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【コミックス1巻3/17発売】婚約破棄され捨てられるらしいので、軍人令嬢はじめます  作者:


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本編再開まで……SS


「久しぶりだね。シルヴィオ・アドーテだよ。あ、僕のことを忘れてしまった人の為に、軽く自己紹介をしておくよ。僕は西のスレイラン国の第四王子。友人であるセヴェリーノと身分を隠して、ラッセル国の軍学校に入った。第三王子である兄上の力になれないかと思って入学したのだけれど、そこでセレスやフィン、ついでにビリーと出会って、思いがけず楽しく過ごしているところだよ。それでは、久々だから軍人令嬢のおさらいをするよ」


ラッセル王国の軍人貴族、伯爵家の一人娘であるセレスティーア・ロティシュ。愛称はセレス。

家族に愛され、将来は夫と子供に囲まれた穏やかな生活を夢見る、どこにでもいる普通の貴族令嬢……だったが、幼い頃に母親を病で亡くし、父親の亡き友人の妻と娘が伯爵家に迎え入れられたことで、セレスの普通は静かに軌道を外れていく。


ある日、セレスの義妹となったミラベルが予言と称しておかしなことを言い出した。

セレスティーアは婚約破棄され、王族に睨まれ、父親からも見限られて修道院へ。

全てミラベルの妄想だと思っていたが、状況が次々とミラベルの言葉通りに進み始めていく。

それを回避する為、セレスは王都の学園ではなく軍学校への進学を選び、軍人である祖父のいるランシーン砦に向かう。


『あなたは婚約破棄され、お父様にも捨てられ、最後は修道院行きよ』


祖父と叔父にミラベルの言葉と実際に起きた出来事を伝えたセレスは、軍学校に入るまでの数年間を砦で過ごすことになり、厳しい訓練の日々に身を投じる。

そこで、セレスは自国の第一王子ルドウィーク・オルセマと出会う。

婚約者狙いの令嬢たちや、側近狙いの令息たちに辟易していたルドウィークは、最初こそセレスを警戒するが、すぐにそれは間違いだと気付き謝罪する。

ランシーン砦には毎年訪れていると言うルドウィークは、翌年、弟である第二王子レナートを連れ再び姿を見せた。

天使のように愛らしいレナートは、兄が褒めるセレスに嫉妬し突っかかるものの、セレスの訓練を目の当たりにし、嫉妬が憧れへと変わっていく。


「幼い頃から一緒って、ずるいよね……僕だって同じ国で、こうして出会っていれば、セレスの一番の友人になっていた筈なのにさ」

「それはどうでしょうか……。まず、年に一度ランシーン砦を訪れて訓練などしますか?第三王子に命じられたとしても、絶対に赴かないと思いますが」

「……セヴェリーノ。いくら僕だって、兄上に命じられたら訓練くらい」

「ですが、第一王子は自主的に訓練をしていたと」

「よし、ではおさらいの続きだよ!」


軍学校への入学について、祖父と話をするセレス。

祖父は反対するつもりはないが、父親であるバルドと話をして理由を全て伝えるようにと諭す。

セレスは積み重なった不信と孤独を思い返し、今さら何が変わるのだと揺れる。

そんなセレスに祖父は、自身の過去と後悔を語り、「逃げるのではなく、自分の意思で選べ」と背中を押す。

覚悟を決めたセレスは、ランシーン砦にやってきたバルドと向き合うことに。これまで抱えてきた不満、傷つき続けた心情を言葉にし、バルドもまた自らの過ちを認める。


そうして祖父の下での訓練を終えたセレスは、ついに軍学校へ入学する。

入学早々、理不尽に突っかかってくる相手を容赦なく叩きのめし、軍学校で圧倒的な存在感を放つことに。

そして、新たに友となった、シルヴィオとセヴェリーノ、フィンたちと、充実した学校生活を送る中、音楽祭に出席する為に祖父と共に王都へ戻ることに。

そこで、婚約者であるフロイド・アームルと、自称ヒロインである義妹ミラベルと再会する。


