕から放たれて……やっぱり慣れてきたみたいで、サードの方に飛んでいき、


「やべ」


 三塁ガンツに当たった。もちろん死んで、数秒送球が遅れる。


「〈毒沼(ポイズンスワンプ)〉〈麻痺(パラライズ)〉」


 一塁のファニーが毒沼を作り出して、さらに麻痺まで撒いたが、


「〈ニードル〉」


 相手の走者の手から棘が伸びて、一塁ベースを貫いた。

 もちろんセーフ。

 ま、まだ同点ノーアウト一塁だから。

 次のバッターが、またもやRexのボールを打ち……レフトまで飛んで行った。

 ガンツのカバーをしやすい様に前側に出ていて、ショートの俺は近くにいない。

 さらに、うちのレフトは、遠投はしやすいが素早さはないギコーになっていて、要するに投げるのがさらに遅れている。


「セーフ」


 ノーアウト1、2塁。

 次のボールも、ギコーの方に飛んで行って……


「イエー!」


 相手の2塁だった人に、帰られてしまった。

 ギコーが落ち込んでいるが……その辺は仕方ないから。


「ミワ、デコイ置いといてくれ」

「分かった」


 レフトの方にセンターのミワデコイが一体向かって、ギコーのいない空間を埋めるように配置した。

 これで、もしかしたらレフトの方がデコイかもしれないという思いが脳裏にちらつき、打ちにくくなるだろう。

 7番バッター、ギコーのホームランを手を伸ばして止めた奴だ。

 バッターは振りかぶらずに……バントの構え。

 しっかりとゴロにして、手を伸ばすことによって、すぐに一塁のベースに手を置いて、セーフ。


 今、ノーアウト1、3塁な訳だが……特に問題ない。

 このUAO野球では、8、9番の人は耐久型などの、バッティングに向いていない人が任命されることが多い。

 事実、俺たちの8番はスピードもパワーもないシェンラさん、9番は死ぬから打ちにくいガンツになっている。

 軽くRexが2人打ち取った。


 と、いうことで2アウト2、3塁(一回盗塁された)。

 また相手の一番になって、


「火の玉ストレート!」


 緩いピッチャーゴロにしかならなかったので、楽々打ち取れた。

 現在1対2で負けている状況。


「まだあわてるような時間じゃない(頭ツンツン)」

                

                    to be continue


《タイムスリップ》 

 古代水生生物スキル持ちの集まり。

 古代生物がデカくて丸のみする奴ばかりで、結構苦労した。


【エラスモサウルス】


 能力:投石強化


 《タイムスリップ》のピッチャー。

 エラスモサウルスは、ワザと石を飲み込んで沈んだりするから、石を使いやすくするスキル。

 正直あんまりリスペクトできてない。


【アノマロカリス】


 能力:手が伸びる、先端にくっつく針みたいなのがある


 《タイムスリップ》のセンター。

 元ネタは、顔の付属肢で獲物を捕まえていた。

 どちらかというと、くっつけて引き寄せる能力が本体。


【ヤエケロプテルス】 


 能力:はさみ攻撃に補正


 《タイムスリップ》の4番バッター(はさみ)。

 カニを前に倒したような姿で、もちろんはさみを持っている。


【ハルキゲニア】

 

 能力:体中から棘を出せる。


 ファニーに毒沼に嵌められて、麻痺させられた人。

 元ネタも体中が棘の異形の形になっている。


          この情報は2022年8月の物です


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