烏天狗、雪女、サトリ
今回から一郎の移動方法が大きく変わります。
「・・・狙うは早朝ってな。」
午前4時、まだ暗い中 一郎は山を下りていく。
朝早くならまだ妖怪も眠っているのではないかと彼は考えたのだ。
それに早い時間から行動すれば夜までに多くの妖怪達に出会えるかもしれない。
別荘に桜花達を置いてきてしまったが、二人には書置きを残しておいたので問題無いだろう。
「・・・川沿いは昨日蓮華を連れて歩いたしな・・・いっそこの山の探索でもしてみようか。」
彼は地面に手を当てる。
・・・山の妖怪は、桜花と蓮華の二人しかいないようだ。
「・・・何処から探すべきか・・・。」
山に他の妖怪がいないことにガッカリしつつ彼は下山した。
「結局はここか。」
さらさらと静かに流れる川を見下ろす一郎。
とりあえずここを探す事にした。
再び地面に手を当てる一郎。今度は前方に強烈な妖怪の気配を感じた。
「・・・今回も当たりだな。運がいいぜ。
(・・・しかし自動の探知では分からないなんてな。改めて探すのも必要だ。)
・・・あれ?」
途中まで調子が良かった一郎。しかし彼は首を傾げた。
気配はあれど姿は何故か見えないのだ。
目の前には空と道が続くだけである。
「・・・何故だ?
(少し下がってみるか・・・?
近すぎて分からないのかもしれないしな。)」
彼は一旦下がってみようと何歩か戻る。
すると声が聞こえた。
「やはり恐ろしき少年よ。
・・・貴公、少し待ってくれぬか。」
「・・・ん?」
一郎は立ち止まる。
目の前でカラスの羽がバサバサという羽音と共に落ちてきた。
どんどん増えていくカラスの黒い羽。
一郎は少し後ずさった。
「・・・俺の名は『黒蝋梅』
烏天狗だ。」
そう言った瞬間全ての羽が消え、彼の目の前に黒い髪に黒い長ズボン、黒い外套の男が現れた。羽織った外套が風に揺れている。
年齢は一郎の五つ程上であろうか、17〜18歳程の男性妖怪である。
「・・・驚きましたよ。」
一郎は素直に感心する。年上に見えるので敬語だ。
そんな彼に、黒蝋梅は少し笑った。
「それはこちらもだ。
まさか見破られるなどとは思っていなかったぞ。
・・・あと敬語は別にいい。」
「・・・そりゃどうも。
それで・・・一体何の用だ?
悪い事しているつもりはないぜ。」
一郎は警戒する。彼は桜花や蓮華と違って強そうなのだ。
そんな彼を見て黒蝋梅は再び笑う。
「安心しろ。貴公と戦うつもりは一切無い。
こちらとしても、勝てるかどうか怪しいのでな。
・・・妖怪を助けようとする、変わり者の貴公に頼みがあって現れたのだ。」
どうやら戦うつもりは無いらしい。
昨日のやり取りを見ていたのだろうか。
黒蝋梅は川辺を指差した。
「そこに降りてしばらく歩いた所に、ある妖怪が避難している。彼女を助けてやってほしいのだ。」
一郎は下を見る。当然妖怪はまだ見えない。
気配を探ると確かに、妖怪の存在を感じた。
もう少し川を下った橋の下あたりだろう。
「・・・別にいいが、あんたは来ないのか?」
そう言って黒蝋梅を見る。彼は申し訳なさそうな表情だ。
「・・・俺は少し用がある。悪いな。
ついて行けぬ代わりにこの外套をやろう。
俺と同じ移動が出来る。俺には必要ないのでな。
これでなるべく多くの妖怪を助けてやってほしい。」
彼は外套を脱ぐと一郎に渡した。
謎の外套に戸惑う一郎。一応着るようだ。
「使い方は、行きたい場所を強く考えることだ。
貴公ならば行きたい気配でも良さそうだな。
・・・では、頼むぞ。」
再び黒い羽が舞い落ちると彼の姿は見えなくなった。
外套を羽織った一郎は、とりあえず使ってみようと橋の下を強くイメージする。
彼の視界を黒い羽が舞い、気がつくと橋の下の川辺に彼は立っていた。
「・・・すげえなコレ。どういう仕組みだよ。」
外套を触る一郎。これなら時間を大幅に短縮出来そうだ。
そしてそんな彼に、声を荒げる一人の少女が。
「き、キサマ何者っ!?