「音楽祭か……僕も行きたかったよね。セレスのドレス姿が見たかったなあ」

「自国の公式行事すら出席しない、シルが……?」

「あのね、セヴェリ。さっきから言っているけれど、僕は王子なんだよ?」

「王子とは、国家の象徴であり、民の安寧を示す存在です。その立場にある者は、まず自国の公式行事に出席し、王家の威信を保つ義務があります。公務とは単なる儀礼ではなく、外交の場であり、諸侯との関係を維持する為の重要な役割を担い、王族はその振る舞いひとつで国の評価を左右することもあるのですよ?つまり、軽率な……っ、むぐ、んんっ!?」

「はい、黙って。よーし、続きだよ」


音楽祭当日。セレスは祖父と父バルドと共に音楽祭へ向かい、ミラベルは別の馬車で同行する。

滅多に姿を現さないフィルデ・ロティシュの登場により貴族たちは騒然となる中、セレスは宰相アームルや婚約者であるフロイドと挨拶を交わす。

妙に大人しく不気味なミラベルを警戒していたセレスだったが、嫌な予感は的中することに。


立ち入り禁止の湖に無断侵入したミラベル。それを咎め、回収しようとするセレスに、ミラベルは言い訳を逆ギレを繰り返し、「イベントが」「王太子の攻略が」と不可解な言葉を口走る。

そこへルドウィークとレナートが現れ、二人はミラベルを冷たく突き放す。


「このあとのことは省略するよ。うん、見なかったことにする」

「このあと……?湖で髪に花を」

「あーあー、聞こえないよ!」

「第二王子は、成人のときのダンスを」

「わあー、全く、何も、聞こえないからね!」

「シル……」

「だって、ずるいよね!僕だってセレスと湖を眺めたり、踊ったり、そんな楽しそうなことしたいよ。ああもう、何で僕はその場にいなかったんだろう……出席しておけば……」

「身分を偽っているとはいえ、他国の王族が出席出来るわけ」

「そんなの分かっているけれど、でも、ずるいよね?湖だよ?夜の湖で、しかも花とか、ダンスのお誘いとか……ずるいいいいっ!」

「分かりましたから、一度深呼吸をしてください」

「すー、はーっ……」

「では、続きを」


軍学校生活二年目を迎えたセレス。

行事のひとつである野外訓練は、森を避け、街に近い野原で行われる。複数の教員が同行し、決められた手順に従って任務を遂行する――経験を積む為の実地演習。

水や食料は持っていくので、セレスたちが行うのは野営地を設営し、焚き火に使う木材を集めることだけ。

順調にいっていた訓練の最中。

同じ班のシルヴィオとセヴェリーノがテントを抜け出し、禁止されている森の奥へと姿を消す。

追いかけたセレスとフィンが目撃したのは、スレイランの王子と話す二人だった。


「このあと、僕とセヴェリを助ける為に、セレスとフィンが奮闘してくれたんだよね。本当に、申し訳ないことをしたよ……セレスに怪我をさせて、髪まで」

「捕らえたスレイランの第二王子を引き取るのと、シルの後始末をする為に、第三王子であるディック・アールクヴィスト様が砦を訪れた……本編はここまでです」

「兄上に会えるのは嬉しいのだけれど、きっと、凄く怒っているよね……」

「勝手に国を抜け出し、身分を詐称してラッセル国の軍学校へ潜り込み、挙句の果てにそこで問題を起こしてその後始末にやって来るのですから、怒りというより呆れと失望の方が大きいのでは?」

「……お、怒られた方がましだよね、うん」

「そうですね」

「よし、怒られよう!本編、早く……!」




軍人令嬢を楽しみに待っていてくださる皆さまへ。

嬉しいお知らせがありますので、よければ活動報告をご覧ください。

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お帰りなさいませ お待ちしておりました(執事風)
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