第37話 冒険者ギルドに登録!
大雑把に今後の方針も決まり昔話も盛り上がっていたがそろそろお茶会も終盤といった感じ。ゆったりと雑談に興じていると
「でもそうして並んでいてもとても身代わりをできたほど雰囲気も似ていることはないですね。よくばれませんでしたね……」
「身代わり?目の色は似てるけどそれ以外はそんなに間違うような風には見えませんわ。声も違いますししゃべったらばれてしまうのでは?」
不思議そうに首をかしげる双子の目の前にしてふっと姿勢を正し表情を変える。少しおっとりとした雰囲気を出しつつカップを片手に声を作る。
「あら、そんなことありませんわ?もちろん髪は染めていましたけれどあの頃はまだティアリル様も身長が低かったですわ」
「そうなの、あの後から急に身長も伸びたけど結局そこまで長身になれなかったわねぇ」
二人そろってふわふわとした雰囲気で顔を見合わせて頷きあう。私の豹変振りについて行けず双子は眼を白黒させていた……。雰囲気を似せることができれば後は色々補正が聞くのだ。声はまぁ地が似ていないと難しいが、ティアリル様の場合少し高めで柔らかな感じ、というのを心がければ似たような声になる。伊達に各種依頼で数をこなしているわけではないのだ!
「やっぱりそうやってると遠めに見ると姉妹のようね。ティアが小さかった時は双子みたいだったのにねぇ。そのうちドッキリでも仕掛けてみる?生き別れの妹が遊びにくる、とか」
「ヤメテクダサイ……」
王妃様のおふざけにまで付き合ってる気力も暇もないのです……
――夕暮れ時――
「はぁぁぁ……。今日は疲れたわ~、さすがに……」
「ミルさんお疲れ様です!今日はレマさんに手伝ってもらってシチュー作ってみたんですよ!それにテラさんが庭で育ってたって教えてくれた野菜を教えてくれてそれもいれてホクホクですよ~♪」
キッチンからお玉を片手に出迎えてくれるメルナは本気で癒し……。運んでくる鍋から一緒に流れてくるおいしそうな料理の香りにも勿論。
シチューを頂きながら今日の出来事をお互いに報告。一緒に居てくれるリメイに頼んでおいた通り着々と貴族の云々とか言う基礎は覚えているメルナ。ただ身に付いているとは言いがたいのでいざ仕事で必要になった時にどれだけ意識して切り替えられるかがこれからの課題になりそうかなー、とぼんやり考えながら相槌をうつ。まぁ偶然だったとはいえリーシュ様との出会いは悪くはなかったかな?と思ってしまう……。奇しくも年齢はそんなに違わず、誤魔化し辛い瞳の色が貴人と同じということは知られてしまえば『仕事』が指名で来ることは遠い未来とも言えない。ましてお互いが知り合いである。
「……まぁまだ冒険者登録をしてないから時間稼ぎは出来る、かな……」
「え?何か言われましたー?」
楽しそうに飛び交う魔霊たちも合わせた賑やかな夕飯の後の片付けをしながら片付けの途中でパタパタと食器を片付けながら聞いてくるメルナに何でもない~と返しながらも今後の予定を立てるのであった。
「さて、基本的なとこはリメイに習ったってことで話を進めるわね。分からないところやこぼれてるとこは都度、質問してちょうだい。細かいとこやリメイにとって当たり前なとこは抜けてる可能性もあるからね」
「はーい、取り合えず明日は後見人をミルさんに冒険者ギルドに登録に行くって言うのしか聞いていなくて細かい注意事項はミルさんに聞くようにって言われたのですけど……。常識的なところはしばらくご一緒させてもらってその通りに、って言われたんですけどどういうことなんでしょう?」
冒険者の登録にはいくつかの方法がある。全くの一見さんの状態で最低ランクGから登録し、いくつかの依頼をこなして信頼を貯めていく方法。Aランク以上の冒険者が後見人となりEランクの仮登録をし、いくつかの依頼をこなして本登録になる方法。国や協会を含む大手の組合などが後見となりFランクに仮登録して指定の依頼をこなして本登録となる方法。三番目は大規模人数で仕事が先という感じだが後見が大きめなバックというのもあって学院生の登録はこのルールで採用されている。学院生の登録は若い子で魔法を中心とした実力試しの人も多く結構依頼は受けやすい。学院生と年齢や外見の指定で入る依頼も少なくないが身代わりや追跡、護衛系が多く実力を発揮しきれない人が多いのも実情、ってとこかな?……ちょっと余談だった。
「私は登録したらEランクになってそこからは少しずつ依頼をこなしていくってことですよね?とりあえずは討伐とか採取がメインになるんでしょうか」
「うーん、まぁまだまだ魔術師に成り立て、ってとこだからねぇ。依頼中はランクが離れていると同じ仕事を請けることは出来ないしそもそも仕事自体にランクが決められているしおいしくないから離れていると一緒にって言うのはお薦めできないわね。まぁ修行の一環で上の人と組むことを進められたとかもないこともないけど」
……それなりに詳しい人であれば師弟関係があると分かるしメルナが師弟の証のプレートを見せてしまえばやはり分かる人にはわかってしまう。
――現状虹色の刻印が付くのは私だけ――
そのたった一つの事実を告げるか悩んだり迷ったりしていたが色々な事情があって初めてで唯一の弟子だと伝えていることもあってその弟子に判断を任せてみることにする。
何か予想以上に間が開いてしまったのです。
申し訳ない…。中々無駄が多いところじゃないか?って思ったりでも機会があるなら説明しておくべきでは?ってとこで悩んだり…。
ギルドについての説明その1って感じになりました…。