いつからいたのっ!?」
「・・・帝都第一中学の佐藤一郎だ。
さっき来たばかり。
・・・酷い怪我だな。大丈夫か?」
一郎は彼女を見る。白い髪に白い着物の、色白な少女であった。歳は彼と同じか少し下ぐらいである。
右腕と右脚から結構な量の血が流れていた。
彼女の着物と川辺の砂利が赤く染まっている。
「帝都第一中学・・・?知らないわっ!!
ち、近づかないでよ!」
大声で抵抗するが、怪我が痛いのか身体を動かす事はしなかった。
「助けてやるから、ちょっと掴まりな。
安心しろ。俺は味方だ。」
「ちょ、ちょっと!!」
一郎は左腕を掴む。
先程と同じ要領で別荘をイメージした。
「・・・到着っと。本当に便利だな。
運動不足になりそう。」
カラスの羽が舞い落ち、二人は別荘の入り口に立つ。
白い少女はおろおろと戸惑っている。
「ど、どうして・・・あなた人間様じゃないの!?」
「・・・意外と卑屈だな・・・まあ人間だけど。
羽の移動は黒蝋梅と名乗る、烏天狗の妖怪から貰った外套でやったんだよ。」
一郎は外套を見せびらかす。正直言って少し大きい。
少女は不思議そうにそれを触った。
「・・・一体、どういう仕組みなの・・・。
コクロウバイって誰なのよ・・・。」
「妖怪のあんたで分からねえなら、俺にも分からん。とにかく、怪我の治療をしな。
肩貸すから中に入るぞ。」
「う、うん・・・。」
一郎に肩を貸され、少女は別荘に入って行った。
「・・・あ、やっぱり一郎でしたね!
おはようございます。
おや、その子は・・・酷い怪我ですね。
手伝いましょう。」
外の話し声が気になったのか、桜花が玄関の前に立っていた。
少女の履いていた草履を脱がす。
「ああ、悪いな。朝早いのに。」
一郎は彼女の草履が脱げたのを確認すると、ひとまず風呂場に向かった。
綺麗な水を貯めていた筈なので、そこで傷口を洗い流すのだ。
桜花も後ろをついてくる。
「・・・いったぁーい!!!!
ちょっと、もう少し優しくしてよね!!」
「うるせえ我慢しろ。」
傷口に染みるのか悲鳴をあげる少女。
一郎はそんな彼女を気にすることなく淡々と治療した。
「はい、もうこれで大丈夫よ。」
居間にて少女の脚と腕にくるくると包帯を巻く桜花。
仕上げに軽く叩いた。
「うう〜・・・まだ痛い・・・。
・・・でも、ありがとう。」
二人に礼を言う少女。腕を見て少し気にしている。
ふと、顔を上げた。
「・・・そういえばまだ自己紹介していなかったね。
私は雪女の『柊』
11歳よ。」
まだ彼女は名乗っていなかったのである。
その事思い出し二人に言った。
桜花もそれに続く。
「治療で暇が無かったものね。
・・・私は化け狐の桜花。12歳よ。
そしてもう一人、今は眠っているけど鬼の蓮華ちゃんがいるわ。
寝る前に聞いた話だと、あの子も12歳だった筈よ。」
「俺も12歳だからな・・・皆あんたより一つ上。あんたがここの最年少だ。」
一郎は柊に言った。彼女は少し悔しそうである。
子供扱いは、されたくないのかもしれない。
「・・・んー・・・いちろうくん、どうしたのー・・・?」
話し声で気づいたのか寝室の襖を開け眠そうな蓮華が起きてきた。
彼女はここ最近、追われ続けていた為に睡眠不足らしい。
(昨晩は安心して眠れるからか、とても喜んでいた。)
「蓮華か。起こしてしまって悪かった。」
謝る一郎。蓮華は首を振った。
「いいよ〜・・・気にしないで・・・。」
一日で随分と打ち解けたものである。
同い年なのが大きいのかもしれない。
「・・・雪女の柊。よろしくね。」
手を差し出す柊。握手するつもりのようだ。
蓮華も名乗り、手を差し出す。
二人は握手した。
「・・・あ、そういえばさ。
どうして妖怪がこの世界に現れ始めたんだ?
