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タッツミー  作者: ゆらゆらゆらり
38/74

不安です

 会場が暗くなり、扉にライトが当たった。

 明子は胸を高鳴らせながら、視線を照らし出されたその場所に向けた。


 扉が開くと淳史が現れ、トランペットが鳴りだした。ゆっくりと進む淳史の後ろに亮が続き、伝次郎、ヤマさん、奈津子と続いている。


 観衆からは声援が飛び、特に明子の周辺からは大きな声が飛んでいる。

 同じ青ハッピを身にまとった商店街の人や、亮の中学、高校の同級生、かつての部活仲間たちも声を張り上げている。

 初のタイトル戦ということで、多くの人が集まってくれ、声援を送ってくれている。

 大いに盛り上がる中で、明子だけは少し違っていた。

 入場してくる亮たちの姿に緊張とは違う〝嫌な緊迫〟を感じ、思わず「りょう」と呟いていた。


 いや、明子だけではなく、もうひとり。


 明子の斜め前の女性も、拍手していたはずの手が止まっている。

 祝勝会で淳史が話していた老婆が彼女なのかもしれない。淳史を見つめる横顔が、悲しげになっていく。


 トランペットの音色……。


 明子も、淳史のトランペットが前回と違うような気がした。

 それは、斜め前の彼女の姿が目に入ったせいなのかもしれない。いや、亮も淳史も、他のみんなも何かが違う。タイトル戦という、大きなプレッシャーのせいなのだろうか。伝次郎やヤマさん、奈津子のあの顔も、そのせいなのだろうか。

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