戸江時代を最後に現れていなかったんだろ?」
暫く経った居間にて、一郎が三人に質問する。
彼は妖怪が急に現れた理由が知りたいらしい。
この質問には目が覚めた蓮華が答えた。
「確か・・・急に起きた地震だよ。
あれで二つの世界が繋がってしまったんだ。
私達含む妖怪はそこから時間をかけて・・・と言うよりは時間を飛んで、今の時間の人間界に落ちちゃったんだよ。」
「地震・・・約半年前の東関大震災か。
二つの世界ってのは人と妖怪の世界の事か?」
一郎は半年前の秋を思い出す。
凄まじい揺れと火災が街を襲ったのだ。
今度は桜花が説明する。
「はい、その地震です。一郎。
あの地震で私達妖怪のいる世界・・・そうですね・・・『裏世界』とでも言いましょうか、そこと繋がってしまったのです。一部ですが。
この大地震は裏世界でも勿論ありました。」
「・・・裏世界か。
別々の世界に住んでいたんだな。」
一郎が呟く。最後は柊が答えた。
「大昔、妖怪の一部の過激派が馬鹿やって全ての妖怪が滅ぼされそうになった事があるの。
それで妖怪達は、絶滅を選ぶか二度と人のいる世界に現れないかの二択を選ばされたわ。」
「・・・成る程。」
一郎は興味深そうに頷く。勉強は嫌いではないのだ。
柊は続けた。
「妖怪は正直弱いわ。だからこそ死にたくないから、皆逃げる事を選んだの。
人間様は恐ろしく強いのだから。
だって神様をお創りになられたのよ?妖怪だって人間様がお創りになった存在だし・・・。
・・・それで結局 妖怪は皆、人間様に作られた裏世界に逃げたのよ。
今でも妖怪は人間様にとっての失敗作として迫害されているわ。
見つかったら殺される・・・。」
言い終わり少し震える柊。人間が怖いらしい。
「・・・良く分かった。ありがとう。」
「(・・・最終目標は裏世界に返す事だな。
どうにか裏世界に行く方法を見つけなければならない。
三人とも知らないから、誰か他の妖怪に聞かねえと。
・・・まあ、まだいいか。
とりあえず助ける方が大事だ。)」
一郎は住宅街にて気配を探りつつ考える。
今度は前回とは違う住宅街である。
彼の足では時間がかかる場所であったが、黒蝋梅の外套のおかげで楽に移動が出来た。
「(・・・見つけた。2km先に一つある。
しかし俺でも少し苦労するのに、四季はどうやって見つけたんだろうな・・・。)」
彼は少し考える。
だが、考えても分からない事だった。
「(・・・まあいいさ。今は妖怪を助ける事だけだ。)」
そう思い、とりあえず気配の方に飛ぼうとした。
するとある事実に気づく。
「(・・・何っ!?
複数の人の気配もある!!)」
なんと、一つの妖怪の気配を囲むように四つの気配が存在しているのだ。
「・・・急がなければ!!」
一郎は黒い羽を舞い散らせ、気配の方に飛んで行った。
「・・・ここか。」
一瞬で辿り着いた彼は周囲を見渡す。
どうやらここは工場のようだ。
まだ作業員は来ていないらしい。
しかし、奥から声が聞こえてくる。
やはり囲まれているのは間違いないようだ。
一郎は静かに奥へ向かった。
「お、お願いします・・・見逃して下さい・・・!
なんでもします・・・殺さないで・・・!」
命乞いする15、6歳の茶髪の少女。
囲む四人はゲラゲラ笑っている。
「おいおいおいおいおいおい駄目だっての!!
魔物の癖に人の言葉なんて使っちゃさあ!!!!!
ちゃんと立場を知れよ、な?」
その中に、良く知った声がいた。
「・・・・・・マジかよ。」
一郎は頭を抱える。まさか光次郎がいるなんて。
あいつは殺す。妖怪相手なら絶対に容赦なんてしない奴だ。
それこそ残酷な方法で殺すに決まっている。
そう判断した彼は妖怪を助けに行く事にした。
素早く四人と妖怪の元へ歩み寄る。
そして声をかけた。
「・・・よお、四季。随分と楽しそうじゃねえの。
まだ6時にすらなっていないんだぜ?
もう少し声の音量を下げな。
(・・・とりあえずあの茶髪の妖怪を助けねえと。
にしても女の妖怪多いな。女学校から落ちてきたのか?)」
四人は声に振り向く。少女もこちらを見た。
光次郎は一郎を確認するとゲラゲラとまた笑い始める。
「ああああああああああああああああ!!!!!!!
一郎じゃねえかああああああ!!!!!!!!
おいおいおいおいおい!!!!!!!
どうしてこんな遠くにやって来ちゃってんの?何?ちょっとやる気になっちゃった?楽しくなっちゃった?
ゲッヒャッヒャッヒャッヒャッヒャッヒャッヒャッヒャッヒャッヒャッ!!!!!!!!」
大声で楽しそうな光次郎。
本当にうるさい。
「(頼むから黙れよコイツ。)
・・・そうだな。やる気になったんだよ。
ということでその子俺に譲れ。」
音量にイライラした一郎はさっさと交渉に入る事にした。
譲れという発言から、光次郎は動きがぴたりと止まる。
楽しそうな雰囲気がガラリと変わった。
「・・・・・・は?
殺すよ?殺しちゃうよ?
お前何言ってんの?何言っちゃってんの?」
機嫌が悪くなる光次郎。
半笑いではあるが、目だけは笑っていない。
これは本気でキレている時だ。
「そうだテメエ何言ってんだ!!!」
「四季さんを舐めてんのかア"ア"!?」
「ぶっ殺すぞ!!!」
ついでに彼の取り巻きがギャーギャー騒ぐ。
いつの間にこんな連中と仲良くなったのであろうか。
「黙れ。俺は四季と話してんだ。」
そして雰囲気が変わるのは一郎も同じである。
ザワザワと風が鳴り響き、思わず取り巻きは黙った。
ピリピリとした空気が張り詰める。
「なあ四季、俺は『譲れ』って言ったんだ。」
「・・・・・・・・・。」
光次郎は完全に静かになった。
一郎を睨む目はまるで彼を射殺しそうな程だ。
「・・・。」
「・・・・・・。」
無言で睨み合う二人。
「・・・分かった。分かったよ。譲れば良いんだろ?な?
仲良くしようぜ、俺達は幼馴染なんだから。」
「ああ、持つべきものは幼馴染だな。」
なんと、光次郎が折れた。
やれやれといった具合で彼は肩を竦める。
一郎は軽く笑った。
光次郎は後ろを向いて取り巻きに呼びかける。どうやら帰るらしい。
彼は帰り際、すれ違いざまに一郎に言った。
「・・・覚えてろ。次やったら殺す。」
「出来もしねえ事言うな。みっともない。」
一郎はそう言い返してケラケラ笑う。
そして帰る四人に目もくれず、茶髪の少女へ向かった。
ガタガタと震えている茶髪で着物の少女は股の部分を黄色く染め、同じく黄色い水溜りを足元に作っている。
恐怖、もしくは極度の緊張で失禁してしまったようだ。
「・・・怖い思いをさせてすみません。
僕は佐藤一郎。帝都第一中学の一年です。
貴女を助けに来ました。信じて下さい。」
彼女も黒蝋梅と同様、年上に見えるので一郎は敬語で話しかける。
茶髪の妖怪少女は震えながらも答えた。
「わ、私は『葵』です。
妖怪のサトリ故、一郎様のお考えはある程度存じておりました・・・。
助けていただき、ありがとうございます。
このご恩は一生忘れません・・・!」
何やら育ちの良さそうな少女だ。
足元は汚いが。
「サトリ・・・考えている事が分かるのであれば話は早いですね。避難しましょう。」
手を差し伸ばす一郎。葵はその手を握った。
光次郎はもう去ったようなので、そのまま飛ぶ事にする。
カラスの羽が工場に舞った。
「・・・そろそろ別荘も定員か?
いや、無駄に大きいしまだまだいけるか。」
別荘の入り口に立つ二人。
葵は先ほどの大移動に驚いた様子だ。
彼の羽織る外套をちらりと見る。
「(こ、これは黒蝋梅様の外套・・・。
まさか彼が持っているなんて・・・。)」
葵は黒蝋梅を知っているらしい。
他の三人の妖怪の事は知っているのであろうか。
「あ、一郎君。おかえりなさい。
・・・その人は?」
箒を手にこちらへ歩いてやってくる蓮華。
どうやら彼女はこの別荘周辺の掃除をしてくれていたらしい。
妖怪同士では相手の事を人扱いするようだ。
「ああ、こちらの女性はサトリの葵さんだ。」
葵はぺこりと頭を下げる。
「葵と申します。
先ほど、一郎様に助けていただきました。」
「・・・それじゃあ、私達と同じですね。
よろしくお願いします。葵さん。」
蓮華も彼女と同様に頭を下げた。お互いに知らないらしい。
全ての妖怪がお互いの事を知っている訳ではないようだ。
人間でも知っている人より知らない人の方が圧倒的に多いのだから、当然といえば当然である。
結局、この後葵は残りの二人の事も知らないようだった。
挨拶を済ませた後、彼女は黒蝋梅を探したいらしく一郎に彼の居所を尋ねていた。
知り合いなのかもしれない。
だが残念な事に彼が何処にいるかは分からないのだ。
一郎がその事を伝えると彼女は残念そうな表情を見せた。
「・・・そうですか、ありがとうございます。
(あの人は、やはり・・・。)」
彼は何だか可哀想に見えたので一つ彼女に提案する。
「・・・僕もあの方の事はよく知りませんが、良ければ探しておきましょうか?」
葵はぱあっと明るくなる。とても嬉しそうだ。
「よろしいのですか!?」
「ええ、構いませんよ。」
どうにも一郎は妖怪達に甘いらしい。
恐らく蜘蛛の妖怪の出来事がトラウマになっているのだろう。
彼は早速、黒蝋梅を探しに行く事にした。
折角だから他の妖怪も見つけておきたい。
「・・・ああ、そうだ。
葵さん、風呂は入ってすぐの所にあります。
着替えも脱衣所の棚に入っていますよ。
・・・それでは。」
そう言い残して消える一郎。
葵は一瞬戸惑い、そしてすぐに顔が真っ赤になる。
「・・・・・・!!!
(す、すっかり忘れて・・・私、この格好で皆に挨拶を・・・!!)」
股の部分に黄色い染みが広がった自身の着物を隠しながら、彼女は恥ずかしそうに風呂に向かった。
妖怪の名前は適当に花からとっています。
柊 妖怪 (11歳)
雪女の少女。白い長い髪が特徴。大人振りたいらしい。
黒蝋梅 妖怪 (17歳)
烏天狗の青年。黒い髪に黒い服装が特徴。妖怪の中では強い方。
葵 妖怪 (16歳)
サトリの妖怪。茶色の髪が特徴。スタイルが良い。
雪女
魔物の一種で寒さに強い。
烏天狗
魔物の一種で空を飛べる。又、瞬間移動が出来るようだ。
サトリ
魔物の一種で、生き物の心を読む能力を持つ。
だが、長時間能力を使うと非常に疲れてしまう。